SKE48のアルバム『美しい稲妻』(8曲入り)を朝晩聴き続けて、各曲の良さも徐々に分かってきた。
しかし、やはり『夕立の前』が一番好きだ。既に絶賛する記事を書いたが、聴くほどに一層好きになる。少しだけ補足する。
この歌に歌われる少女がブラスバンド部であると推理したのは、放課後、制服姿で、しかも複数名で躍動する部活というと、ブラスバンド部しか思いつかないからだ。あくまで私のイメージだが。
詞だけではなく、曲も印象的だ。爽やかな前半部と、ドラマティックなサビの対照が鮮やかだ。サビでは歌詞も「夕立が来そうだ 青空が暗くなった」「雨雲が流れた 風もその向きを変えた」と、短い文をたたみかけるようにして雰囲気を変えている。
イントロの最後、早く歌いたくてたたらを踏むようなアレンジがいい。間奏では『時をかける少女』のイントロに似たメロディーが3回繰り返される。イノセントなあのアイドルへのオマージュか。
『美しい稲妻』は妙な曲だ。
曲調はアナクロで、歌詞も古臭い。特撮ヒーローものの主題歌か、古い学園ドラマのパロディーか、真面目なのかふざけているのか判然としない。
「もし太陽がなかったら君に恋をしなかった」という序盤の内容は、にしきのあきら『空に太陽がある限り』、安西マリア『涙の太陽』のような世界観だ。しかし一番似ているのはアリスの『冬の稲妻』だろう。彼女を稲妻に例え、僕はその激しい電流に撃たれて恋をしたというのは同じ構図だ。
「あなたは稲妻のように私の心を引き裂いた」という歌い出し、「You are rolling thunder(アー)」という谷村新司・.堀内孝雄の掛け合いは、「君は美しい稲妻さ(ハア) この胸を横切って(ハア)」という部分で再現されている。
エンディングの「ラララ・・・・」は、アリス『チャンピオン』のエンディング「ライライライライ・・・・」の再現だ。
「おへそを盗られるといきなり言い出して」とはふざけたフレーズだが、へそをTシャツの裾で隠そうとするその下のビキニパンツへの視線の動きを計算していていやらしい。
『青春の水しぶき』は、生々しい曲だ。
水泳部の彼を遠くから見ている歌で、『さよならクロール』の解説編とも言える。
「オスの魚たち」の「オス」が珍しい。松本明子『♂♀KISS』くらいしか前例を思いつかない。後半の「やっぱり異性だと思う」も含めて、女性からの性欲の匂いが強く、違和感のある表現だ。
「この夏が終われば 蝉もどこかへ消えてく」と、久々に蝉が登場。2年前の夏は、SDN48『MIN MIN MIN』、SKE48『花火は終わらない』(一匹だけ蝉が鳴く)、NMB48『待ってました新学期』(あんなに鳴いてる蝉たちも)とフル出演だった。AKBグループの夏の定番だ。
『2人だけのパレード』は幸福な歌だ。
「キスをするまであとどれくらい 言葉に出さずにあなたに聞いた」という歌い出しが素敵だ。恋をパレードに例えて、2人で永遠のパレードを続けようという歌詞は、NMB48の『結晶』に通じる内容。
マニアックな話になるが、この曲から連想した古い曲がある。南野陽子のアルバム曲で『シンデレラ城までの長い道のり』という曲だ。まだ舞浜駅がなかった時の歌で、最寄駅からバスに乗らずにパークを目指して2人で歩くが、なかなか着かず、雰囲気もだんだん悪くなってくるという内容。でも、それも2人の大切な思い出になるとまとめる健気さが愛おしい。南野陽子全盛時の隠れた代表曲と思っている。機会があれば一度聴いてみてほしい。
『バンドをやろうよ』は楽しい曲だ。
『GIVE ME FIVE』と同様、実際にバンド演奏しながら歌えるような、シンプルなメロディと編曲だ。演奏することの喜び、楽しさが伝わってくる曲だ。
ところが、2番では、「弾くふりでいい」「エアーで盛り上がろう」「見えないギター弾いて」と、実際には演奏しないでもいいと歌っている。ちょっとびっくりする。ゴールデンボンバーじゃあるまいし、これは、口パク禁止の歌番組や、「影武者」をネガティブにとらえている『あまちゃん』への反論では?と深読み。
『スルー・ザ・ナイト』はお洒落な曲だ。
二人でドライブ中、彼のついた小さな嘘を聞かないふりで「スルー」しようと歌う。この二人の関係を想像するのも楽しい。「誰を裏切りながら 私誘ってくれたの?」という歌詞もあり、普通の恋人ではないと思われる。かと言って、確信的な不倫関係とも違うようで、お互いにステディがいるのかどうか探り合っているような段階なのかもしれない。
不倫関係の2人のドライブの歌と言えば、柏原芳恵『ロンリーカナリア』が名曲。
『シャララなカレンダー』は可愛らしい曲だ。
デートの日を、カレンダーを見ながら待ち望んでいる女の子のときめきを歌う。この子はときめきを「シャララ」と表現している。恋は盲目、あなたしか見えない、歌い尽されたようなテーマを、奇をてらわず、正攻法で歌っていて好感が持てる。
因みにこの曲の2人も、ドライブデートをする予定のようだが、『スルー・ザ・ナイト』の2人とは随分違うデートになりそうだ。
『JYURI- JYURI BABY』はスタイリッシュな歌だ。
AKB48で言えば、チームAが歌うような曲調だ。いきなり抱きしめないで、ゆっくり時間をかけて愛してといった、意味深な歌詞。『UZA』が歌った愛の虚無感を、少しウエットにしたような味付けだ。この手の曲はちょっと苦手だ。
