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「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【日 光】黒檜岳とシゲト山

2008-06-11 12:48:01 | 道不明瞭
                  西ノ湖から見た黒檜岳、シゲト山方面

低公害バスを利用して千手ヶ浜のクリンソウを見物してから黒檜岳、シゲト山とその西の三俣山へ続く尾根を歩くつもりでしたが、時間切れで途中の1928mピークの北東に伸びる尾根から南沢を下降して西ノ湖に出ました。黒檜岳からシゲト山を経由して1928mピークに至る道は目印や踏み跡はあるものの不鮮明で3度もルートミスをしてしまいました。また南沢の中流部は土砂崩れが心配になる所もありましたが難しくなく、下流部は歩きやすい広い草原状になっています。

【日 程】2008年6月10日(火)日帰り
【山 域】日光
【山 名】黒檜岳、シゲト山(1,835mピーク)
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【参 考】山と高原地図13日光
【コース】黒檜岳登山口(10:00)→黒檜岳(12:00)→シゲト山(13:30)→1928mピーク(14:45)→西ノ湖(16:30)→竜頭滝(18:10)

低公害バスは千手ヶ浜のクリンソウを目当てとする人が集中して、平日にもかかわらず満員になった。乙次郎橋を渡って右側に囲いのある群生地に寄って見ると、まだ少し早かったうえに本数も少な目でこれだけを目的にしてきた人にはかわいそうな感じだった。

黒檜岳への登山道はシャクナゲが多いが、下の方は完全に散ってしまっていた。しかし半分ほど登ったところから上ではシャクナゲやシロヤシオを見ることができた。また、わずかに雪も残っていた。社山方面の分岐のすぐ先の木に黒檜岳の山名板が打ち付けてある。何か音がしたので振り向くと鹿がいた。こっちに気づいているのに逃げる様子もない。×印を無視して分岐から西に進むとしっかりした山名標識が立っており、さらにその少し先の木には裏に「山部ヤブ人」と書かれた山名板もかかっている。ここまでずっと展望が無かったが、すぐ先の「黒檜岳雨量観測局」から北西方面の展望があり、三俣山や錫ヶ岳から白根山方面が見えた。

ここから先は少し藪っぽい道になり、目印も少な目になる。シャクナゲが咲いている尾根を進み、「字シゲト」と記された標石がある1,919m峰に至る。ここから安易に西へ進んだところ目印を見失い、どんどん下ってしまった。地図を見直して南に進路を変更し、沢状を越えて尾根に登り返した。タイムと体力をロスしてちょっとがっかり。尾根にあがると所々展望の開ける所があり、歩いてきた1919m峰、大平山から足尾方面が見える。尾根を気持ちよく歩いて1,835m峰に着く。「シゲト山」の山名板が三枚あった。ここからまたうっかりと気が緩んだまま歩いて、どうやら南に伸びる尾根に入ってしまったようだ。少し見通しの利く場所で目指す三俣山が見えて間違いに気づいた。

北に軌道修正して広い笹原を下ったところで、また北東の尾根に引き込まれかかる。今度はすぐに気づいたが、我ながらあきれてしまった。皇海山方面の展望があり、シロヤシオの花も見ながら何とか1928m峰にたどり着いた。三俣山まではまだ遠く、当初から選択肢に入れていた比較的安全そうな南沢から西ノ湖を目指すことにした。しかし沢支度はしていないので、可能な限り尾根を辿って下る。尾根の下りではムラサキヤシオと思われる花も見られた。南沢に下るとひどいガレ場になっており、なるべく沢筋は避けて尾根に絡んで下るようにした。水量はけっこう多くなりそうで心配だったが、下流に至って逆に減ってきて伏流になる。やがて水流のない砂利だけの沢の両側に広い草原が広がって歩きやすいが、西ノ湖までけっこう距離があって時間がかかった。

