アイドルの恋愛発覚 歴史をふりかえってみました 南沙織(ナッキー)
アイドルは人間だから恋愛する、という趣旨のKCさんの記事に対して、いくつかのコメントをいただきました。
アイドルの恋愛の是非と扱いについては、いろいろな意見や考え方があるでしょう。
「恋愛を禁止すべきだ」
「恋愛してもよいが、隠すべきだ」
「恋愛してもしなくても、アイドルとしてのパフォーマンスが素晴らしければよい」などなど。
かかるテーマについて、考察するにあたり、過去のアイドルの歴史を振り返えってみました。次の本から70年代のアイドルの恋愛について、引用したいと思います。
書名:ガサコ伝説「百恵の時代」の仕掛け人
著者:長田美穂
発行:新潮社 2010年8月30日
内容:ガサコこと折笠光子、雑誌平凡の編集者の人生。南沙織、森昌子、ピンクレディ、堀ちえみ等のインタビューが引用されている。副題に山口百恵が引用されているが、60年代から87年の廃刊までの長い歴史を振り返った作品。
南沙織に関する引用、次の通り。
Quote
南沙織は、男性問題のスキャンダルに見舞われた。1972年7月号の平凡では、恋人の存在が女性週刊誌などで取りざたされたことについて、手記を寄せている。
この手記の文末には、テレビ番組「モーニングジャンボ」で
「歌が好きで芸能界へはいったけど、この世界は失望することばかり・・・。
今日かぎり私は、こんな芸能界から引退します。」と宣言してしまったと、急遽付け足されている。
Unquote
補足:アイドルの黎明(AKB48の曲になぞらえると、アイドルの夜明け)は、南沙織のデビュー曲「17才」から始まるというのが、アイドル史の定説です。
それ以前の女性歌手は、アイドルというジャンルとして、呼ばれていなかったことによる。
その南沙織が、デビュー二年目で、引退を宣言。私はテレビを見ない生活をしていた中学生だったので、この引退宣言をリアルタイムで見ていませんが、新聞に載っていた女性週刊誌の広告で知りました。引退宣言は、すぐに撤回されましたが、強い印象が残っています。
スキャンダルにまみれて、嫌気がさしての引退宣言でしたので、キャンディーズの「普通の女の子に戻りたい」引退宣言より、少年の心には、ずっとおおきなインパクトがありました。
恋人との関係について、「平凡」と「明星」では、次のように書かれたと、この本には書いてあります。
これを、読むと、南沙織には、本当に恋人がいたのだと、解釈できます。
Quote
明星6月号では、南沙織に恋人への想いを「直撃インタビュー」さらに、二人のツーショット写真まで掲載した。
明星7月号では、再び本人へのインタビューを元に作った記事を載せた。彼女の恋人への揺れる想いをかなり書き込んでいる。
平凡8月号には、「苦悩の末に得た結論、私の気持ちは変わらない。」「今を大切に、ふつうの女の子として生きたい。」
平凡9月号には、水着グラビアの小さなスペースに、「大変心配をかけました。引退宣言を取り消し、すっきりした気持ちで、明るく現在の心境を語るシンシア」
短く記し、南沙織が芸能界と人生、両方の荒波にもまれていた様子を、あくまで簡潔に伝えようとした。
1978年に引退した南沙織は、1979年、篠山紀信と結婚した。
「嫌で嫌で仕方なかった」という芸能界にピリオドを打ったのも、また、突然決めたことだった。
Unquote
私は、当時、明星も、平凡も読んでいませんでしたので、南沙織に本当に恋人がいたことは、「ガサコ伝説」を読んで初めて知りました。
当時は、女性週刊誌に載る記事は、「でっちあげだ」と解釈していましたので、「南沙織には、アイドルには、恋人がいるはずがない」と思い込んでいた、純情な中学生でした。
Youtubeよりリンク
一番名曲だと思う「ひとかけらの純情」 音源
一番好きな曲 潮風のメロディ TV番組
潮風のメロディPV 音源はレコードと同じ
