富山マネジメント・アカデミー

富山新聞文化センターで開講、教科書、参考書、講師陣の紹介、講座内容の紹介をいたします。

非報道制裁の功罪:県民目線の国際報道を

2018年12月26日 | Weblog

ある団体の役員が、イベントの報道をめぐり、ある地元紙が無視、別の地元紙が詳しく報道し、こんごどちらと付き合うのか、判断に苦しんでおられた。悩ましい問題である。ただ、これは環日本海の諸国の動静の報道の場合にもある。一切、報道しないで無視する。そんな国が、環日本海にありましたか?とボケる。つまり、敵にも味方にもしない高等戦術である。しかし、ある地元紙は、これを県内に向けて行う。そして、環日本海の隣国の国益に批判的な勢力への暗黙の「親和」を極秘で進展させる。逆に、かなりの企業は、広告を出稿しないことで、そのような地元紙に非報道制裁を行う。広告を出す企業の側にある「非報道制裁」は、地元新聞の体力を確実に奪い、「公称〇〇万部」といいながら、紙面では全国紙の真似をして、他方で、地元紙の顔をする。この時、海外特派員の代わりに、県内企業の海外要員からの情報協力がないので、悪意はないのに非報道制裁を県民が関係する国の国情を報道しないので、読者の視線を域内にくぎ付けするから、被害は県内社会に皺寄せられる。例えば、台湾の報道ページや、ベトナムの報道ページを「海外在住の県民のメール」から引用する形で報じると、富山の経済社会の海外接点が生かされる。全国紙、郷土紙という2大分類は、極めて都合の悪い非報道制裁の効果を内側に強いていることになる。郷土紙に徹することで、県民の海外での体験をも郷土意識として取り込める。どこかで、きめ細かな社内体制の改善が求められる。海外で活躍する音楽家、企業で働くかたの海外生活の一コマ、「人と人」で繋ぐ形での「国際色のある地方紙」は大事である。石川にしても、「スギヨ」の販売先の国際化は想定以上である。同じことが、高岡のキタムラ機械にもいえる。



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世界経済の後退と富山県の経済ストレス

2018年12月26日 | Weblog

 富山県の経済ストレスは、すでに不二越の富山離れ、高岡市の財政難で現れていたが、北陸電力の通期無配、電気料金値上げ、住宅新規着工件数の伸び悩みがある。そこに世界経済の後退ストレスが加わると、第一変動要因である自動車関連部品産業に頭打ち感が生まれ、よりローコスト化のために外国人労働者への転換が加速される。富山市は、次年度、次々年度の税収の自然増を厳しく見積もっており、その予測は尊重されるべきであろう。そのように考えると、景気変動の波動の影響をうけない第3列のディフェンシブなラインである製薬業の役割が重視される。ただし、政策投資銀行を経由した過剰な設備投資による原価償却により、バランスシートのレベルでは利益が圧縮され、規模拡大の利益が10年後にしか現れない静態構造のうちにある。

 最も重要なことは、団塊の世代の引退によりマイナス要因が除かれたが、その次の50歳代の経営中核人材の活性度はさほど高くなく、人材面で生じている県内経済ストレスはかなり重症である。近未来への「成長トレンド」が見えないので、勢いミスを防ぐディフェンシブな動きが目立ち始めた。ただ、富山第一銀行のみが、仮想通貨を活用した「横持ち信用決済システム」を稼働させたが、資金需要が不活性であるので、可能性としては、富山市を中核とする「新しい協同」としての「横持ち信用決済システム」が、域内でのキャッシュフローの安定度を高めることで、伝統的な大銀行に代わり、富山市とその周辺に高度な金融決済システムを生み出す試みにとり、順風の船出となるか厳しい外部環境にある。


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