西ノ湖はこれまで見てきたうちで最も水量が多くて広かった。低公害バスの最終時刻はとっくに過ぎ、車道歩きはいやなので千手ヶ浜から中禅寺湖岸を歩いて竜頭滝バス停に出ることにした。中禅寺湖岸のヤマツツジがちょうど見頃で綺麗だった。


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【日光・足尾】社山南尾根

2008-05-15 23:46:43 | 道不明瞭
                   社山(左端)と日光白根山(右端)

中禅寺温泉バス停から中禅寺湖岸を歩き、狸窪手前の沢状をつめて第一駐車場の少し上に出ました。あとは稜線を半月山、半月峠、阿世潟峠、社山と歩き、社山の南尾根を下って間藤駅に出ました。南尾根は不明瞭ながら踏み跡があり、アップダウンも無く、明るい尾根で気持ちよく歩けました。男体山、日光白根山方面の展望は空気も澄んでいて最高でした。なお、アカヤシオも見たかったのですが、風雨にやられたのか蕾までも落下していました。まだ蕾の多い木が残ってはいるものの、今年の日光のアカヤシオは、ほぼ終わりかも知れません。

【日 程】2008年5月15日(木)日帰り
【山 域】日光・足尾
【山 名】半月山、社山
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【コース】中禅寺温泉バス停(8:20)→第一駐車場上(10:00)→半月山(10:30)→社山(12:30)→間藤駅(15:25)

昨年の同じ時期に半月山から南に赤倉山へ伸びる尾根を下って間藤駅に出ている。今回はその西の社山から南に伸びる尾根を歩くことにした。起点も同じ中禅寺温泉バス停で同じく間藤駅発15時35分の電車に間に合わせるため、茶の木平は省略することにした。中禅寺温泉バス停で下車すると男体山頂上付近にわずかに雲がかかっているだけで、空気も澄み、山々が非常にクリアに見える。イタリア大使館を過ぎて狸窪手前の沢状になっているところが登りやすそうなので入った。ちょうど遊覧船が湖岸に近づいてきて、遠足に来たらしい子供たちの賑やかな歓声が聞こえてきた。

いくらか水流もある沢沿いに登り、やがて右手の尾根に上がる。花の盛りは少し過ぎているがアカヤシオを何本か見かけた。飛び出した登山道は第一駐車場のすぐ上だった。半月山へ向かうと、下ってきた人が「何も見えませんね」と言う。雲が出てきたかなと思い「そうですか」と答えたが、頂上が樹林に囲まれて展望がないということのようだ。半月山の表示がある場所は樹林に囲まれているが、すぐ先に頂上より少し高そうな岩があってその上に立てば展望がある。また、反対側に少し下った展望台からの展望は眼下の中禅寺湖、男体山や残雪の白根山が素晴らしい。これから向かう社山の左には皇海山、鋸山、庚申山が見えるが少し霞んでいる。南東の方角は雲が多かった。

この展望台のそばにアカヤシオの木があるのだが、まだ蕾の状態で、しかも多くの蕾が地面に落下していた。最近の風雨にやられてしまったようだ。半月峠に下る道でも昨年はアカヤシオが咲いていたのだが、今年は見られなかった。半月峠から阿世潟峠への途中で見かけたアカヤシオも開きかけの花がかろうじて付いていたものの、多くは落下してしまっていた。阿世潟峠からカラマツの芽吹きかけた道を登っていくと中禅寺湖と男体山、太郎山、山王帽子、白根山とすばらしいパノラマが開ける。ここまで出会った人は2人だけだったが、ここで数名のパーティとすれ違い、頂上には単独行の男性1人、女性1人がいた。