潮風のメロディがヒットしたのは、中学1年の時でした。中学2年になっても、デパートのジュークボックスにこの曲があったので、友達と遊びに行っては、聞いていました。当時は、1回聞くのに、20円か30円だったような記憶があります。シングルは350円くだいだったでしょうか。
もう一つ思い出したこと。
男性との恋愛スキャンダルを報道した、女性週刊誌には、
「純潔」を歌う南沙織は、純潔ではなかった
という趣旨の見出しがあった記憶があります。
「純潔」という曲の発売日が、1972年5月21日ですから、スキャンダルが発覚してから出たシングル1枚目。明星、平凡の発売日は、2か月前でしたから、例えば、6月号は4月末に発売だから、スキャンダルは、1972年4月、新曲発売の1か月前と推測できます。
この曲は、スキャンダルを、逆手にとった歌詞をなっており、AKB48の先駆者はここにいた、という発見をしたような気持ちになりました。
youtube音源
変わるのよ、愛された時、その時が、初めての恋
私、愛している、彼も、感じている
聞かないで、過ぎたことなど、目の前のハートがすべて
この曲のエンディングで、南沙織が、「ア・ア・アアア・ア・ア・アアア」とハミングするところは、何故、「ラ・ラ・ラ」ではなく、「ア・ア・ア」なのか。
一行目の「愛された」という歌詞とともに、セックスという行為を暗示している。
二行目は、本当は、「彼も、愛している、私、感じてる」なのだが、そう書くとストレートすぎて、アイドルの曲としてふさわしくない故に歌詞を逆にしたと解釈できるかと思います。
気になる女の子 / メッセンジャーズ (1972年)という曲の影響も受けているのでしょう。
補足:
のちにスポーツ飲料CMでも使用された日本だけの22万枚を売上げた大ヒット!
オリコン週間洋楽チャート:1972年2月28日~3月27日まで5週連続1位、オリコン週間総合チャート最高位:5位(邦楽と合わせて最高5位という意味)
ナッキー
アイドルは人間だから恋愛する、という趣旨のKCさんの記事に対して、いくつかのコメントをいただきました。
アイドルの恋愛の是非と扱いについては、いろいろな意見や考え方があるでしょう。
「恋愛を禁止すべきだ」
「恋愛してもよいが、隠すべきだ」
「恋愛してもしなくても、アイドルとしてのパフォーマンスが素晴らしければよい」などなど。
かかるテーマについて、考察するにあたり、過去のアイドルの歴史を振り返えってみました。次の本から70年代のアイドルの恋愛について、引用したいと思います。
書名:ガサコ伝説「百恵の時代」の仕掛け人
著者:長田美穂
発行:新潮社 2010年8月30日
内容:ガサコこと折笠光子、雑誌平凡の編集者の人生。南沙織、森昌子、ピンクレディ、堀ちえみ等のインタビューが引用されている。副題に山口百恵が引用されているが、60年代から87年の廃刊までの長い歴史を振り返った作品。
南沙織に関する引用、次の通り。
Quote
南沙織は、男性問題のスキャンダルに見舞われた。1972年7月号の平凡では、恋人の存在が女性週刊誌などで取りざたされたことについて、手記を寄せている。
この手記の文末には、テレビ番組「モーニングジャンボ」で
「歌が好きで芸能界へはいったけど、この世界は失望することばかり・・・。
今日かぎり私は、こんな芸能界から引退します。」と宣言してしまったと、急遽付け足されている。
Unquote
補足:アイドルの黎明(AKB48の曲になぞらえると、アイドルの夜明け)は、南沙織のデビュー曲「17才」から始まるというのが、アイドル史の定説です。
それ以前の女性歌手は、アイドルというジャンルとして、呼ばれていなかったことによる。
その南沙織が、デビュー二年目で、引退を宣言。私はテレビを見ない生活をしていた中学生だったので、この引退宣言をリアルタイムで見ていませんが、新聞に載っていた女性週刊誌の広告で知りました。引退宣言は、すぐに撤回されましたが、強い印象が残っています。
