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NGT48『春はどこから来るのか?』の感動はどこから来るのか?(ときめき研究家)

2018-05-06 21:34:06 | ときめき研究家
NGT48の3枚目のシングル『春はどこから来るのか?』を初めて聴いてから、ずっと耳に残っている。『青春時計』と同じくらいの感動だ。

タイトルからして気合いが入っている。春はどこから来るのか、誰も見たことはない。気がついたらそこにある。それと同じように、この歌の少年の、淡い恋心はどこから来たのか、いつ彼女に伝わるのかという思いを巧みに描いている作品だ。
しかしこの少年は思い違いをしている。何もしないでいても、いつか春は必ずやって来るが、彼の恋心は何もしなければ彼女に伝わることはない。「僕たちの春」はいつ来るのかと他人事のように歌っているが、黙って待っているだけでは永遠に来ない。それを彼も実はわかっているので、でも勇気がなくて告白などはできないので、意味もなく走りたくなってしまったりするのだ。このもどかしさ、じれったさはAKBグループの楽曲ではおなじみだ。
しかし、大サビで、彼女の制服に付いていた桜の花びらを取ってあげるという快挙に出る。そして「春がどこから来るのかついに発見」するのだ。そう、彼は春のおかげで自然に一歩を踏み出せたのだ。
この曲は卒業ソングではないが、NGT48に与えられた「桜ソング」だったのだ。

曲の構成がとても変わっていると思う。
Aメロとサビのメロディーが似ているように思われる。「風がやんでしまった日は」という単純な1フレーズが、少しずつ変容しながら、1曲を通じてどんどん積み重なって行くような構成だ。まるでバロック音楽、バッハの無伴奏チェロ組曲を聴いているような感覚になる。
途中、Bメロや大サビは曲調が変わるが、基本的には同じような短いフレーズを繰り返しながら盛り上がって行くというコンセプトの楽曲なのだろう。斬新で実験的な作品だと思う。
1点だけ難を言えば、Aメロの途中で、音程がかなり低くなっている所があって、声があまり出ていない。もう少し高い音にするか、あるいは低い音でも強く声を張って歌えるメンバーを当てはめると良かったのではないか。

曲の最後のフレーズは「春一番だ」。
キャンディーズの『春一番』、AKB48『春一番が吹く頃』という名曲を念頭に置いた歌詞だろう。
もちろんこの「春一番」は実際の春一番ではない。季節はもう桜の花びらが舞っているのだから。少年の心の中の激しい動揺、これから訪れる本格的な恋の予兆を「春一番」に喩えているのだろう。
しかし、春一番はあくまで予兆であって、春本番ではない。本当に彼女と恋人関係になれるかどうかは、まだ予断を許さない状況ではなかろうか。
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