題名の意味がわからない。JYURIとは松井珠理奈のことを指しているのだろうか。
しかし、やはり『夕立の前』が一番好きだ。既に絶賛する記事を書いたが、聴くほどに一層好きになる。少しだけ補足する。
この歌に歌われる少女がブラスバンド部であると推理したのは、放課後、制服姿で、しかも複数名で躍動する部活というと、ブラスバンド部しか思いつかないからだ。あくまで私のイメージだが。
詞だけではなく、曲も印象的だ。爽やかな前半部と、ドラマティックなサビの対照が鮮やかだ。サビでは歌詞も「夕立が来そうだ 青空が暗くなった」「雨雲が流れた 風もその向きを変えた」と、短い文をたたみかけるようにして雰囲気を変えている。
イントロの最後、早く歌いたくてたたらを踏むようなアレンジがいい。間奏では『時をかける少女』のイントロに似たメロディーが3回繰り返される。イノセントなあのアイドルへのオマージュか。
『美しい稲妻』は妙な曲だ。
曲調はアナクロで、歌詞も古臭い。特撮ヒーローものの主題歌か、古い学園ドラマのパロディーか、真面目なのかふざけているのか判然としない。
「もし太陽がなかったら君に恋をしなかった」という序盤の内容は、にしきのあきら『空に太陽がある限り』、安西マリア『涙の太陽』のような世界観だ。しかし一番似ているのはアリスの『冬の稲妻』だろう。彼女を稲妻に例え、僕はその激しい電流に撃たれて恋をしたというのは同じ構図だ。
「あなたは稲妻のように私の心を引き裂いた」という歌い出し、「You are rolling thunder(アー)」という谷村新司・.堀内孝雄の掛け合いは、「君は美しい稲妻さ(ハア) この胸を横切って(ハア)」という部分で再現されている。
エンディングの「ラララ・・・・」は、アリス『チャンピオン』のエンディング「ライライライライ・・・・」の再現だ。
「おへそを盗られるといきなり言い出して」とはふざけたフレーズだが、へそをTシャツの裾で隠そうとするその下のビキニパンツへの視線の動きを計算していていやらしい。
『青春の水しぶき』は、生々しい曲だ。
水泳部の彼を遠くから見ている歌で、『さよならクロール』の解説編とも言える。
「オスの魚たち」の「オス」が珍しい。松本明子『♂♀KISS』くらいしか前例を思いつかない。後半の「やっぱり異性だと思う」も含めて、女性からの性欲の匂いが強く、違和感のある表現だ。
「この夏が終われば 蝉もどこかへ消えてく」と、久々に蝉が登場。2年前の夏は、SDN48『MIN MIN MIN』、SKE48『花火は終わらない』(一匹だけ蝉が鳴く)、NMB48『待ってました新学期』(あんなに鳴いてる蝉たちも)とフル出演だった。AKBグループの夏の定番だ。
『2人だけのパレード』は幸福な歌だ。
「キスをするまであとどれくらい 言葉に出さずにあなたに聞いた」という歌い出しが素敵だ。恋をパレードに例えて、2人で永遠のパレードを続けようという歌詞は、NMB48の『結晶』に通じる内容。
マニアックな話になるが、この曲から連想した古い曲がある。南野陽子のアルバム曲で『シンデレラ城までの長い道のり』という曲だ。まだ舞浜駅がなかった時の歌で、最寄駅からバスに乗らずにパークを目指して2人で歩くが、なかなか着かず、雰囲気もだんだん悪くなってくるという内容。でも、それも2人の大切な思い出になるとまとめる健気さが愛おしい。南野陽子全盛時の隠れた代表曲と思っている。機会があれば一度聴いてみてほしい。
『バンドをやろうよ』は楽しい曲だ。
『GIVE ME FIVE』と同様、実際にバンド演奏しながら歌えるような、シンプルなメロディと編曲だ。演奏することの喜び、楽しさが伝わってくる曲だ。
ところが、2番では、「弾くふりでいい」「エアーで盛り上がろう」「見えないギター弾いて」と、実際には演奏しないでもいいと歌っている。ちょっとびっくりする。ゴールデンボンバーじゃあるまいし、これは、口パク禁止の歌番組や、「影武者」をネガティブにとらえている『あまちゃん』への反論では?と深読み。
『スルー・ザ・ナイト』はお洒落な曲だ。
二人でドライブ中、彼のついた小さな嘘を聞かないふりで「スルー」しようと歌う。この二人の関係を想像するのも楽しい。「誰を裏切りながら 私誘ってくれたの?」という歌詞もあり、普通の恋人ではないと思われる。かと言って、確信的な不倫関係とも違うようで、お互いにステディがいるのかどうか探り合っているような段階なのかもしれない。
不倫関係の2人のドライブの歌と言えば、柏原芳恵『ロンリーカナリア』が名曲。
『シャララなカレンダー』は可愛らしい曲だ。
デートの日を、カレンダーを見ながら待ち望んでいる女の子のときめきを歌う。この子はときめきを「シャララ」と表現している。恋は盲目、あなたしか見えない、歌い尽されたようなテーマを、奇をてらわず、正攻法で歌っていて好感が持てる。
因みにこの曲の2人も、ドライブデートをする予定のようだが、『スルー・ザ・ナイト』の2人とは随分違うデートになりそうだ。
『JYURI- JYURI BABY』はスタイリッシュな歌だ。
AKB48で言えば、チームAが歌うような曲調だ。いきなり抱きしめないで、ゆっくり時間をかけて愛してといった、意味深な歌詞。『UZA』が歌った愛の虚無感を、少しウエットにしたような味付けだ。この手の曲はちょっと苦手だ。
題名の意味がわからない。JYURIとは松井珠理奈のことを指しているのだろうか。