トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

防毒マスクの効果実感

2017-01-04 | 感じるままの回り道
 浮き世の義理は如何ともしがたく12月から関わっているが、工芸品の補修で有機溶剤が使用される環境である。不十分とはいえ換気ダクトもあるしスプレー量も一瞬だからマスクをしなかったのだが、数日も経たぬうちに帰宅時には頭痛、終日鼻粘膜のひりつき感が続くようになり、夜間目覚めた時には排痰もするようになった。鼻腔から前頭部全体の慢性的不快感は許容しがたく自前で防毒マスクを購入した。
 
 現場環境は有毒ガスだけでなく塗装にサンドペーパーをもかけるから粉塵も出る。そこで「防毒」だけでない「粉塵」にも対応できる小型のマスクが無いか探したら手ごろの大きさの商品があった。メーカーは老舗だし認証品なので効果はあるだろうと思っていたのだが、これが予想以上だった。

 装着1日目にして帰宅時の頭痛は無く、鼻腔の不快感は続いていたものの緩和傾向になって一週間ほどで気にならぬレベルまでに回復したのだ。恐るべし防毒マスクの効果であるが、会友の塗装自営業だったY氏の経験を引用すれば、多くの現場で防毒マスクは装着していなかったのだと言う。自営業と言う条件もあるにせよ組織の中でも安全衛生を損なう様な環境は多いはずだと実感した。

 何とかと言う大手事業体の若者を自殺に追いやる労働環境も信じられぬが、労働基準法など規制緩和の大号令のもと、絵に描いた紙魚の喰い痕みたいになってしまったこの国の現実も情けない。