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今日の筆洗

2016年08月21日 | Weblog

 ネアンデルタール人も原始言語を持っていた。その言葉さえ理解できれば、われわれ現生人類とも会話することができそうだが、居酒屋に誘うことはお勧めできぬ。話は弾まず、あまり愉快な会になりそうもない▼というのも、ネアンデルタール人はかなり無口だったと考えられている。おしゃべりなわれわれとは異なり、頭蓋骨や気管、口腔(こうこう)の構造上、複雑な言語音を発声するのが困難で、せいぜい叫び声やうなり声が精いっぱいだったそうだ▼ネアンデルタール人と現生人類の脳の重さはさほど変わらぬが、「誰かに何かを知らせる」という能力の低さが、クロマニョン人にのみ込まれ、絶滅した理由の一つという説もある▼声を上げる。声をかける。その大切さを後になってかみしめる胸の痛い事故である。東京メトロ銀座線青山一丁目駅。ホームを盲導犬と歩いていた目の不自由な男性がホームから転落し、電車にひかれて亡くなった。われわれにできることは本当になかったのか。うなだれる▼ホームドアの設置など、どなたにも駅を安全に使えるようにしていくことは当然のことだが、待ってはいられぬ。視覚障害者団体からは白い杖(つえ)や盲導犬の方を見かけたら「積極的に声をかけて」と求めている。大丈夫ですかの一言に助かる方がいる▼声を出す勇気と決意を持ちたい。人類にはうまく声を上げる能力はあるのだから。