すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

「パリの公園」

2018-12-03 10:56:18 | 音楽の楽しみー歌
ビュット・ショーモンで子供時代を過ごした
家が貧しかったので、ヴァカンスもそこで
立ち入り禁止の芝生を横目で見ていた
草の間に痩せたヒナギクが咲いていた
 パリの公園は芝生と摘んではいけない花と
 銅像の下で退屈している子供で一杯
 銅像の下でね

リュクサンブールで青春を過ごした
はじめての恋とはじめての過ち!
ある学生が私を夢中にさせた
17歳の私にもういちど戻れたら!
 パリの公園はスズメと恋人たちでいっぱい
 そこが我が家のつもりでいるねぐらのない恋人たち
 そこが我が家だとね

モンソーである実業家が
ルネサンス風の館をくれた
友達と宝石と毛皮に囲まれて
ベッドから公園の緑を眺めた
 パリの公園は恋を求める老紳士で一杯
 毎日は食事もできない美しい娘を相手に
 毎日は食事もね

チュイルリーが私の最後の居場所
すっかり年を取って歩くのもやっと
ここでさまよい歩くのは私でなく私の影
昔の素晴らしい日々を空しく求めながら
 パリの公園は子供とスズメと銅像と 
 恋人たちと失われた夢で一杯 
 永遠に失われたね

 …昨日神代植物公園を歩いていて、ふと古いシャンソンを思い出した。コラ・ヴォケールの歌ったものだ。歌詞の内容は通俗的なものだが、コラの、声を張り上げない、語り掛けるような、甘みのある、ややとつとつとした感じがする歌唱が、主人公の哀しみをよく表現している。ぼくの好きな歌のひとつだ。まだぼくは歩き回れるから、この哀しみはすこし遠いが。
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