は・な・し・の・種

話の種のつきるまで・・・

とわずがたり・・・

2019-04-02 | 暮らし

 バスに乗る
シルバーシートの先客のTさんに チョッと会釈 隣が空いて居たけれど ツレが居る様でやめた

発車と共に始まった かなり高齢のそのツレの ”とわずがたり”に聞き入った
 ・・・だから 二人で居れば喧嘩もするわよ 一度 大事なものをみんな持って 娘の所に行ったわ 2階に寝かされたけど 階段は踏み込みが狭いし 手すりもないし・・・ 食べるものもねぇ  朝一番で帰ったわ ・・・お父さん 布団敷いといたのに居ないの!    書斎で座ったまま寝てたのよ
その頃 見られたくないもの?を 細かく鋏で切って居て 手が痛くなるほど・・・
えぇ 最後は施設に入ったの 個室だったから 毎日の様に行ったわ こっそり好きなもの持って行ったりして  ”世話をかけるね ありがとう” って言ったわ  私がちゃんと見送ってあげるから心配しなくていいわよ・・・と       本当にその通り見て居る間に。。。
 振り向きはしなかったけれど 話し振りからも元気そうだった
歩いてるわよ 朝6:30 多少の雨位は S先生が言うのよ 背筋が曲がらないよう 歩く時は 2メートル先を見て! って   家? 70代の内にリホームしたからどこも悪くないの  後の事は 公正証書になってるし 〇〇信託さんに100まで大丈夫 って言われてるし・・・
  二人で過ごした 長い幸せな日々がしのばれる

  聞いてるうちに 何も出来ていない自分が どんどん不安になってきた
  そして バスは駅に着いた

 何度も 桜 砂押川プロムナード  途中に 碑⋆が有るのは とうに気が付いて居た けれど 
 webより
 ★昭和11年1月15日、松竹撮影所は蒲田から大船へ移転しました。撮影所の移転を記念して植樹された1200本のソメイヨシノのうち約110本の桜が砂押川の両岸に名残をとどめています。以来、約80年地域の人に愛され、思われ、貴重な水と緑のうるおい空間として位置づけられています。