チェロ物語FINAL

虹の橋で、
そろそろ、
のんびり、

過ごします。

洗えば晴れ

2019年06月22日 | 犬の戯言


昨日は、そうでなくても、

雨が降る予報でした。

車を洗えば、雨が降る、そういう決まりがある、

うちの車ですが、

ところが、それなのに、

しばらく洗っていなかった泥にまみれた車を、

だれかさんは、慌てて洗って、磨いています。

思わず私、悶絶です。





五木寛之さんは、

「雨の日には車をみがいて」の第一話、

「たそがれ色のシムカ」の中で、

主人公の、良くも悪くも、ひとこと多い、彼女に、

こんなことを、言わせているのです。

靴が、雨に濡れるのを嫌がって、

カバーをつけたりする人許せないし、

洗車したあと、雨に降られて、

舌打ちをするような嫌な男も、許せないの。

ぴかぴかに磨いたボディに、

雨の滴が玉になって走るのって、

すごくセクシー。

と自説を我が物顔で、喋り続けるのでした。

これで、彼女はレギュラーの道を閉ざされ、

消え去ることになるのですが、

これはこれで、

ひとつの見識であり、美学なのではあるのでしょう。





しかし、だからと言って、

だれかさんが、泥まみれの車を洗って、

彼女に気に入られてどうなる、のでしょう。

洗車中には、早くも小雨が降り始め、

私も、セクシーな雨の雫が、玉になって走るところを、

思わず、妄想したのでしたが、

雨は、その瞬間限りで、終了してしまいました。

洗うと雨、のジンクスは敗れて、

カンカン照り、になってしまったのでした。

鉄板のジンクスさえも、

いとも容易く、打ち砕いてしまうくらいですから、

よほど、セクシーには、だれかさん、

縁がないもの、と思われます。

これからは、車を洗えば晴れ、になりそうです。











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