頂上から南尾根を見下ろすといかにも気持ち良さそうな尾根に見える。実際歩いてみてもほとんど藪は無く、不明瞭ながら踏み跡もある。踏み跡を時々見失うが、あまり気にせず歩いて行くとまた出てくるといった調子でどんどん下る。1,564mピークがわずかに登りになるくらいでほとんど下る一方だった。なお、このピークは左に巻く踏み跡がある。明るく開けたところが多く、緩い下りが長く続く道を気持ちよく下っていく。足尾ダムを間近に見下ろすあたりで右に下りそうになるが、左に踏み跡を辿って急な下りとなる。「久蔵雨量観測所」を過ぎ、左右に沢が迫って来たところで小ピークの左の踏み跡を辿ったのが失敗で、危ないトラバースとなった。ここは右手に下るルートを探すのが良かった。最後は右手の車道に下る。間藤駅に向かう途中、小学校の観光バスが何台もやって来るのとすれ違った。


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【一宮・勝沼】桃の花と茶臼山

2008-04-09 23:44:53 | 道不明瞭

 山梨県笛吹市一宮町と甲州市勝沼町の境にある茶臼山は道もあまり明瞭ではなく、展望も良くありませんが、アプローチでは桃の花と雪を被った南アルプスなどの展望が楽しめました。「分県登山ガイド14山梨県の山」には伐採地からの展望が素晴らしいとありましたが、その後樹林が成長して展望は悪くなったのと、道も不明瞭になったためか、改訂版の新・分県登山ガイドには掲載されていません。中央自動車道の釈迦堂パーキングエリアから近いので、マイカーか高速バスの利用が便利ですが、青春18切符が2人分残っていたので、電車と路線バスを利用しました。行きに石和温泉駅入口から利用した山梨交通のバスしか無いと思っていましたが、パーキングエリア上の釈迦堂遺跡博物館で笛吹市営バスと甲州市営バスも利用できることが分かり、帰りは甲州市営バスで勝沼ぶどう郷駅に出ました。
(参考 http://www.eps4.comlink.ne.jp/~shakado/acc.html ) 
 なお、デジカメを帰りの市営バスに置き忘れてしまったのですが、親切に送っていただき助かりました。

【日 程】2008年4月9日(水)日帰り
【地 域】御坂周辺
【山 名】茶臼山
【メンバ】本人、妻
【天 候】晴れのち曇り
【参 考】分県登山ガイド14山梨県の山
【コース】浅間神社(9:00)→茶臼山(12:00)→茶臼平→釈迦堂遺跡博物館(15:00)
【切 符】青春18切符

石和温泉駅前を真っ直ぐ歩き、国道411号に出て左へ少し行くと石和温泉駅入口バス停がある。浅間神社バス停で下車して桃畑の満開の花を見ながら釈迦堂遺跡博物館に向かう。釈迦堂遺跡博物館の少し手前で右に桃畑の中の舗装された道を行く。麓の方では満開だった桃の花もこの辺りはまだ少し早いようだった。ピンクの桃の花のほかに白っぽいプラムの花も咲いている。石仏のある分岐を左に行くと茶臼山登山口のりっぱな標識があった。ガイドブックでは下りに使う道と思われたが、この道を登ることにした。

はじめジグザグを切っていた道が一直線の急登となる。長い急登が終わると緩やかな尾根道になった。数人のグループが道の脇で休憩していた。こちらも空腹を覚え、すぐ先で木の間越しに秩父方面の展望が多少あったので昼食休憩とした。休憩しているとご夫婦と思われる二人が挨拶をしながら通り過ぎた。数人のグループは恐らく下る途中だったようでその後は出会わなかった。まだ頂上までだいぶあるのかと思っていたが、休憩した場所からわずかであっさり茶臼山頂に着いてしまった。

山頂からは直角に折れて下った鞍部から標識は無いが右に下る踏み跡が分かれていた。登り返しは一部道が不明瞭なところもあり、急な登りとなる。登りついたところは茶臼平と思われるが、先に通り過ぎた二人が待っていて、この先の道がはっきりしないとのこと。お二人と一緒に踏み跡を辿っていくと小さな木の標識に今来た方向に茶臼山と書いてあるだけで、進行方向は黒塗りになっている。そのまま進むと逆方向に下ってしまうようだ。少し戻ると赤テープの目印があって分岐する踏み跡がある。その踏み跡に入るとまたすぐに右に分岐がわかれ、両方に目印が付いている。磁石を持ってこなかったのはまずかったが、とりあえず真っ直ぐ行く踏み跡を辿る。しかし踏み跡はやがて登りにかわり、尾根続きの大沢山に向かうようだ。

