新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

ふたたびメキシコについて

2017年02月26日 | 日記

 東京マラソンでは、日本勢はケニア勢に完敗だった。エチオピアも入っているかもしれないが、上位7人をアフリカ勢が占めて、日本選手のトップがやっと8位とは不甲斐ない。

 いまテレビのワイドショーが好んで取りあげる北朝鮮は、もはや国家としては末期的症状を呈しているのではないかと思う。最高指導者の自信のなさがさまざまな形で現れているとしか思えない。

 アメリカのトランプ大統領がメキシコとの国境に壁をつくる大統領令に署名したという報道を受けて、アメリカとメキシコとの国境を地図で調べてみたことがある。以前にもこのブログに書いたが、国境線の西半分が直線定規をあてて引いたような線だった。東半分は川が国境になっているようだ。つまりそれほど真剣に考えて引いた線ではないということになる。そこへいまさら壁を建設しようというのだから、ちょっとどこかがヘンだ。
 1860年代前半にあったアメリカの南北戦争をたどっていると、てっきり優位にあるようにみえた南軍が瞬く間に北軍に負けてしまった。そこで南部諸州にいられなくなったプランテーション経営者らが求めた新天地がメキシコだった。メキシコとテキサス州の境目はいまのアメリカとメキシコの国境だ。自由に通過できたが、たいていの人はベラクルスまで船で行った。北軍に人権を蹂躙されそうな南部諸州の人にとって、メキシコには自由があった。だから南北戦争後にメキシコへ渡った人が少なからずいた。
 そして1950年代以降、アメリカが経済的に繁栄してきたときには逆にメキシコからアメリカをめざす人が増えた。カリフォルニアの海岸地帯は世界でも有数の気候温暖地帯だ。経済的理由がなくても住んでみたい地域であるに違いない。
 歴史をひもとけば両国は持ちつ持たれつの関係にあった。一国の大統領の座に着く人はよく歴史から学んだ人であるべきだし、せめて補佐官には自分の弱点を補ってくれる人を任用するべきだろう。
 お互い隣国にはもっと鷹揚になるべきだ。

 パソコンに向かってこれを書いているとき、左手の大きな窓ガラスに大きな鳥がどすんとぶつかってきた。ガラスが見えなかったらしい。透明ガラスは案外危ない。





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