先週の土曜日はオルガンのコンサートに行ってきました。1時間程のコンサートでしたが、2000円とお得なものでした。人気があったので、もう1日追加公演したそうです。富田さんといって、バッハコンクールで優勝した方で、テレビのドキュメンタリー番組で見ていたので関心がありました。大阪弁でのしゃべりもあり親しみやすいものでした。オルガンなどは自分の楽器を使っての演奏はほぼ不可能で、会場の楽器を弾きこなしてゆかなくてはなりません。ピアノもそれに近いものでしょう。他の楽器はほとんどは自分の楽器を持ち込んで演奏するので適応力というものが必要でしょう。自分の楽器を持つというのは財力の差も出てきます。ヴァイオリンでは何億円の楽器もあり、楽器の差が出てしまうので、そういう意味では皆が同じ条件で演奏できるというのはよいことなのかも知れません。コントラバスやグランドハープなども大きな楽器なので、持ち運びはできても大変です。私も、昔は尺八をどこに行くにも持ち歩いて吹いていました。特に自然の中で演奏するのは気持ちのよいものです。もっとも高い山の上では、酸素が少なくなり息が切れてしまいますが。尺八は半分に折れるようになっているので、簡単にカバンの中に入ります。日曜日は、人から頼まれた琵琶の修理をしていました。私は余り器用な方ではないので、他人の楽器をいじるのは心もとないのですが、安い楽器なので、専門家に修理してもらうと楽器の値段より高くなってしまうでしょうから、私が無料でする方がましなのでしょう。それに演奏する方も遊びでやる程度なのでまあよしとしましょう。ところで最近、いつまで仕事を続けようかと考えることが増えてきました。今のところは、体が動く間、仕事がある間は続けようかなどと思っています。今の仕事自体それ程ハードではないし、楽しくやっています。もっと音楽の時間が取れたらいいなと思うことはよくありますが、そのくらいでよいのかなと思うこともあります。今は時間がないので、少しの時間を見つけては、喜んで集中してできています。飽きることなく楽しくできるのは、逆に時間が足りないからなのかなとも思います。まあ、加齢というのは初めての体験なのでこれからどうなるかは分かりませんが。
昨日は、邦楽の合奏団の忘年会があったので行ってきました。午後1時から5時までびっちりと練習しました。琵琶の曲はなかったので、三味線と尺八で参加しました。どれも初めての曲なので、手こずりましたが楽しく演奏できました。最近の曲は、変わったリズムの曲が多いので結構難しいです。合奏というのは聴いていても面白いものですが、参加する方が格段に面白いものです。練習の後は、あんこう鍋で宴会をしました。私は、昨日も忘年会だったので飲み過ぎないように自重していました。それでも、ビールを飲んだので夜中にトイレに何度も起きるはめになりました。最近、スタンフォードの睡眠に関する本を読んだのですが、とにかく最初の90分をしっかり眠ることが大事なようです。昔に比べれば、忘年会の参加を減らしてはいるので、昨日で3件目でした。二次会をすることもめっきり減りました。昔に比べて今の若者は余り飲まないようです。マージャンもしないとか、余り群れないようです。スマホを使ってラインでつながっているのでしょう。それから飲み屋さんでは、飲み放題が増えたような気がします。料理込みでいくらというように設定するとお金の心配をしなくて済む利点はありますが、私にとっては飲みすぎるという欠点になります。まあ、これは単にいやしいだけのことですが。昨日は合奏団の人が琵琶を譲り受けたので見て欲しいとのことでしたが、筑前琵琶の4弦でかなり壊れていたので、私が修理をすることになり預かってきました。年末暇になったら修理しようと思っています。昔、おばあちゃんかひいおばあちゃんが弾いていたというような物がまだ残っているようです。これで少しでも琵琶を弾く人が増えればうれしいものです。
