TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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「アバーンコーポ」再生法申請で不動産業倒産底なし

2008-08-14 19:11:20 | 経営全般
 平成30年3月期まで9期連続で最高益を更新していたアーバンコーポレーションが急速な資金繰りの悪化で倒産に追い込まれました。帝国データバンクによるとマンション分譲会社の倒産は平成20年1月から7月までで17件とすでに前年の4倍以上です。7月にはゼファー(負債総額949億円)やマツヤハウジング(負債総額267億円)などが経営破たんしています。このように振興の不動産会社の倒産は底なしの様相を見せ始めています。

 アーバンコーポレーションにような新興の不動産会社は購入した土地にマンションなどを建て、地価が上がるとファンドに売るビジネスモデルで成長しました。2年前までは土地に割安感があり、外国投資家が争って購入しました。一方、土地の購入やファンドの買い入れ資金も大半は金融機関からの融資に依存しており、「自転車操業」状態の企業も多いのが実態です。
 このため、昨夏以降のサブプライム問題に端を発し、金融機関が不動産向け融資の審査を一斉に厳しくすると、物件が思うように売れなくなり、一気に財務内容が悪化しました。

 そういえば最近、都内のマンション販売セールスの電話もなくなりました。かつてバブルがはじけて、「失われた10年}が来たように、景気後退が確実に近づいているようです。