炭焼きが終わりました。
煙突口での温度の変化
21日14時・・・・・73度
24日13時・・・・・77度
23時・・・・・151度
25日10時・・・・・230度
18時20分・・・285度
まとめると
75度前後が持続した時間・・・71時間
温度上昇に要した時間・・・・29時間
22日夕方、温度が下がる心配がなくなったとみて、空気口を半分程度までしぼり、煙突口に3本の生木をのせてせばめました。温度の推移だけを見ると理想的な展開ですが、なにしろ結果がすべてであり、窯を開けてからでなければ今回の炭焼きが成功したかどうかの最終判断はできません。
地下水脈はだいじなんですね。大地の地下には自然にできた地下水脈が縦横無尽に走っているし、空気の循環もある。それを遮ってしまうのが現代の土木技術であり建築工法だ。コンクリートで固める建築工法が地下水脈を断ち、コンクリート道路が大地に圧をかけている。どうにかしてむかしの自然を取りもどしたい。がるでんの地を再生させるには穴を掘ること、溝を掘るのがよい。溝には木の枝や炭、枯れ葉など自然のものを埋めるのがよい、という矢野智徳さんの話とフィールドに出ての実地講習を受けました。これによって道路ぞいの桜の木の病気も治るし、ひいてはその南にある檜にも好影響を与えるそうです。
畑の周辺に溝を掘ることで水の道を回復し、空気の流通をよくするという考え方には共感できます。すべては水と空気なのですから。作物に肥料をやるまえに畑に水と空気を確保することを考えましょう。
炭窯を使うのは10か月ぶりです。15日にみんなで窯づめし、焚き口をつくりました。
20日、KHさんと私の二人で朝から焚き口で薪を燃やしはじめました。夕方の5時になっても煙突から煙はでず、煙突に手を突っこむとひやっとしています。8時間燃やしつづけてなんの変化もなく、これでは永久に火が入らないのではないか、と思うほどでした。このひはそのまま焚き口を閉じました。
21日朝、煙突口での温度が47度になっていました。13時近くになって73度に達し、14時、73度をキープしているのを確認してふたたび焚き口を閉じました。
火が窯内にはいったことを確認できるまでにこれほど時間がかかることを予測していませんでした。長くても8時間とよんでいました。窯がいかに冷えていたかがわかります。
写真の前面、下の空気口を残してベニヤ板をあて、ベニヤ板と前面の間に土を入れていますが、煉瓦の熱さでベニヤ板が燃えて穴が開いたようです。いま電話で連絡がありました。KHさんとYさんが手当てしてくれたようです。十分に想定できたハプニングで、私の手落ちでした。
がるでんの窯を使用するうえでの注意をもうすこし書いておきます。
窯底は手前から奥にかけてゆるやかに下っています。いちばん奥の中央下部には煙突穴がありますから気流や水分がそこへ向かっていくようになっています。炭が焼きあがって取りだしたあとに窯底をきれいにしようとガラをかき集めているとつい窯底の土まですくいだしてしまい、それをくり返すうちに中央部がへこんでしまいます。窯底の形状がかわらない程度にそうじをしましょう。
窯でいちばんもろい部分は天井です。炭材をつめるときに隙間なくつめようとするためについ天井にふれてしまいます。すると天井の土がぼろぼろっと落ちてきます。がんるでんの窯は2006年10月につくりかえました。1999年にはじめて窯をつくってから7年で天井がくずれました。2006年につくりかえたときにはセメントを少々混ぜましたから9年たってもまだ十分に使えますが、やはり窯のアキレス腱は天井にあるといわざるをえません。大切に使いましょう。