お二人は健脚で大沢山に向かうとのことだが、こちらは先ほどの分岐に戻って下ることにした。しかし目印があったのは初めのうちだけで、すぐに踏み跡が不明瞭になった。幸い藪はほとんど無くて、一時的にしっかりした踏み跡になることもあり、あくまで尾根を忠実に下った。最後はかなり急な下りとなったが、民家の入口前に下った。下った後もお二人とは会うことが無かったが、大沢山への踏み跡はしっかりしていたので、大沢山まで行けばもしかしたら明瞭な道があったのかも知れない。

下って釈迦堂遺跡博物館に寄ってみると向かいには売店も出ており、博物館の入口の桃の花や花壇のいろいろな花が綺麗に咲いており、近くの広場の桜も見事だった。10分ほど歩いた釈迦堂入口バス停から甲州市営バスで勝沼ぶどう郷駅に出た。行きのバスでは桃畑が多かったのに、帰りのバスの道はぶどう園しか無かったが、駅の桜が見事だった。


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【奥多摩】真名井北稜と曲ヶ谷沢の左岸尾根

2008-02-08 21:27:02 | 道不明瞭
           真名井北稜から見た赤杭尾根(林道が尾根まで上がっている)

真名井北稜を登り、曲ヶ谷沢の左岸尾根を下りました。雪はかなり多く、ストックにスキー用のリングを着けて使いました。真名井北稜はごく一部を除きトレースがあり、緩い登りが主体なので比較的楽です。曲ヶ谷沢の左岸尾根は最後が急な下りになります。トレースは全くありません。ここではカモシカを見かけました。

【日 程】2008年2月8日(金)日帰り
【山 域】奥多摩
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【参 考】奥多摩の尾根と沢(奥多摩山岳会編、東京新聞出版局)
【コース】上日向(7:30)→真名井沢の頭(11:20)→曲ヶ谷沢出合(13:30)→林道(14:10)→川井駅(16:20)

川井駅前から清東橋行きのバスは他に誰も乗っていなかった。上日向で下車し、橋を渡って真名井沢林道に入るともう雪道となる。すぐに右に斜上する細い道があり、「新秩父線No.38へ至る」の標柱がある。この道は下のほうは雪が付いてなかったが、尾根に上がるあたりから雪が出て来た。雪の上にはかなりはっきりとトレースが付いている。送電線の巡視が冬でも行われているのだろうか?

やがて日当たりが良くて雪も消えている伐採地に出た。赤杭尾根が良く見え、林道が尾根まで登っているのが見える。尾根を乗っ越して向こう側まで伸びているのだろうか?登山道はどうなったのだろうか?本当に必要な林道なのだろうかと疑問が次々わいてくる光景だった。真名井北稜で展望が大きく開けるのはここだけで、あとはまた樹林の中に入り、雪もだんだん深くなってくる。トレースも薄くなり、場所によっては新雪の下に消えてしまった所もあった。

赤杭尾根のトレースと合流する場所に立っている標識の裏に真名井沢頭と書かれている。ここから赤杭尾根に沿って登り、川苔山のピークを左に見て右の鞍部に下る。ここには工事用の木材とヘルメットが整理して置いてあった。こんな雪のある時期に標識の取替え工事をするようだ。ここから正面の小ピークへ登り返し、曲ヶ谷沢の左岸尾根に沿って下った。途中にある「新秩父線No.47」の下は展望が良く、日向沢ノ峰から棒ノ折山に続く尾根が目の前に、その奥には有間山の稜線も広がっている。

