にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

『しあわせの隠れ場所』

2010年03月21日 | MOVIE
『しあわせの隠れ場所』The Blind Side(2009年/米)
監督:ジョン・リー・ハンコック。
出演:サンドラ・ブロック。ティム・マッグロウ。クイントン・アーロン。キャシー・ベイツ。

貧しい巨漢の黒人青年マイケル・オアー。その恵まれた体格と運動神経の良さをかわれてスポーツ入学を果たすも、学業にはついていけず、寝場所さえもない日々を送っていた。そんなある寒い夜、Tシャツに短パンで寝場所の体育館を目指していたマイケルは、家族と車で通りかかった白人女性リー・アン・テューイに声をかけられる。この寒さに寝場所もないと知ったリー・アンは彼を一晩のつもりで家に連れ帰るが、翌朝、家を去ろうとしていたマイケルを呼び止め、そのまま一緒に暮らす決意をする。リー・アンと夫と娘と息子そしてマイケルを含めた5人の家族としての生活が始まり、やがてマイケルはフットボール部に入部し、フットボール選手として目覚ましい活躍をするようになっていく。

アメリカン・フットボールのボルティモア・レーベンズにドラフト1位で指名されたマイケル・オアーの実話を元にした物語だそうです。
純粋に気持ちのいい物語だ。リー・アン役のサンドラ・ブロックはアカデミー賞も納得の彼女らしい小気味のいい女性をまるで素のキャラのように演じています。なんでも実際のリー・アンそのままのような感じらしいですね。リー・アンは本当に素敵な女性です。でも彼女だけではなく彼女の家族もまた素晴らしい。テューイ一家は本当に素敵な家族です。そらそうですよね、あんなに素晴らしい妻で母なリー・アンの家族が素晴らしくない訳がない。そしてマイケル・オアーも素敵です。彼を演じるクイントン・アーロンのはにかんだ笑顔がいい。作品中に語られる童話「花の好きな牛」。まさしく彼そのものですよね。麻薬中毒の母親、父親の名前も顔さえも知らず、兄とも引き離され、過酷な生活の中にあっても一切の攻撃性を見せずひたすらじっと耐えて生きてきたマイケル。彼の中にある強い保護本能にリー・アンは彼を最強で有能なブラインドサイドを守るレフトタックルの素質を見出す。この邦題『しあわせの隠れ場所』って・・・なんなんだろう?そのまんま『ブラインドサイド』でいいんじゃないかって気がしますね。
ブラインドサイドって右利きのクォーターバックにとってパスを投げる際に死角となる左側のサイドのことで、そこを完璧に守るレフトタックルですごく重要なポジションだそうですが、フットボールだけではなく、マイケルはリー・アンのテューイ家のブラインドサイド・・・死角にやってきて、彼らにその位置を気づかせ、そして彼がまたその位置をしっかりと守ることで彼ら家族もまた大きく一歩を踏み出せたんじゃないか?そんな気がするんですよね。
原作も読んでみたいな・・・。

-2010.3.14 MOVIX堺-