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AKB48 チームBのファンより

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欅坂46『青空が違う』が『木綿のハンカチーフ』の呪縛に挑戦。(ときめき研究家)

2016-09-02 21:46:41 | ときめき研究家
欅坂46のセカンドシングル『世界には愛しかない』は、デビューシングル『サイレントマジョリティ』と同様、力の入ったCDだ。カップリング曲も含めてクオリティが高い。
秋元康はやる気がある時とない時の差が顕著だと思う。今現在のやる気度合は、以下のような順番だろうか。
欅坂>HKT>乃木坂>AKB>NGT>NBM>SKE
それにしても、欅坂より先に結成していたNGT48がまだシングルデビューしていないのに、欅坂がもう2枚目とは露骨過ぎではないか。

とは言え、やる気がないのを無理やりやらせることもできないので、やる気にあふれた欅坂46のシングルを鑑賞するのが得策だ。まずカップリング曲『青空が違う』が耳に残った。

都会に出て行った恋人に会いたくて、突然上京してアパートを訪ねる女の子の歌である。
「遠距離恋愛のカップルは続かない」という定理は、太田裕美の名曲『木綿のハンカチーフ』であまりに鮮やかに描かれてしまったので、それを否定することは困難になった。これを「『木綿のハンカチーフ』の呪縛」と呼びたい。その後多くの歌が、この呪縛に挑み続けている。(過去記事はこちら
斉藤由貴の『卒業』、高橋美枝の『ひとりぼっちは嫌い』、菊池桃子の『卒業』、高井麻巳子の『約束』、そしてAKB48の『春一番が吹く頃』。いずれも「遠距離恋愛のカップルは続かない」という定理を是認したうえで、心情を歌った曲である。

こうした圧倒的に不利な状況の中、遠距離恋愛だって続くのだと主張している歌が『青空が違う』だ。

淡々としたAメロで、都会に出てきた少女の不安を描く。「人と人とを洗濯機のようにかき混ぜている」「華やかさは秩序のないエゴ」そして「青空が違う」など、被害妄想的なほどネガティブな印象で都会が描かれる。電車を乗り継いで、苦労して彼の住むアパートにたどり着いた時には、違う女性がアパートにいるパターンではないかとドキドキしてしまう。(渡り廊下走り隊『思い出は遠いほど・・・』で、転校して行った彼女に会いに来たが、本当に彼女に会えるのか会えないのかドキドキするのと似ている。)

でも実際には違う女性などおらず、風邪気味の彼が優しく迎えてくれる。
そこで謎なのだが、彼が上京して叶えようと頑張っている夢とは何だろう。「散らかった部屋のあちこちにあなたの努力と戦いの日々がある」がヒント。描きかけの絵か、写真か、楽器や楽譜か、それとも調理師の修行中でアパートでも練習しているのか。でも、どれも必ずしも上京しなければ追えない夢ではなかろう。それとも普通に都会の予備校に通っている浪人生で、部屋は単に散らかっているだけなのか。しっくり来る解釈がまだ思いつかない。

突然の訪問で、彼の暮らしぶりを見て、彼女の不安は少し解消する。彼の「夢」を応援したい気持ちも沸き起こって来る。強引にキスをして、「青空少し見えた」という心境になった彼女は、『木綿のハンカチーフ』の呪縛を打ち破ったのかもしれない。
「ひまわりの種を持ってきた」という大サビが感動的だ。離れて思い悩んでいるよりも、思い切って行動することが大事だということだろう。

歌っているのは、志田愛佳、菅井友香、守屋茜、渡辺梨加、渡邉理佐の5人。1人も顔がわからないが、素朴な歌い方は好感が持てる。
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