そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

2月15日(土)大雪で2次入試を中止にする

2014年02月15日 | 校長は日々是口実

  昨今の天気予報は正確である。雪は雨に変ったが、公共交通機関の状況は絶望的だ。かなりの積雪も雨でぐしょぐしょで、水もはけないから、駅まで難儀して歩いた。7:30過ぎには高校に到着していなければならない。

  自宅最寄駅からの電車は動いていたので、新幹線への乗り換え駅まで辿り着くも、運転見合わせとなっている。在来線のほうも動いていない。まあ、高校へ泊りこまなかった点は危機管理上非難されても仕方がないが、改札のところで様子を見ていると、この駅から新幹線を利用する高校の教職員が集まってきた。

  教頭がやっと高校に辿り着いたという。もちろん車は使えず、2時間歩いて、最後の百数十メートルの坂道は45分かかったとのこと。積雪70cm! まさに、「八甲田山」状態だったらしい。今日の面接試験は中止にしようと提案した。在来線駅前に宿泊している入試主任も移動不可能とのことなので、電話会議?で決定を下す。職員連はタクシーを利用して高校へ向かうという。私は新幹線の様子を見ることにした。しかし、運転再開はどんなに早くても13:00以降とのアナウンスがあり、5時間駅構内で立ちずめの果てに、いったん自宅へ戻ろうとしたところ、電車が倒木で不通とのこと。まいったなあ。まあ、倒木ならばさほど処理に時間はかかるまいと踏んだ通り、12:30にいったん帰宅することができた。同居人にうどんを食わせてもらった。

  2次の面接を行わないで、どのように公平性を担保して判定するかの案を作り、教務宛に送った。こう見えても学部の教務主任経験者である。かかる事態に対処する腹は据わっておるのだ。教頭からは、この線で行きましょうと返事が来たが、学校法人の入試所管箇所との擦り合わせが必要とのこと。他の箇所の入試が3時間遅れとなり、てんやわんやの状態らしい。

  そもそも、面接担当の教員も補助員も登校不能で、だいいち受験生に会場まで来る手立ては無い。中止にするのが正解である。1次のスコアと、そのほかの要素を加味する材料は一応揃っており、面接の要素を受験生に納得してもらえるように措置を講じるべく教頭と協議した。さすが教頭のアイデアは適切なものだ。早くHPで告示すべきだが、会議を開かないことには…と慎重である。校内には地元在住で何とか駆けつけた教員が10名余り詰めてくださっているよしだが、とても定足数に達しない。急いで委任をとりつけるよう指示を出した。

  14:00を過ぎて、列車運行状況を確認すれば、これはT駅まで各駅停車で折り返し運転するんじゃないかと予測が立った。再び新幹線乗り換え駅まで行き、改札で駅員に尋ねると、いま発車するところだという。ホームに駆け上がれば、長蛇の列。しかし、入ってきた新幹線は結構空いていて、大勢の客をあっという間に飲み込んだのだった。デッキに立ったまま、高校最寄駅に到着。食い物が無いと教頭がおっしゃっていたから、駅の売店でありったけのカップヌードルとカップうどんを購入する。

  いやはや、すごい積雪である。その重みのせいであろう、校地名物の赤松が、ぼきぼきに折れている。すさまじい光景!

  大型器機を使って除雪作業が行われていたが、校舎の近くは本当に70㎝の積雪で、歩くのに難渋した。タクシーで向かった職員連はまだ着いていない。とにかく会議を開いて、方針を承認してもらう。そこにやっと担当者が到着したから、原案を確定し、再び会議を開いた。公平性についてはまったく問題なく処理されているが、説明責任が果たせるか、また、対応が遅いと非難を浴びることは必至であろう。それは、全部箇所長が負うべき責任である。

  明日が合格発表日なので、その確認作業のため念には念を入れる。終わったのが23:00過ぎで、もはや帰宅は不可能である。というわけで、今夜は校長室で寝ることにした。教務副主任は保健室のベッドにもぐり込むそうで、携帯していた命の水をスキットル半分ほど、ナイトキャップ用に差し上げた。教頭以下他の教務は徒歩で帰宅の途につかれたが、大丈夫かな。事務方も3名、泊まり込みである。