夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

内観療法ワークショップin津軽 その4

2009-11-03 07:24:27 | 私と福祉とであいの旅
 二日目のカリキュラムは分科会から始まった。昨日の好天から一気に天候は風雨に変わっていた。
 私が担当したのは写真を写すことなのだが、なかなかカメラがうまく動いてくれない。手振れメニューを選択していなかったこともあるが、気軽に写真を引き受けたことに少し後悔をし始めている。
 B分科会は「子どもの問題を語り合おう」ということで、参加者は学校の先生が多かった様子。保護者もいた。
 初めに溝口氏が語った自らの臨床心理士としての体験であった。
 内観そのものというよりも、クライエントの女子中学生?との面接過程を紹介された。
 初回面接は2時間何も語らないで過ぎたという。でもその沈黙はまったくの空虚なものではなかったと言われた。その感じとはまさに感じなのだろうか?
 2回目の面接でも沈黙は続いていたので、先生は絵を書き始めたという。すると彼女も絵を描いてくれたという。その絵はとても上手な色鉛筆画であった。それを終えるとようやく今度は、画用紙の上での会話が始まったという。
 その内容すべては紹介できないが、訳して言うと
 「大人は信じられない」
 「家族なんて大嫌い」
 というものであった。
 そしてその背景には家庭内での母親の暴力と、祖父の性的虐待が隠されていた。
 
 面接者の態度が受容的態度で、とても参考になったと思った。

 そして次に今回の内観ワークショップの実行委員長佐々木氏が自らの子育てについて語った。お嬢さんが中学校のときに不登校となり、内観を受けに行き180度価値観が変わったと言われた。ご両親も学校教諭であるが、子どもの不登校に悩む日々がそこにあった。
 学校には行くものという考えから、学校には無理していかなくてもいいという考え方に変わり、娘の気持ちを受け止めようと努力されたらしい。そのことがとても嬉しかったと娘さんの作文の中に書かれていた。高校に入学したが二年生で中退したという。そして大検を受検して大学入学。現在は結婚されて就職もされているという。
 「不登校の子どもたちの3年間という時間は一瞬のことです。でも、じんせいはずうっと長い」そういわれたのが印象的だった。
 かつてカウンセリングワークショップに参加したとき、東大の佐治教授が「花は自分で咲く」という言葉を言われたがこのことだとそのときに感じていました。
 参加人数が少なかったのですが、逆にとてもよい雰囲気で討論が進みました。
 内観を受けることで、それぞれが生きる中身を見直していくこと、そして変わるということができることを知って、内観が身近なものとなりました。