がじゅまるの樹の下で。

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漫画「琉球のユウナ」5巻

2020年09月12日 | ・和心な本、琉球な本

琉球のユウナ⑤」(響ワタル著/白泉社)
(↑タイトルクリックでamazonにジャンプ)

 

先週発売になった琉球のユウナ5巻。

kindleで購入。

4巻のレビュー記事が去年の12月7日だから、
9か月で5巻が出たということか。

「早い!」
というのが雑誌で一切読んでいない
私の印象です。

 

4巻の一言感想は

「あらぁ、ユウナちゃん、たくましくなって…(ほろり)」

でしたが、

 

前半は4巻に引き続きたくましく、
後半は少女漫画味たっぷり♡の5巻です。

 

新キャラ大良金の存在が面白かったです。

彼や幸地里之子にモデルはいるのか
気になりました。

尚真の異母兄弟ならわんさかいるはずだし(笑)
(アカインコが3巻からさっぱりなのがさみし~)

 

さて、

4巻同様、5巻に出てきた歴史的エッセンスを
ピックアップして過去記事にリンクさせたいと思います。

マンガから歴史や史跡に興味を持ってくれた人の
参考になれば幸いです。

これまでの巻のレビューはこちらから

1巻 2巻 3巻 4巻

 

 

◆寒緋桜
今回の舞台でもある今帰仁グスクは
現在、寒緋桜の名所でもあります→  
見ごろは1月下頃~2月初旬。
寒緋桜は北から南へと咲いていきます。

 

◆今帰仁グスク図
香川元太郎氏の16世紀後半の推定復元図が元。
もちろん旧道もばっちり!
(大隅の洞窟入口は隠してあるのだと推定(笑))
外郭の16世紀頃と推定されている建物群
そのまま踏襲じゃなくても良かったかも?
(なお、北山時代は正殿の向きや規模などは変わります)

 

◆尚泰久
尚徳の父。
第一尚氏6代国王。
ティダから言えば祖父にあたります。

いずれ白澤と尚泰久のエピソードも描かれるのかしら…。
(興味津々)

 

◆北山看守
4巻レビューでも書きましたので割愛。
第二看守の始まりについて
真加戸とセリフにさらっと入れたのはさすが……
(こういうのがくすぐるんですよね~♪)

 

◆クリス
サニが使ってた短刀。
クリスは東南アジア経由の刀なので
サニに持たせたのもさもありなん。
円覚寺から出土しています。

 

 

◆本部おおやくもい
「本部の裏切りを見抜いたのは褒めてやる」
にやりとなりますよねー。
おおやくもいの名前選定の際に
敢えて「本部」を選んだ、
と思えてくる…けどどうかな…?
(リンク選びが難しかったので、↓とまとめます)

 

◆今帰仁グスクの志慶真門
先の本部の裏切りとリンクして
志慶真門からの突入。
尚巴志VS北山の戦いを知ってる人は
もうわかるよね。
敵を正門側に引き付けておいて
裏門から攻め入る。
尚巴志(第一尚氏)がした戦術を
第二尚氏がそのままなぞるとは…(笑)

因果応報。

なーんてね。


ところで、
ユウナでは今帰仁グスクや北山が
第二尚氏への反乱分子の潜伏エリアになってましたが
元々は北山を滅ぼした第一尚氏への
反乱分子が多かったといいます。
滅ぼされた側なので、そりゃそうですよね。

なので正直私は
「北山で無念の死を遂げた者の魂」には
マンガには出てこない第一尚氏に滅ぼされた旧北山のことに
意識が行ってしまった…(笑)

ともあれ、
北山滅亡のあれこれについては
きっと題材(ヒント)にはしているんだろうな。


なのでそのあたりの北山の歴史も知ると
さらに面白いですよ♪

さて、どの過去記事をリンクすればよいのやら…
とりあえずこれを→ 

 

 

大隅の洞窟
あれですね。

 

 

◆今帰仁クボウ御嶽
今帰仁グスクそばの山にある御嶽。
辺戸の安須森ほどではないけど
登った時は怖かった…(高所恐怖症)
 

 

 

◆御開門
焼失するまでは首里城奉神門前で毎朝やっていましたが
今はどうなんだろう…?
日常的にはやってないかな?

 

 

◆首里城正月儀式
実際の再現儀式の様子がこちらになります。
子之方御拝→ 
朝之御拝→ 
大通りの儀→ 

 

 

今回も首里城の場面がたくさん出てきましたが、
今(※)みたいな首里城ではなくて
今の首里城のビジュアルにしたのは敢えてだと思っていますが
本当に尚真時代の、古琉球時代(かつ志魯・布里の乱後の再建された)の首里城の姿
描かれているのも見てみたいな~と思ったりもしました。

もちろん、充分な資料がないので推定になるけれども。

推定でもいいから、
響先生の画力をもって、今(※)とは違う首里城で、
ユウナたちが生き生きと動く様子も一度見てみたいものです。



(※)
平成復元の首里城は、1709年に焼失し、
1712~1715年に再建された首里城の姿を対象にしています。


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