この尾根はトレースは全く無く、雪の深い部分もあるがルートをうまく取れば比較的歩きやすい。登るほうが多分大変だと思われる。尾根に沿って下っていくと大丹波川の曲ヶ谷沢出合に下って行くが、最後はかなり急斜面になり、立木に掴まりながら慎重に下る。それでも滑りやすく、軽アイゼンを着けた方が良かったかも知れないが省略してしまった。ところがこの斜面を逆に登ってくる小動物・・カモシカがいた。小柄でまだ子供だろう。ひょこひょこ登ってくる様子がカワイイ。残念ながら写真は撮り損なった。

下りついた曲ヶ谷沢出合から大丹波川沿いの登山道を歩く。トレースは見られないが、どうにか登山道は見分けがつく状態である。やがて車道に上がるところに標識があり、今来た道は崩壊して通行止めだったことが分かった。沢沿いは雪が深いことが予想されるのでもともと通るつもりはなかったけれど、尾根を下って正解だった。本数の少ないバスの時刻に合わず、長い車道を川井駅まで歩くことになった。


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【秩父周辺】城峯山、破風山

2008-01-24 23:08:50 | 道不明瞭
                    南尾根の巻き道から城峯山

降雪直後の城峯山と破風山周辺(時間の関係で破風山頂は踏まず)を歩いてきました。スパッツは使用しましたがそれほど雪は深くありません。城峯山頂の案内板に出ていた南尾根を途中まで下り、将門の里という別荘地を経由して石間峠に至る車道に下りました。この車道を西立沢まで下り、破風山から西に伸びる尾根の突端に取り付き、尾根通しに札立峠まで歩いてバスの時刻の関係で水潜寺に下りました。ハイキングコースと踏み跡の不明瞭なルートを組み合わせて歩きました。

【日 程】2008年1月24日(木)日帰り
【山 域】奥武蔵
【山 名】城峯山、天狗山、大前山(653m)、鞍掛山(629m)
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【参 考】山と高原地図22奥武蔵・秩父(昭文社)
【コース】西門平(8:50)→鐘掛城(10:10)→城峯山(11:00)→将門の里(12:20)→西立沢(13:00)→天狗山(14:30)→札立峠(15:00)→札所前(15:30)

いつものグループで2月に山行を計画しており、メンバーから城峯山というリクエストがあったので下見を兼ねて出かけることにした。城峯山へのバスでのアプローチは西門平バス停(町営バス)か万年橋バス停(西武バス)だが、万年橋バス停はバスの本数が少ない上に車道を延々と歩く必要がある。しかし西門平からのピストンもつまらないので、地図を眺めた末、城峯山から西立沢を目指して南へ伸びる尾根を下り、西立沢からは破風山の西に伸びる尾根を歩けば効率的ではないかと考えた。

皆野駅からのバスは平日なので皆野高校までは生徒が大勢乗っていたが、山を目指すのは私のほかに男性が一人だけだった。西門平で下車し、スパッツを着けている間にその男性はさっさと行ってしまった。はじめ町道から分岐する林道に入り、少し行って登山道に入る。雪はあまり多くなく、スパッツは着けた方が安心できるという程度だった。新雪の上には先行する男性の足跡しかない。この足跡は鐘掛城の巻き道に入っていく。鐘掛城に登り着くと御荷鉾山方面の展望が素晴らしい。いったん下ってまた小ピークに登るとさらに展望が開けたところがあり、目指す城峯山も間近に見える。

下って石間峠に出るとここまで車道が上がって来ており、東屋とトイレが整備されている。東屋で休憩していると、先行した男性が車道の向こうから戻ってくる。男性は城峯山には登らずに来た道を戻っていく。ここまでけっこう登ってきたのに、ピークにだけは登らないというのも変わっている。ここから先は足跡の無い新雪の上を歩き続けることになった。登っていると、車道を車が上がってくるのが見えた。この程度の雪ではまだ石間峠までは車が上がれることがわかった。

