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民族楽器の収集、演奏を趣味に生きているおやじのはなし

プロ

2013-01-28 11:33:01 | 民族楽器
先週の土曜日は、知人の出版記念会が奈良であったので、久しぶりに奈良に行って来ました。たまたま若草山の山焼きの日だったので、人が多かったようです。春日大社に初めて参拝してきました。途中では、とんど焼きがされていてしばらく見物していました。太鼓をたたきながら、何か祝詞のようなものをあげていて、リズミカルで面白かったです。日本の今、演奏されていないような昔の音楽に興味があるのですが、神事などで人知れず行われたりする事もあるのではないか思っています。日曜日は、茨木であった尺八の演奏会に行ってきました。今、日本で一番人気の演奏者なので、チケットは完売(尺八では余り考えられません)、演奏会後のCDのサインにも長い行列ができていました。イケメンで、人気先行の演奏家かと思っていましたが、全曲暗譜でしていたのには驚きました。長い曲や、それ程有名でない曲もあったので、まさか暗譜でやるとは思ってもいませんでした。演奏の方もかなりのレベルだったと思います。邦楽では、アマチュア上がりのプロ演奏家が多いせいか、プロとは何かという事がよく話題になります。西洋音楽では音大を出ていれば、一応プロというような、暗黙の了解があるようですが、というよりもそれで食べてゆかねば仕方ないし、アマチュア上がりのプロというのもほとんどいないでしょう。民族楽器では、ほとんどがアマチュア上がりしかあり得ないでしょう。一般的に、最初からプロを目指した人は、自覚なしに小さい時に始めているので、余りその楽器が好きという人は少ないように思います。途中で疑問を持ち、悩んだ末に再びその楽器を選んだ人は、好きな人もいるようですが。日本の洋楽のプロは前者がほとんどなのではないかと言う気がしています。だから、音楽自体も好きではなく、余り音楽も聴かない人も多いようです。昔、音大のピアノ科の人と話をしていて、ピアノ曲の話をしていて、自分達は習った曲や課題曲以外余り知らないと言われてびっくりした事があります。皆がそうだという訳でもないでしょうが。私のいとこもピアノをずっとやっていて、残念ながら音大には行けませんでしたが、いくら頼んでも聴かせてくれた事はありませんでした。これがアマでやっている人なら、喜んで聴かせてくれる事が多いです。私が昔習っていたギターの先生も、サラリーマンになったのですが、ずっとギターを弾いていたくて、勤めをやめてプロになってしまいました。知人のシタール奏者も同様でした。楽器が好き、音楽が好き、演奏が好きという人がプロになれば、好きな事を食べてゆけるという意味では理想的なのだと思います。ただ人よりもうまかったからプロになった人は、別に悪いとは思いませんが、そのままではつらいかも知れません。今の世の中、偏差値が高いから医学部に行き、医者になるというのも同様な事なのでしょう。芸は身を滅ぼす事もあるのかも知れません。
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