スキャンダルにまみれて、嫌気がさしての引退宣言でしたので、キャンディーズの「普通の女の子に戻りたい」引退宣言より、少年の心には、ずっとおおきなインパクトがありました。
恋人との関係について、「平凡」と「明星」では、次のように書かれたと、この本には書いてあります。
これを、読むと、南沙織には、本当に恋人がいたのだと、解釈できます。
Quote
明星6月号では、南沙織に恋人への想いを「直撃インタビュー」さらに、二人のツーショット写真まで掲載した。
明星7月号では、再び本人へのインタビューを元に作った記事を載せた。彼女の恋人への揺れる想いをかなり書き込んでいる。
平凡8月号には、「苦悩の末に得た結論、私の気持ちは変わらない。」「今を大切に、ふつうの女の子として生きたい。」
平凡9月号には、水着グラビアの小さなスペースに、「大変心配をかけました。引退宣言を取り消し、すっきりした気持ちで、明るく現在の心境を語るシンシア」
短く記し、南沙織が芸能界と人生、両方の荒波にもまれていた様子を、あくまで簡潔に伝えようとした。
1978年に引退した南沙織は、1979年、篠山紀信と結婚した。
「嫌で嫌で仕方なかった」という芸能界にピリオドを打ったのも、また、突然決めたことだった。
Unquote
私は、当時、明星も、平凡も読んでいませんでしたので、南沙織に本当に恋人がいたことは、「ガサコ伝説」を読んで初めて知りました。
当時は、女性週刊誌に載る記事は、「でっちあげだ」と解釈していましたので、「南沙織には、アイドルには、恋人がいるはずがない」と思い込んでいた、純情な中学生でした。
Youtubeよりリンク
一番名曲だと思う「ひとかけらの純情」 音源
一番好きな曲 潮風のメロディ TV番組
潮風のメロディPV 音源はレコードと同じ
潮風のメロディがヒットしたのは、中学1年の時でした。中学2年になっても、デパートのジュークボックスにこの曲があったので、友達と遊びに行っては、聞いていました。当時は、1回聞くのに、20円か30円だったような記憶があります。シングルは350円くだいだったでしょうか。
もう一つ思い出したこと。
男性との恋愛スキャンダルを報道した、女性週刊誌には、
「純潔」を歌う南沙織は、純潔ではなかった
という趣旨の見出しがあった記憶があります。
「純潔」という曲の発売日が、1972年5月21日ですから、スキャンダルが発覚してから出たシングル1枚目。明星、平凡の発売日は、2か月前でしたから、例えば、6月号は4月末に発売だから、スキャンダルは、1972年4月、新曲発売の1か月前と推測できます。
この曲は、スキャンダルを、逆手にとった歌詞をなっており、AKB48の先駆者はここにいた、という発見をしたような気持ちになりました。
youtube音源
変わるのよ、愛された時、その時が、初めての恋
私、愛している、彼も、感じている
聞かないで、過ぎたことなど、目の前のハートがすべて
この曲のエンディングで、南沙織が、「ア・ア・アアア・ア・ア・アアア」とハミングするところは、何故、「ラ・ラ・ラ」ではなく、「ア・ア・ア」なのか。
一行目の「愛された」という歌詞とともに、セックスという行為を暗示している。
二行目は、本当は、「彼も、愛している、私、感じてる」なのだが、そう書くとストレートすぎて、アイドルの曲としてふさわしくない故に歌詞を逆にしたと解釈できるかと思います。
気になる女の子 / メッセンジャーズ (1972年)という曲の影響も受けているのでしょう。
補足:
のちにスポーツ飲料CMでも使用された日本だけの22万枚を売上げた大ヒット!
オリコン週間洋楽チャート:1972年2月28日~3月27日まで5週連続1位、オリコン週間総合チャート最高位:5位(邦楽と合わせて最高5位という意味)
ナッキー