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旅の雑学(1)ナスカの地上絵

2007年11月16日 | 一般知識
世界には世にも不思議な物があります。
イギリスのストーンヘイジ、
イースター島のモアイ像、
そして、ナスカの地上絵。

エジプトのピラミッドにしても、
マチュピチュにしても
すごい遺跡だとは思いますが、
誰が何の為にという意味では
ある程度の解明がなされています。

しかし、最初にあげた遺跡に関しては、
誰が何の為にという疑問に対して
今だ何もわかっていません。

ナスカの地上絵の概略を説明すると、
ペルーの海岸線を走るパンアメリカン・ハイウエイ沿い、
ナスカ市の手前25kmに位置する広大な平原に
無数の直線や幾何学模様、
そして100以上の図柄に
18個の植物や動物の絵が描かれています。

その存在は、1550年に歴史記録者である
Pedro Ciesa(ペドロ・シェサ)が記述してから
1901には、
ドイツ人考古学者Max Uhle(マックス・ウーレ)が、
興味を示しています。
最終的に学術的発見として
世界にナスカの地上絵を公表したのは、
1939年、ペルー海岸地方の古代灌漑施設を研究していた
アメリカ・ロングアイランド大学の
考古学者Paul Kosok(ポール・コソック)となっています。

ナスカの地上絵は、
今もって解明されていない謎が多く存在しており、
未だに正しい説明がないのが現状です。
現在、知られているナスカの地上絵の解釈は、
①天体観測によってナスカ人は考えだした星座を表現したという説
②土着信仰に基づく、精霊や神格化された動物を表現したという説
③UFOが飛来する際の標識とした説などがあり、
現在、最も有力視されているのが、
天体観測説に基づく星座表言説で、
この研究に代表されるのが
1940年にポール・コソックの元で研究を始めた
ドイツ人数学者Maria Reiche(マリア・ライヘ)です。

マリア・ライヘによれば、
描かれた時代は紀元200~500年辺りと推測されおり、
1m程度の地上絵の原型を
木の杭を使った測量をもって、
徐々に拡大しながら地面に描いたと考えられています。

地上絵は大きなもので数百メートル、
無数の直線は数キロにもおよび、
その線は幅約1メートル、
深さ約25センチで地面に刻まれています。

この地上絵を見るには、
セスナに乗る方法とミラドール展望台から
眺める方法があります。

もちろん、歩いても行けますが、
大きすぎて地面に掘られた溝としか思えません。

ナスカの地上絵の研究成果は、
ナスカからイカに向かって暫く行ったところにある
マリア・ライヘ博物館
(ムセオ・マリア・ライヘ:Museo Maria Reiche)で
見られます。

この博物館は、
生涯の大半をナスカの地上絵研究に捧げた彼女の
業績を称え記念したものです。
ここの展示品は、
地上絵の縮尺図、測量機器、測量道具、ナスカの出土品、
再現されたマリア・ライヘ氏の自室兼研究部屋などです。
入場料は大人3ソーレス(約120円)で、
写真撮影料は特に取られません。

一度は見てみたいナスカの地上絵、
古代のロマンと謎に触れてみるのも
旅の楽しみです。