東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

Road to Kyoto

2024年03月14日 17時50分50秒 | 京大留学

お世話になっております。新3回生470クルーの西間です。今回僕は3/8-11にわたって行われた京大留学に参加しました。そこで学んだことや気づいたことを中心に、京大留学の振り返りをしたいと思います。 3/7 0日目 遅れるのはまずいなあと思い余裕を持って家を出ると、京都駅に集合時間の約3時間前に到着してしまいました。なので京都の街をほっつき歩き、あるお団子屋さんと京都大学に行ってきました。お団子美味しかったです。その日の夜京大の艇庫(合宿所)に到着し、京大留学がスタートしました。

 

3/8 1日目

京大は柳ヶ崎ヨットハーバーに船を置いていて、艤装から出艇までが非常にスムーズでした。1日目は東大同期のゆうたと出艇しました、が、琵琶湖特有の爆シフト、強弱の激しいブロー・ラルに翻弄され、あまりまともに走れなかったです。この日はフルパワーからオーバーのコンディションでしたが、三井寺よとばれる方向(230度)と近江神宮の方向(270度)からブローがランダムに入ってくる感じでした。はっきりと見えるブローもあれば「何このブロー!?」みたいなブローもあり、勝手にタックが返りそうなシフトが多く見られました。この爆シフトは葉山ではほとんど経験したことのないシフトで、貴重な経験になりました。 走り合わせがメインの練習となりましたが、京大の上回生スキッパーの艇速のレベルが段違いで、特にシフトへの対処には目を見張るものがありました。 加えて、柳ヶ崎は着艇が難しすぎました。スロープめっさ短いし、風が回りすぎてランなのかクローズなのか、、、下から船降りるなんて知らんし、、、京大の皆様、着艇の際はご迷惑おかけしました、、、

 

3/9 2日目

午前中は東大2回生の大下と乗りました。午前中は朝から晴れなのに雪が降っていて、この四日間で最も寒かった一日でした。雪解け水が流れる琵琶湖の水が冷たいのか、黒潮のおかげで葉山の水が暖かいのか、とにかくとんでもなく水が冷たかったです。爆シフトでしゃぶしゃぶされる僕の背中に流れこむ水によって、僕は現在無事体調を崩しています。 この日は1日目よりも風が北に回り、0度方向にある山々の谷から降りてくるブローがかなりきつかったです。ブローが降りてくる先には大きな雲があり、そこから降ってくる雪が顔に当たり結構痛かったです。結局3回沈、バテンを流してしまい、周りよりも先にハーバーバックしてしまいました。 午後からは東大同期の北村と乗りました。風は午前中よりも少し上がっていて、風向は大橋(30度)から降りてくる風もちらほら、相変わらずオンオフの差は激しく、1.5ピンダウンした直後にアンダー、ノーマルに戻してコース練を始めたらスタート直前に爆ブロー左振れ、下スタを狙っていましたが、結局ポートスタート、京大上回生はまとまって上位におり、大きなレベルの差を感じました。 またラウンディングの際、スピンダウンで自分の手がサングラスに当たり、つけて二日目のオークリーのサングラスを琵琶湖の底に沈めました。久しぶりに心の底から叫んだ気がしています。

 

3/10 3日目

午前午後ともに京大同期の上中くんと乗りました。この日は0度と30度から定期的にブローが降りてくるコンディションで、上中くん曰く、比較的暖かく海風(北湖からの風)が降りてくる日だったそうです。 上中くんは高校からの経験者で、東大の未経験スキッパーと比較して自分が感じた違いは、

・シフトに対する対処、角度の取り方

・パンプの威力

・ホイスト後、ジャイブ後のガイの決め方

・下回航の軌跡

・メイントリの頻度 です。

「琵琶湖は上らんと勝てへんからなあ」と上中くんが言っていた通り、琵琶湖のようなコンディションでシフトに対応できないと、レーンがどんどん落ちていき、上マークまでに大きな差ができてしまうように感じました。結局この日もインデッキ〜オーバーくらいのコンディションでしたが、パワーがある時のパンプにはめちゃくちゃ威力がありました。琵琶湖は平水面なのでロッキングやウーチングにあまり効果が生まれにくい一方、パンプはかなり効果的だったかと思います。また海での波乗りランニングについても意見交換ができ、自分の波乗り動作の感覚がそこそこ理にかなっていることを感じることができました。 あと下回航、はっきり言って半端なかったです。回航前一艇身クローズを走ることの重要さを身をもって知れるようなラウンディングでした。ゆうた、北村、京大の1艇とラップしながら回った下回航では、軌跡:y=x^2の-1/2<x<1/2の部分の回り方が非常に効率的で(わかる人にはわかるはずっ!!)、回航動作だけで前二艇よりも有利な位置にポジション取りすることができました。

