夢発電所

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敬老会寸劇「孝行糖」無事終了!

2010-09-06 06:39:16 | 私と福祉とであいの旅
 9月5日(日)

 半年前から企画を温めて来た、岩木地区敬老会寸劇「孝行糖」の本番当日となった。

 「孝行糖」は三遊亭金馬の落語で知られる。大工ではあるが腕前はからきしの「おかゆ大工」で、建てた柱がいつもおかゆの上に差した箸のように曲がってしまうという有様。しかしこの与太郎はめっぽう他人様に親切であり、親の面倒見もよい。奉行がその親孝行に感心して、褒美を取らせる。彼の世話役が大家を初め四人の旦那衆。与太郎にその褒美の金を持たせれば、あっという間になくなってしまうことを心配する。相談の結果、彼を飴売りに仕立てることになる。飴売り衣装、鳴り物、口上、飴と世話役たちが手配をして、与太郎に仕込んだ。
 親孝行の孝行を飴にかけて「孝行糖」と名づけられ、その売れ行きも評判を呼んだ。
 あろうことか、与太郎はめっぽう厳しい警戒をしている「水戸藩邸」の門前で孝行糖の口上を大きな声で披露するものだから、門番に手痛い目に合わせられる。
 知り合いがその場面を通りかかって、この与太郎に声をかける。どこが痛むのかと問うと、「こおこうと、こおうこうとう・・・」という落ち。

 社会福祉協議会役員の演劇は今年で4回目で、たった15分ながらも最近の敬老会の雰囲気を変えている。というのも、それまではいつの敬老会も、長すぎれば途中退席者が後を絶たなかったのだ。しかしこの寸劇が入るようになってから、観客は最後まで帰る人が少なくなったと評判でもある。
 台詞も台本を読み合わせた内容で録音され、口パク役者が演じるのだからどんなにこの人たちは練習したのだろうとすら会場は思い込んでいる節がある。誰がたった4回の4時間程度でここまで仕上がると思うだろうか。全部津軽弁で脚本を仕上げて、観客に内容が良く伝わって笑い転げている。何より自分の馴染みの町会長がこんな役者になっているなどというのが、一層親近感を抱くのだろう。「○○!」などと、歌舞伎役者のように声もかかると、素人役者でも張り切ってしまうのだから面白い。
 いつの回もそうであるが、本番に強いのがこの役者さんたちである。へたな演技指導などしなくても、サービス精神たっぷりで楽しませるすべを知っているのだ。例年に比べて、今年は小道具や大道具もそんなに準備が要らなかった。ただ褒美の五貫文(ごかんもん)という銭を大きめに作ったり、役者の被り物や飴売り衣装などの準備はカミサンにも手伝ってもらうことになった。そろそろ、小道具の整理棚や小道具箱なども必要なくらいに品物が増えてきた。これをもう一度作ったり準備するのも大変な労力になる。
 私の課せられた役割もこうして今年も無事?に終えほっとしているところ・・・。
 この下手な成功こそ大敵で、打ち上げの会の席上、役者さんたちが張り切って「来年は何の劇でしょう?」なんて聞いてくるのだ。しばらくは何にも考えたくないというのが正直な気持ちで、できればもう勘弁してほしいというのも正直な気持ちでもある。