新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

摩訶不思議

2017年02月27日 | 日記

 最近、気になることがある。藤野に住んでいるが、大きなスーパーは隣町、上野原にあり、ふだんの買いものは上野原へ行く。
 藤野では中央本線と中央自動車道、国道20号線が並行して走り、さらに相模川が並行して流れている。4本ともわが家よりはるか北側を通っている。上野原のスーパーは中央本線、中央自動車道、相模川よりも北に、そして国道20号線よりは南に位置する。中央自動車道は陸橋を渡るので、いま越えたとはっきり分かる。相模川の場合は境川橋という橋を渡るので、これまた川を越えたことがはっきりする。
 ところが中央本線となると、いつどこで越えたのか分からないままに、いつの間にか線路は南に来ている。その間、踏切は一箇所もなく、陸橋もない。まさにいつの間にか知らないうちに線路を越えている。線路は藤野を出てまもなくトンネルに入り、上野原駅近くでトンネルを抜ける。トンネルに入るといっても大きな山を突き抜けるわけではない。住宅が建ち並ぶ小高い丘の下を線路が通っているだけだ。
 あらためて地図を見る。線路のうえにも民家や工場がある。その土地はJRのものではないのか。自分の住宅の下を電車が走っているのは、いったいどのような感覚だろうか。電車が通るたびに地響きはしないのか。なんらかの必要があって井戸を掘ろうとすると、トンネル壁や線路にぶつかってしまう。これで問題はないのだろうか。いったい土地は深さ何メートルまでが自己所有地として使えるのだろうか。摩訶不思議! 摩訶不思議! 




ふたたびメキシコについて

2017年02月26日 | 日記

 東京マラソンでは、日本勢はケニア勢に完敗だった。エチオピアも入っているかもしれないが、上位7人をアフリカ勢が占めて、日本選手のトップがやっと8位とは不甲斐ない。

 いまテレビのワイドショーが好んで取りあげる北朝鮮は、もはや国家としては末期的症状を呈しているのではないかと思う。最高指導者の自信のなさがさまざまな形で現れているとしか思えない。

 アメリカのトランプ大統領がメキシコとの国境に壁をつくる大統領令に署名したという報道を受けて、アメリカとメキシコとの国境を地図で調べてみたことがある。以前にもこのブログに書いたが、国境線の西半分が直線定規をあてて引いたような線だった。東半分は川が国境になっているようだ。つまりそれほど真剣に考えて引いた線ではないということになる。そこへいまさら壁を建設しようというのだから、ちょっとどこかがヘンだ。
 1860年代前半にあったアメリカの南北戦争をたどっていると、てっきり優位にあるようにみえた南軍が瞬く間に北軍に負けてしまった。そこで南部諸州にいられなくなったプランテーション経営者らが求めた新天地がメキシコだった。メキシコとテキサス州の境目はいまのアメリカとメキシコの国境だ。自由に通過できたが、たいていの人はベラクルスまで船で行った。北軍に人権を蹂躙されそうな南部諸州の人にとって、メキシコには自由があった。だから南北戦争後にメキシコへ渡った人が少なからずいた。
 そして1950年代以降、アメリカが経済的に繁栄してきたときには逆にメキシコからアメリカをめざす人が増えた。カリフォルニアの海岸地帯は世界でも有数の気候温暖地帯だ。経済的理由がなくても住んでみたい地域であるに違いない。
 歴史をひもとけば両国は持ちつ持たれつの関係にあった。一国の大統領の座に着く人はよく歴史から学んだ人であるべきだし、せめて補佐官には自分の弱点を補ってくれる人を任用するべきだろう。
 お互い隣国にはもっと鷹揚になるべきだ。

 パソコンに向かってこれを書いているとき、左手の大きな窓ガラスに大きな鳥がどすんとぶつかってきた。ガラスが見えなかったらしい。透明ガラスは案外危ない。





Barberとはこんな意味だったのか

2017年02月18日 | 日記

 きょうは朝から机に向かっている。ジェームズ・ミッチェナーの「メキシコ」は、私がもっているミッチェナーの本のなかでは唯一のハードカバーだ。時間がある日はこの本を辞書を引きながらゆっくりと読み進む。