城峯山頂には一番乗りだった。パラボラアンテナ塔を兼ねた展望台からは素晴らしい展望が得られる。しかし奥秩父方面は雲に隠れていた。頂上でゆっくりしていると北側から男性が一人登ってきた。頂上に案内板があって、地図上に表参道コースと南尾根コースが表示されていた。南尾根コースは途中に巻き道もあってまた合流し、最後は二手に分かれて「中郷」か「漆木」に下る。案内板どおり南尾根コースを下って巻き道に入る。巻き道は一部荒れた部分もあるが、概ねしっかりしている。巻き道が枝尾根にかかるところで、枝尾根の方を下ることにした。雪に隠れて不明瞭ながら踏み跡もあるようだ。やがて別荘地の車道に出て、下っていくと石間峠に至る車道に合流した。

車道は途中に登りの分岐もあるが、あくまで下っていくと西立沢の集落に出た。集落のはずれに至って車道が分岐する少し先に古びた白いテープを見つけ、そこから取り付いた。はじめは踏み跡もわからない急斜面を強引に登って行くが、最初のピークからは目印と雪の上の足跡まで現れた。ここからは忠実に尾根に沿ってひとつひとつピークを拾っていくが、足跡はどこかへ消えたかと思うとどこからともなくまた現れる。巻き道ばかり行く足跡の主は、まさか朝のバスに乗っていたあの人?時折、冷たい強風に吹かれ、けっこう疲れてきた。

城峯山方面の展望が開けたピーク(小峰山か?)を越え、右手に武甲山方面の展望を見ながら、やがてたどり着いたピークに小さな祠と「天狗山(お天狗様)」と書かれた立て札があった。ようやくハイキング・ゾーンに入ってきたとほっとする。鎖場も出てきて、「大前山」、「鞍掛山」と表示のあるピークを越えて行き、「如金さま」の岩を過ぎて札立峠へ。ここから札所前バス停に下る道は通行止めになっていたが、時間通り下ればバスの通過時刻にぴったりなので、何とかなるだろうと下ることにした。道は崩壊した部分の修理が進んでいて、途中で工事を終えて帰る人を追い越して時間通り水潜寺に下れた。


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【前日光】三枚石、横根山スノーハイク

2008-01-05 22:23:32 | 道不明瞭
               前日光牧場から男体山、女峰山

古峯神社から三枚石新道を登り、三枚石、方塞山、横根山と歩きました。横根山からは、鹿沼市と粟野町(旧)の境の尾根を北から東へと下り、最後は沢に下って「下の向」バス停(古峰原線)の横から伸びている林道に出ました。横根山からの下りは踏み跡の無い所や不明瞭な所を強引に行き、車道を4回突っ切りました。なお、雪はスパッツを使わなくて済む程度です。また、狩猟者が入っていたのが嫌でした。

【日 程】2008年1月5日(土)日帰り
【山 域】前日光
【山 名】方塞山、横根山
【メンバ】単独
【天 候】曇りのち晴れ
【参 考】分県登山ガイド8栃木県の山(2000年版)、2万5千地形図「古峰原」
【コース】古峯神社(8:30)→三枚石(10:30)→方塞山(10:50)→横根山(12:00)→前日光林道(14:00)→下の向バス停(15:10)

新鹿沼駅から朝一番のリーバスに乗って終点で下車。年の初めなので古峯神社にお参りしてから出発する。しかし出だしから猟銃と猟犬という嫌なものを見てしまった。三枚石新道を登っていると登山道をショートカットして二匹の猟犬が登ってきた。吠え掛かって来るので、吠え返して追っ払った。猟銃を撃つ音も聞こえてきて気分が悪い。

急な登りが緩むあたりで雪道となるがスパッツを着けるまでには至らなかった。出だしの曇り空は三枚石に着いたときには青空に変わっていた。方塞山まで雪道が続き、最近の足跡も見られる。方塞山から横根山へは前日光牧場の柵に沿って道が付いている。この道は雪が少なく、新しい足跡も見られない。展望が良く、雪を被った奥日光の山々が素晴らしい。

