ビュット・ショーモンで子供時代を過ごした
家が貧しかったので、ヴァカンスもそこで
立ち入り禁止の芝生を横目で見ていた
草の間に痩せたヒナギクが咲いていた
パリの公園は芝生と摘んではいけない花と
銅像の下で退屈している子供で一杯
銅像の下でね
リュクサンブールで青春を過ごした
はじめての恋とはじめての過ち!
ある学生が私を夢中にさせた
17歳の私にもういちど戻れたら!
パリの公園はスズメと恋人たちでいっぱい
そこが我が家のつもりでいるねぐらのない恋人たち
そこが我が家だとね
モンソーである実業家が
ルネサンス風の館をくれた
友達と宝石と毛皮に囲まれて
ベッドから公園の緑を眺めた
パリの公園は恋を求める老紳士で一杯
毎日は食事もできない美しい娘を相手に
毎日は食事もね
チュイルリーが私の最後の居場所
すっかり年を取って歩くのもやっと
ここでさまよい歩くのは私でなく私の影
昔の素晴らしい日々を空しく求めながら
パリの公園は子供とスズメと銅像と
恋人たちと失われた夢で一杯
永遠に失われたね
…昨日神代植物公園を歩いていて、ふと古いシャンソンを思い出した。コラ・ヴォケールの歌ったものだ。歌詞の内容は通俗的なものだが、コラの、声を張り上げない、語り掛けるような、甘みのある、ややとつとつとした感じがする歌唱が、主人公の哀しみをよく表現している。ぼくの好きな歌のひとつだ。まだぼくは歩き回れるから、この哀しみはすこし遠いが。
家が貧しかったので、ヴァカンスもそこで
立ち入り禁止の芝生を横目で見ていた
草の間に痩せたヒナギクが咲いていた
パリの公園は芝生と摘んではいけない花と
銅像の下で退屈している子供で一杯
銅像の下でね
リュクサンブールで青春を過ごした
はじめての恋とはじめての過ち!
ある学生が私を夢中にさせた
17歳の私にもういちど戻れたら!
パリの公園はスズメと恋人たちでいっぱい
そこが我が家のつもりでいるねぐらのない恋人たち
そこが我が家だとね
モンソーである実業家が
ルネサンス風の館をくれた
友達と宝石と毛皮に囲まれて
ベッドから公園の緑を眺めた
パリの公園は恋を求める老紳士で一杯
毎日は食事もできない美しい娘を相手に
毎日は食事もね
チュイルリーが私の最後の居場所
すっかり年を取って歩くのもやっと
ここでさまよい歩くのは私でなく私の影
昔の素晴らしい日々を空しく求めながら
パリの公園は子供とスズメと銅像と
恋人たちと失われた夢で一杯
永遠に失われたね
…昨日神代植物公園を歩いていて、ふと古いシャンソンを思い出した。コラ・ヴォケールの歌ったものだ。歌詞の内容は通俗的なものだが、コラの、声を張り上げない、語り掛けるような、甘みのある、ややとつとつとした感じがする歌唱が、主人公の哀しみをよく表現している。ぼくの好きな歌のひとつだ。まだぼくは歩き回れるから、この哀しみはすこし遠いが。