また、青春18の季節がやってきました。冬は12月10日から1月10日だったと思います。昨日、さっそく始発の快速に乗って出かけてきました。前日にパンを買っておき、ホームでホットコーヒーを買い車中でまず朝食を取ります。1時間ちょっとして須磨の辺りでほのぼのと夜が明けてきます。明石大橋も見えてきます。舞子を過ぎたあたりから見る明石大橋は最高です。明石からは各駅停車になります。姫路では1分の連絡で向かいの電車に飛び乗ります。そして9時過ぎに岡山に到着します。以前岡山で買った柚子味噌が美味しいかったのですが、それがなくなりかけていたのでまずそれを買い、ついでにママカリも駅中のスーパーで買いました。その時間10分で、上りの電車に飛び乗って今度は赤穂線に乗り日生を目指します。もうカキのシーズンに入っているので日生ではカキオコを食べる予定です。カキオコとはカキが山盛りのお好み焼きのことで、日生の名物です。10時半頃には有名店前に行列ができています。駅から遠い方が空いているとのことで、少し離れたところを目指し、何とかありつくことができました。とても美味しくて満足しました。それから五味の市という、体育館のような建物の中でたくさんの魚屋さんの集まった市があり、そこに行きました。このあたりは、近くにハイウェイもあり、ドライブやツーリングの人達がたくさん集まってきます。朝の網で取れた魚やカキを売っています。とにかく新鮮で安いのが魅力です。今回は保冷剤やバッグを持って行かなかったので、生ものはやめて、地魚や小エビの唐揚げなどを買いました。その後はいつもの通り、元町に出てポールというパン屋さんで、安売りのパンを買おうと思ったのですが、時間が早いせいかまだやっていません。仕方なく時間を潰してから、また行ってみましたが、まだやっていません。よく見ると、12月1日から値上げしたとのことが小さく貼ってありました。どうもそのせいで安売りは止めたようです。仕方なく、元町5丁目の方の老祥記で豚まんを買い、イスズベーカリーでハード食パンを買って帰りました。これは元町に出た時の定番ではあります。何とか雨が降るのでに家に帰りつくことができました。しばらくは、時間を見つけては青春したいと思っています。
昨日は午前中に個人宅で大学の留学生他の人を相手に琵琶で「茨木」を演奏しました。一応、英語で解説しましたが、英語が通じなくて日本語の方がよい人もいたようです。それが済んでから、すぐに家に帰り、琵琶を持ち替えて次の演奏会に向かいました。どちらも自転車で行けるところでしたので、前の荷物かごに琵琶を載せて行きました。こちらは「耳なし芳一」を演奏しました。「茨木」は普通の薩摩琵琶で、「耳なし芳一」は錦琵琶という琵琶で弾きました。普通の薩摩琵琶は弦が4本で柱と呼ばれるフレットが4つですが、錦琵琶は5弦5柱です。高音の2弦は同音に調律するので実際は4弦と同じですが、きれいな音が出ます。ちなみに筑前琵琶は5弦ですが、同音に調弦はされません。午後の演奏会では、琵琶の後に浪曲が公演されました。真山隼人さんという22歳の浪曲師と沢村さくらさんという曲師の方でした。浪曲が初めての人も多かったと思いますが、よく受けていました。浪曲の場合はプロとアマが完全に分かれていて、アマは余り組織されていないのでどのくらいの人が自分で唸っているのかは不明です。邦楽の場合はプロの人が弟子を取り、社中という組織を作ってご飯のネタにするのですが、浪曲はアマの弟子を取る人は余りいないのではないでしょうか。だから、どこかで習うというのが難しいようです。プロは教えるのではなく公演によりお金を稼いでいます。今は舞台が減って中々食べるのは大変でしょうが。昔は自分で練習していてある程度うまくなってから、プロを目指して入門するという人が多かったようですが、今はそんなアマがほとんどいなくなってきているので、このままではじり貧なのではないかと心配しています。浪曲師も若手の増加よりも高齢者の引退の方が多いでしょう。これは邦楽界全体にそうですが、最後は家元を中心に博物館的な音楽として残っていくのでしょうか?