指原莉乃と” 韓信”(総選挙分析ライター)

指原莉乃と” 韓信”(総選挙分析ライター)


中国の歴史書と言えば、司馬遷の『史記』を思い浮かべる方が多いと思う。その『史記』の中に列伝があり、漢の武将” 韓信”のことが詳しく記されている。

” 韓信”は漢の高祖”劉邦”に仕えた大武将で、非常に戦(いくさ)が上手だった。

その韓信が出世する以前のまだ若く、故郷でブラブラしていた頃の有名な逸話に「韓信の股くぐり」がある。

知っている人も多いとは思うが、念のため記しておくと
「者仲間の若者で、韓信をばかにするものがいた。「おまえさんは、大きなずうたいで、剣をぶらさげるのはすきだが、心の中はびくついているんだろう」。大勢の中で恥をかかせて、「おいおまえ、死ぬ気なら刺してみな。死ねないのなら、おれのまた下をくぐれ」。すると韓信はかれをしげしげとみつめたすえ、頭を下げてまた下をくぐってはい出た。盛り場中の人がみな笑いはやし、韓信を臆病ものだと思った。」(岩波文庫　史記列伝(三)P8)

「漢の五年(前202年)正月、斉王韓信を楚王に国がえし、下ヒ(かひ)に住まわせた。韓信は領国につくと・・自分に恥をかかせた若者で、またぐらをくぐらせた男を召し出して、楚の中尉にとりたててやり、将軍や大臣たちに向かって言った、「これはりっぱな男だよ。わしに恥をかかせおったあのとき、わしがこいつを殺せなかったのじゃない。こいつを殺しても名があがるものでもない。だからがまんして、これまでに成ったのだ」。(岩波文庫　史記列伝(三)P31～32)

この逸話が転じて「韓信の股くぐり」とは、将来に大望のある者は、目の前の小さな侮りを忍ぶべきという戒めである。


さて、前段が少し長くなったが、HKT48の指原莉乃がちょっと前に同じ太田プロダクションの有吉弘行の『有吉の夏休み2014密着100時間inハワイ』(9月6日放送)に呼ばれて出ていた。

そのハワイの映像の中で食事の場面があるのだが、食事中に有吉が指原に音楽なしで「恋チュン」を踊るように頼み、指原がそれに気軽に応じて「恋チュン」を踊っているシーンが何回かあった。映像の中では出演者の一人が指原に「お前もアイドルなのだから何もそこまでしなくてもよい」と声をかけたにも関わらずやっていたのである。
「有吉の夏休み2014密着100時間inハワイ」140906 指原「恋チュン」踊るシーン1
「有吉の夏休み2014密着100時間inハワイ」140906 指原「恋チュン」踊るシーン2

指原は2年前にスキャンダルが起きたときに有吉がその指原のスキャンダルを話題(いじって)にしてくれたことをひどく恩に感じていたし、太田プロの先輩でもある有吉とこの後も続く関係のことも頭に入れて、ちょっと「どうかなぁ?」という有吉の我儘な求めに応じたのではないかと思ったのだが、筆者は同時に前述の「韓信の股くぐり」の故事を思い出してしまった。

指原は将来に大望を持っている。その大望とはAKB48卒業後も「芸能界で生き残る」こと。

筆者はこの映像を見たときそう確信した。

(余談:9月15日、22日の『有吉AKB共和国』に指原とHKT48の宮脇咲良、朝長美桜、矢吹奈子が出てラジオ局をやったが、この際の有吉の機嫌がすこぶる良かった。ハワイでの指原の有吉への対応が影響したのかもしれないと思った)

以上


「指原莉乃のすべての関連記事」
「AKB48グループメンバー記事一覧」
「AKB48選抜総選挙分析他分析記事一覧」