がじゅまるの樹の下で。

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漫画「琉球のユウナ」

2017年11月17日 | ・和心な本、琉球な本

 

Twitterで周ってきたマンガ情報☆

『琉球のユウナ①』(響ワタル著/白泉社)
(↑画像クリックでamazonにジャンプ)

 

尚真王代を舞台にした
琉球ロマンティックファンタジー

 

読んでの感想は、

 

まさに

 

琉球
ロマンティック
ファンタジー

でした!

 

そして

まぎれもなく少女漫画(ここポイント)

ということ(笑)

 

少女漫画だから、
ヒーローのかっこよさで
キュンキュンさせるのは絶対条件!(笑)

 

尚真王、
こりゃ惚れるわ(笑)

 

 

ストーリーの原作(案)者がいるわけでもなく、
漫画家さんが沖縄出身というわけでもないので
かるーくそれっぽく琉球エッセンスを入れただけだったりして…
と思ったけど、

結構色々調べられてて
(巻末に参考文献一覧あり)、

袖結いや民家の内部やちんすこうなどの風俗をはじめ

クーデターの事や、尚宣威のこととか、中央集権とか、
モテ男父王(金丸)のことや、琉球の祭祀など、
歴史エッセンスも思ってたよりも入ってて
気に入りました

 


うへー!(笑)
ってなったシーンもあったけど。

いや、でも面白かった☆

 

 ↑茅葺、竹の床にチニブ

(↑ほぼ持ってる♪)

 

描けるところはなるべくしっかり描きたいって
こだわっているのが分かりました★

一方で、首里城のビジュアルとか、
歴史的に違う面もありますが(尚真代は今と違ってNO瓦屋根)
でも、おそらくそれは作者の確信犯部分なのかな、と。

読者が全国区である限り、
歴史的事実と、一般的な琉球(沖縄)イメージ像と、
分かりやすさと、少女漫画的ビジュアルと…
というようなバランスというか、
調整は必要だったでしょうし、

ホントは当時は違うって知ってるけど
漫画では(作画では)敢えてこうした、
ってところはあるんだろうな、
と想像しました( ˘ω˘ )♡

 

まったく琉球の歴史を知らない人でも楽しめる、
そして琉球の歴史に興味を持ってもらえるような
そんな漫画じゃないかなと思いました♪

 

 

≪追記≫
琉球のユウナ2巻レビュー → 

 

 

+ + +

 

 

 

ところで
少し話は変わりますが、
琉球女の子キャラについて
私が常々思っていることがあって。

 

(特に)本土の人が描く琉球女の子キャラって
3大特徴があって、

1 ハイビスカスの髪飾り

2 紅型着物

3 露出多め(ミニスカートや胸はだけ)

なんです。

 

オプションアイテムとしては

花笠、シーサー

とかね。

沖縄の人でもちゃんと歴史に興味を持ってない人はこのパターンかな…

 

もう、判を押したかのように
このパターンの多いこと多いこと。

あまりにもワンパターンすぎて
かえって新鮮さやリアリティがなくなっていると思います。

(琉球を表現するモチーフ、
もっと色々あるよー!

 

なので、萌えなキャラでも全然いいんですが、
琉球の女の子キャラを作るときは

せめてこの3点セットのうち
1つ(できれば2つ)は別のモノに置き換えると
少しひねり技を効かせることができるので
いいと思うのですよ。

例えばハイビスカスを別の花(デイゴとか)に
替えるだけでも結構変わるはずです。

なのでこの漫画の表紙も
ハイビスカスじゃなくてユウナにしてほしかったな…。
(物語にはユウナの花がちゃんと出てきてるだけに惜しい…)

(なお、本編ではミニスカ着物ではあるけど、
ユウナちゃんは基本、紅型もハイビスカスもつけてません)

 

(LaLa編集部のツイートより。クリックでジャンプします)

 

そういう意味では、こちらの画の方が個人的には好きです
三大ワンパターンを外しつつ琉球感はばっちり☆


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