 ジェームズ・ミッチェナーの「メキシコ」にThe Barbersと題する章がある。Barbersはなにを意味するのか。床屋、理髪師ではどうも物語の脈絡にそぐわない。ふと思い出した。むかしの床屋はナイフとハサミを使って髪だけでなくイボなども切り落としていた、という話を。つまり外科医と同じような仕事を任されていた、と何かで読んだか誰かに聞いた憶えがある。だからこそ、床屋の軒先にかならず見かける看板、ぐるぐる回る赤と青は血管の静脈と動脈を表すのだ。さて、ここではどうか。
 話題は闘牛のことになる。メキシコの闘牛はスペインから伝わり、人びとの娯楽のなかでも高い位置を占める。それだけに不正も横行する。批評家を買収して自分たちの牛に都合がよい記事を書かせるなどということは朝飯前だ。相手方マタドールに金を握らせて八百長をすることもできる。ところが牛だけは動物だから金で動かすことはできない。マタドールの命取りになる牛の角に細工をすれば、弱い闘牛士の命を救える。そこでBarberの出番になる。Barberは真夜中の誰もいない牛舎の牛にこっそりと近づき、角の先端3インチをのこぎりで切りとる。そして切りとった先端をヤスリで丸める。しかも先端をかすかに内側へ向くように丸めるのがコツで、これによってどれほど強い牛でも簡単には闘牛士を突き刺すことができなくなる。
 この仕事をする人をBarberという。辞書にはない新しい意味を知ることができた。

 だいぶ暖かくなった。あすは一日、山仕事をする。



軍門に降ったのか

2017年02月12日 | 日記


 かつて「ロンヤス関係」というのがありました。1980年代、当時の中曽根首相が自らの別荘である日の出山荘へレーガン大統領を招き入れ、一夜を過ごしました。安倍首相はオバマ大統領を寿司屋でもてなし、同様の個人的信頼関係を築こうとしましたが、オバマ氏は理想を高く掲げ、品格のあるまじめな大統領でしたから、そうした個人的信頼関係を築くことより差し迫った政治の話ばかりになってしまったようでした。さて安倍首相はトランプ大統領の別荘に招かれてゴルフをし、ベストフレンドになったようです。「ロンヤス関係」の再来か、それともトランプの軍門に降ったのか、これからが見ものです。

 湯島天神へ行ってきました。狭い敷地のまま都心部に残され、四方をビルに囲まれるロケーションに哀れみを感じました。それでもその名高さのゆえか多くの人が訪れ、梅祭りが賑わっていました。今春、小学校へ入る孫のために学業成就を祈ってきました。
 梅の開花状況はまあまあです。これなら高尾の梅林のほうがずっと見応えがあります。
 毎年この時期、曽我梅林へ出かけます。広大な梅林はいうまでもなく、民家の庭に植えられた梅がじつによく手入れされ、それらを眺めながら2時間程度のウォーキングを楽しみます。梅祭りで出店している農家の手作りたくあんと梅干しは絶品で毎年買っていますが、ことしは行けそうになくて残念です。

  


政府は必ず嘘をつく

2017年02月04日 | 日記

 立春を待たずしてわが家の福寿草が咲いたので、日影原の福寿草もそろそろかと思い、行ってみるとやはり咲いていた。北側のり面にちらほらだが青空のもとで見る黄色はまぶしいくらいだ。福寿草の看板は先週末に立てたばかり。間に合ってよかった。
 花粉が飛んでいる。私も家族も花粉症になったことがないし、その気配もないのだが、車やバイクの車体に黄色い粉がついていることから花粉の季節を実感する。そのうえ冬場は道路に毎日、塩化カルシウムなどの凍結防止剤が撒かれているので、それを車体についたまま長く放置すると塩素のせいで錆びつく恐れがある。そんなこんなでこの時期は洗車する回数が増える。

 友人が翻訳グループの一員として参加し、12月に出版したばかりの本「雨ニモマケズ・・外国人記者が伝えた東日本大震災」を読んでいる。電車のなかで読みすすめているので、まだ半分も読み終えていないが、外国人たちが見、入手してきた放射能汚染の情報が、日本国内で政府やメディアが伝えた情報とはずいぶん異なり、もっと恐ろしいものだったことが手にとるように分かる。
 日影原の農園で日本人の奥さんと一緒に畑仕事に精を出していたアメリカ人が原発事故後そそくさと岡山へ引っ越していったことを、当時の私は怪訝に思ったものだった。また近所に住む日本人が、たまたま奥さんがカナダ国籍をも併せもっていたために、カナダ大使館から続々と恐ろしい放射能汚染情報が入ってくるといっていたことがあった。いま改めて当時のようすを直接、取材した外国人ジャーナリストたちが書いたこの本を読んでいると、日本政府はメディアと一丸になって放射能漏れ事故を過少に発表してきたことが分かる。「政府は必ず嘘をつく」。堤実果さんが言っているとおりだ。