牧場の中を通る車道から分岐する車道(地図には無くまだ工事中のよう)を横切り、最後の登りにかかると突然、雪の上に新しい足跡が出てくる。この足跡の主はいったいどこから来たのだろう。足跡は横根山頂まで続き、井戸湿原方面に下っていた。横根山頂は少し邪魔な木があるが、尖った皇海山や真っ白な奥白根も頭を見せている。休んでいると井戸湿原方面から猟銃を撃つ音が聞こえた。

頂上からは日瓢鉱山と表示されている北方向に進む。雪の上に消えかかった足跡が残っている。やがて牧場から分岐していると思われる車道に飛び出すが、向かい側に続く雪道を行く。すぐに「入粟野(日瓢鉱山)」と記された標識が現われる。標識に従って進むうちに雪が消え、気がつくと頼りない踏み跡になる。あくまで尾根に沿って行きたかったので、ここで踏み跡を捨てて尾根に上がる。尾根に上がってからは踏み跡は無いがコンパスで確認しながら東に下っていく。再び、牧場から分岐していると思われる車道を突っ切って、強引に東へ下っていくと、またまた牧場から分岐していると思われる車道に出た。

尾根を南に外してしまったようなので、車道を少し登ってこれと狙いを定めた尾根を下る。すぐに目印が現われて嬉しくなった。しかしこの目印は目立たないので、頼りにせずに自分でルーファンする必要がある。この尾根は痩せたところや岩場もあるので慎重に下っていく。やがて下の方に前日光林道と思われる車道が見えてくると、尾根を忠実に辿るより楽そうなので沢に下って車道に出た。この沢沿いの木々にはテープが巻かれていた。前日光林道を横断して、さらに沢沿いに下っていく。初め左岸が下りやすく、途中からは右岸が開けているので下っていくと砂利道の車道が現れる。この長い林道を下って行くと下の向バス停に出た。バスの時刻まで間があるので、少し下って金剛山瑞峰寺にお参りした。


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【丹沢周辺】大山北尾根とナベワラシ

2007-12-05 23:06:16 | 道不明瞭

ヤビツ峠から大山に登って北尾根を下り、途中車道も歩いて物見峠に上がって辺室山に向かう途中、ナベワラシ(817m)への尾根道に入って、宮ヶ瀬湖の湖岸車道(一般車進入禁止)に下りました。当初は辺室山を経由して土山峠に下る予定でしたが、ナベワラシの表示と面白そうな尾根道に引かれて、予備知識無しで入ってしまいました。日が短い中、時間との争いもあって、いったん下った沢からのナベワラシへの登り返しがきつかった。この登りはほとんど踏み跡はなく、登りやすそうなところに目印が付いているだけでした。

【日 程】2007年12月5日(水)日帰り
【山 域】丹沢周辺
【山 名】大山、鍋嵐(ナベワラシ)
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【参 考】山と高原地図28丹沢(昭文社)
【コース】ヤビツ峠(9:00)→大山(10:15)→一ノ沢峠(12:20)→物見峠(13:40)→湖岸車道(16:15)→宮の平バス停(17:15)
【切 符】丹沢大山フリーパス利用(割引周遊券)

秦野駅からヤビツ峠行きのバスは平日でも乗客が多く、座れない人もいた。蓑毛を過ぎてバスの車窓からの紅葉や展望がいい。ヤビツ峠行きのバスに乗ったのは十数年ぶりのことで、こんなに展望のいい記憶はなかった。ヤビツ峠からはこれまで表尾根を歩いたことしかなく、大山へ向かうのは初めてだったが、下社からの道と合流する少し手前で素晴らしい富士の展望が得られた。

大山山頂の電波塔の裏から北尾根を下る。踏み跡は比較的明瞭で目印も出てくる。時々左手に富士と丹沢の展望が開けるところがあって素晴らしい。大山は北尾根を歩いてこそ価値があるなぁと感じた。下っていくとやがて、一時はいやというほどあった目印が無くなり、踏み跡も不明瞭となる。しかし藪も無く、尾根筋が明瞭なので迷う心配はあまりない。ミズヒノ頭から急な下りとなって鉄塔に着く。すぐ先で分岐があり、一ノ沢峠に向かう。

