にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【映画】『トゥモロー・ワールド』

2006年12月03日 | MOVIE
『トゥモロー・ワールド』 CHILDREN OF MEN(2006/英)
監督:アルフォンソ・キュアロン。
出演:クライヴ・オーウェン。ジュリアン・ムーア。マイケル・ケイン。

西暦2027年。人類は生殖能力をなくし、18年に渡り一人の子供が生まれず、世界各地に紛争やテロが蔓延し、多くの国が今や無政府状態となっていた。唯一政府としての機能を保ち、国家として成り立っていたイギリスは、すべての移民者を徹底して締め出していた。そんな中、エネルギー省に勤めるセオは別れた妻であり、地下組織Fishのリーダーでもあるジュリアンから、移民の少女キーをヒューマンプロジェクトに引き渡すための通行証を用意して欲しいと頼まれる。セオが用意した通行証は同行者としてセオが必要なものであったため、セオは彼らと行動を共にするが・・・。

決して悪い映画ではないと思う。地味なようで派手な映画だ。いや、派手なようで地味なのか・・・。描きたいことや、描き方には問題はないんだろう。でも、どうも軸はあるんだけど、そのつなぎが弱い。流れがかみ合わないというか、理解出来ないというか、わかり難いんですよねぇ。
とりあえずネタばれ改行。





妊娠している移民の少女キーをヒューマンプロジェクトに渡す。っていうのは、まぁわからなくはない。移民を排除しているイギリス政府の手に渡ると、なぜ彼女が妊娠出来たのか?とか実験動物的に扱われる可能性は大ですからね。でも、ここでなぜヒューマンプロジェクトなのか?一体これってどんな団体なのか?がわからない。おまけにジュリアンを殺害してまでキーを自分たちの物にして武装蜂起しようとするFishのメンバーの行動理念が全然わからない。キーとその子供を自分たちの手にして一体どうなるの?もしかしてこれってマリアとキリストって感じなのかな?
子供が生まれないということにより見えない未来。それによる恐怖と退廃。そこに指す一条の光。この流れはよ~くわかる。そしてただ只管キーを守り抜くセオ。戦わずに守るセオの行動には深く突き刺さるものがある。・・・だけど、ヒューマンプロジェクトってなんなのさ!?Fishがなんで武装蜂起のためにキーがいるのさ?ってことは無視できでもヒューマンプロジェクトだけは無視出来ない。そこにキー渡したらどうなるの?もしかしたら信じるものが何なのかさえわからない・・・っていうのも描いているからこうなってるのかなぁ・・・。深読みも、鋭い感覚も持ち合わせていない私には不向きな作品ってことなのかも・・・。(^^;)

-2006.11.27 TOHOシネマズ泉北-