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今日の筆洗

2024年05月23日 | Weblog
 カメムシと聞いてどなたも思い出すのはあの独特な臭いだろう。手につこうものならなかなか取れない。ヘッピリムシ、ヘコキムシ。身もふたもない呼び名がおもしろく、懐かしい。昔の子どもには身近な虫だった▼外敵から身を守るため、あの臭いを放つのだが、宇都宮あたりでは臭い封じのおまじないがあると聞く。手でつかまえる前に、「お嫁様、お嫁様、立派なお嫁様」と唱えるのだそうだ▼「立派なお嫁様」なのだから人前でオナラなどしてはいけませんよとカメムシに言い聞かせたのかもしれない。あくまで昔の話である▼カメムシによる農作物被害を防ぐおまじないはないものか。リンゴやナシ、モモなど幅広い果物に被害をもたらす果樹カメムシ類が今年、大量発生しているそうだ。農水省によると既に25府県で農家に対策を呼びかける「注意報」が発令されている。千葉県の4月の調査結果におののく。平年の7倍以上の数のカメムシが捕獲されたという▼<今を総(すべ)てと亀虫と冬籠(ふゆごも)るなり>は金子兜太さん。寒くなるとカメムシが家の中に入ってきて冬を越すことはよく知られるが、専門家によると、この冬の暖かさにまんまと越冬するカメムシが増えて、大量発生につながった可能性があるという▼カメムシの産卵期は夏。とすれば、今後さらに増えかねないのか。効かないと知りつつ「お嫁様…」と唱えたくなる。
 
 

 


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