観測にまつわる問題

政治ブログ。政策中心。「多重下請」「住宅」「相続」「農業」「医者の給与」「解雇規制」「株高で円高」を考察する予定。

新卒信仰、勤続年数の評価が少子化を促進している

2024-06-19 18:40:13 | 少子化・男女問題
①出産子育てが若者の経済的な負担になっているのは事実で、そこを支援することで、即効性のある経済対策になります。②非正規は子供を持っていません。持てないからです。③先進国において女性が活躍する国が少子化という訳ではありません(日本をはじめ逆ではないか)。

今は新卒信仰があります。これは初任給上げのためには一概に否定されるべきではありませんが、既卒=ドロップアウトの差別は無くす方向でないと女性が働く環境には中々ならないだろうと思います。出産子育てを選んだ女性は、若い内に少なからず離脱せざるを得ません。これをマイナス評価すると、女性は働く代わりに出産子育てを諦める方向になると思います。その意味でハンディのある女性を平等に評価してしまわないことも大切かもしれません。女性が希望出生率に近い二人産もうが、多子産もうが、ゼロからのスタートでマイナスの評価をしない(せめて新卒と同じ扱いをする)ことが、重要なような気もします。これは所謂就職氷河期世代にも当てはまる部分があって、他の仕事をした方がプラスまでは言えないでしょうが、既卒でも新卒と同じ評価をした方がいいんじゃないかと私は思います。これは博士号持ちの就職難でも言えることでしょう。

若い真っ新な原石を育てる信仰がある限り、多様な人材の活躍は進まず、女性はハンディを嫌って、子供を産まない選択をする可能性が否定できません。意外とこのハンディが無くなれば、女性が産んで働く方向に向かうような気もします。人生は短いようで長い。

ヨーロッパでは多子産んでキャリアを積んでいる大物政治家(フォン・デア・ライエン氏)もいます。能力如何に関わらず、多子産んだりしたら、お母さんとしてのキャリア以外認められない日本では無理な話でしょう。(ハンディの概念がある)英米はまだ先進国で出生率が高い方。

博士号にしても年齢分マイナスと評価されるのではなく、「新卒」にしては知識があると評価されれば、就職状況は変わってくると考えられます(大分変ってきているようですが)。結局年齢での評価が過ぎる(若い方がいい)のが日本の宿痾ではないでしょうか。

この年ならこのポジションという再戦不能の社会的思い込みが諸悪の根源のような気がします。官僚の〇年組みたいな文化は日本にプラスかどうか。入省年次ではなく(年齢でないだけマシかもしれませんが)、仕事の結果で評価した方がいいんじゃないでしょうか。

結局、勤続年数での評価は寧ろしない方が国としてはいいのかもしれませんよ。20年以上の勤続で退職金を優遇するような制度は百害あって一利なしで、即刻廃止でもいいぐらいだと私は思います。キャリアのある人は案外直ぐに仕事に適応します。中途採用の壁は日本の課題ではないでしょうか。