 

3/11 4日目

午前は京大4回生スキッパーのりささんと乗らせていただきました。OP全日本制覇の経験があるりささんと乗れるということで風邪気味の体に鞭打って4日目に挑みましたが、最終日にしてようやくTHE・琵琶湖のような微風コンディションとなり、11時過ぎまで整備になりました。京大の船には東大には見られない艤装の工夫がなされてあり、かなり勉強になりました。30分程度ではありますが午前中出艇し、いろいろなことを学ばせていただきました。

・ブローの細かなオンオフに合わせてポールアップダウンを頻繁にしている

・ロールタック、下に残っている時間が東大と比べて比較的長めだった

・あまりジブリーダーは調整しないイメージ

・リーチングはフラット、マジでフラット

柳ヶ崎はハーバーの風と沖の風が違いすぎて、ど微風だと思って出たら「意外と風あるじゃん」みたいなことが多かった気がします。吹いてくることに賭けてもう少し長くりささんと乗ってみたかったなあという後悔はありますが、短い時間でも大変実りのある練習でした。小松さんがよく言う「一時間でも海に」という言葉の真理だった気がします。 午後は結局三井寺から吹き出すブローが優勢で、爆シフトのラウンディング練習を上中くんとしていました。爆ヘダーでいきなりタックが返った時は何とか逆ジブを切ることができましたが、上回航後唐突に入った左振れで僕が落水し、沈。その時にコンタクトが流され、僕の京大留学は終了しました。

 

京大はクラス別mtgが充実していて、「これ結局分からん」ではなく最終的に答えを見つけ出す習慣がついていて、非常にいいなあと思いました。また議題を明確に決めている点も参考にすべきところだと感じました。加えて、2回生の積極さがすごい!!みんなが純粋にヨットを愛している感じがひしひしと伝わってきました。来年以降のチームづくりにおいては、「ヨットを心から愛する気持ち」を醸成するような体制づくりを一つの軸にしていきたいと感じています。

 

また今回の京大留学は最上級生が我々ということもあり、一応僕が京大留学組東大チームのリーダー的なことをやっていました。ちょっと主将になった気になった四日間でしたが、やっぱり集団をまとめるのは難しいなあと思いつつ、僕の圧倒的欠点である「話が長い」点(もうすでにブログが長すぎて見せる顔もないですが)をいかに見せないかを意識していました。どうだったでしょうか。

 

最後に、京大の皆さんには初日から最後まで大変厚意にしていただきました。このブログを読んでることなんてないと思いますが、プレイヤーの皆さん、マネージャーの皆さん、心より感謝いたします。お互いもっとレベルアップして蒲郡や江ノ島でお会いできることを楽しみにしています。

 

また今週から大事なフリートが続いていきます。早く体調を万全にして練習に励んでいきたいと思います。 今後ともよろしくお願いします。

 

東京大学運動会ヨット部ディンギー班新3年生 副将 西間 立


京大留学

2023年04月07日 10時55分00秒 | 京大留学


お世話になっております。新年スナイプスキッパーの中静です。


先日、京大留学に行ってきました。

京大留学は東大と京大で部員を交換しお互いの練習に参加するもので、コロナ明けで久しぶりの開催でした。


同じ国公立ながら全日本インカレでも大活躍している京大さんの強さの秘訣を探るべく、僕とスナイプクルーの神田、マネージャーの森田の人で参加させていただきました。


日間参加し、一番印象的だったのは「成長できる環境が整っていること」です。レスキューからたくさん動画を撮ってくれたり、下級生艇までしっかり整備が行き届いていたり、質問や議論がしやすいミーティングの雰囲気であったりと、経験者でも未経験者でも上手くなっていけると思える環境でした。

これは、マネージャーさんも含め一人一人がチームのため、上手くなるために主体的に行動した結果であるように見えました。結局、チームとしての総合力が高いと感じました。


その他にも運営面や技術面はじめ、様々なことを教えて頂きました。


京大留学で学んだことを東大ヨット部の強みに変えられるよう部員に共有し、今後に活かしていきたいと思います。


最後になりますが、東大ヨット部を暖かく迎えてくださった京都大学ヨット部の皆さん、京大留学の復活にあたりご尽力いただいたOBの皆様に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。


中静