写真は兵庫県宍粟市、大歳(ださい)神社境内の藤棚
藤の花がきれいに垂れている。たつのから北へ車で30分ほど、宍粟市中心部にこじんまりした神社がある。県内有数の藤の名所のようだ。
ブラウンのシェーバーを愛用している。小型のものを買ったのはもう40年ほどまえのことだったか。単3乾電池3本で動き、替え刃を代えながら使い続けてきた。40年間、一度も故障したことがない。20年ほどまえ、もう少し大きめな新しいシェーバーを買い、旧型を旅行用にしてきた。今回の旅行中、替え刃の表面に傷があることが判明し、そのまま使うと皮膚を傷つける心配があるので、近くのYAMADAに替え刃を買いにいった。店の人はシェーバーを見るなり、「古い型のもので替え刃はありません」といった。八王子まで戻り、ビックカメラであらためて替え刃を探した。店の人がブラウンに問い合わせてくれた。ブラウン4000がすでに原盤を廃棄した商品であることが分かった。40年間、消耗品のみを取りかえながら一度も故障なく使い続けたシェーバーに、いよいよ別れなければならない時期が迫っている。皮膚を傷つけないように用心すれば、もうしばらく使い続けられる。
ブラウンは故障せず長持ちする。これは定説だ。ドイツ製品の真骨頂だ。私がふだん愛用するボールペンを作ったモンブランもドイツに起源をもつ企業だ。30年以上にわたって使い続けている。
ドイツ製品の優秀さを示すエピソードはいくつもある。第二次大戦中、ナチスドイツからフランスを解放した米軍兵士が、ドイツ兵がもっていたピストルを入手した。本国の自宅へそのまま送りたいが、送ろうとしても軍に没収されるだけだ。それならと部品に分解し、部品を一片ずつ家族へ手紙を書くたびに同封することにした。家族は気を利かせたつもりで、部品を組み合わせ、完成品のピストルにして戦場の送り主あてに返送してきた。もちろん軍に没取されてしまったというオチがついていた。ほかにもドイツ兵が乗り捨てていったBMWのバイクを、米兵が嬉しそうに乗り回したという話も伝わっている。それほど米兵たちにとってドイツの機械類は憧れの的だった。