一ノ沢峠からは黒岩に向かい、舗装道路に出た。ちょうど工事の車が停車していて、運転手の人から「この辺、熊が出たから気をつけて」とアドバイスいただいた。黒岩には向かわず、しばらく車道を歩いて丸渕あたりで山道に下ったが、荒れていて道が不明瞭となったところで、再び車道に戻ってトンネル手前から道標に従い、物見峠に登る。物見峠はいま登ってきた道のほか三峰山方面、煤ヶ谷方面、辺室山方面、黒岩方面へと5叉路になっているが、黒岩方面は道が崩壊して通行止めとなっていた。

辺室山への道に入ったが、少し登ったピークに立っている杭に「ナベワラシ」と矢印が書いてある。矢印の方にはやせた尾根が続いており、なかなか面白そう。時刻を見て初めは偵察に入るつもりだったが、目印も整備されており少し歩き足りない感じも持っていたので、調子に乗ってどんどん進んでしまった。やがて目印はあるものの、踏み跡がつかないほど急な下りとなり沢に下ってしまった。地図から見て鞍部に下って登り返すと思っていたが、やや北よりに下ったようだ。

ここから、目印は沢を下るように付いているが踏み跡は無い。少し下ったところで目印は左手の斜面に導いていく。目印に従って登って行くが、踏み跡はほとんど無い。きつい登りは長く続き、時間も心配なので疲れた。やがて頂上付近で北に向かう踏み跡に出る。頂上はすぐそこと思われたが、ちょっと気持ちに余裕が無くなっており省略した。北に向かうと宮ヶ瀬湖も見えてきてほっとする。長い下りを行き、左下に宮ヶ瀬湖を渡る橋を見てさらに北に下る。やがて尾根から沢に下るところは目印もまばらで、踏み跡も消えている。

沢に出て、対岸に渡ったところから強引に登って舗装道路に上がった。左へ舗装道路を下り、橋を一つ渡って真っ直ぐ行き、もう一つ橋を渡ると一般車の走る車道に合流する。出るところは通行止めになっているが、フェンス沿いに少し歩いて出ることができる。日が落ちた車道を宮の平バス停まで歩いた。バスの時刻まで時間があったのでお店に入ろうと思ったが、貸切のようで断られた。ぶらぶら学校の方へ歩いて行くと宮ヶ瀬あたりのクリスマス用のライトアップが綺麗だった。


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【妙義山】大沢コースから相馬岳コース

2007-11-14 21:26:48 | 道不明瞭
                   相馬岳コースの「穴場」

紅葉の時季になると妙義山に行きたくなります。今回は大沢コースを登り、相馬岳コースを下りました。紅葉は麓に近いところまで下りて来ていました。天気が良く暖かで気持ちのいい一日でした。

【日 程】2007年11月14日(水)日帰り
【山 域】妙義山
【山 名】相馬岳
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【参 考】山と高原地図15西上州・妙義
【コース】松井田駅(7:20)→大沢橋(8:15)→相馬岳(11:45)→国民宿舎(13:50)→横川駅(14:50)

毎年一度は紅葉の時期に行きたい妙義山、まだ歩いてない大沢コースと相馬岳コースを繋げることにした。黒門からの「関東ふれあいの道」と合流後、すぐ先の大沢橋で右岸の林道に入る。林道はすぐに大沢から離れていくので、大沢に沿った藪っぽい踏み跡に入る。すぐに沢に下ったあとは踏み跡がはっきりしない。やがて同程度の水量で沢が分岐する。多分、先でまた合流していると思われるが、右の方に目印が付いていたので右を取った。

ここから左岸に明瞭な踏み跡が現われたり消えたりする。これを探しながら進んでいるうちに、気が付くと沢音がかなり遠くなっていた。登りやすい所を選んで登っていたが、上部に岩場が現われて行きづまったので大沢に向かってトラバースすることにした。ところが急な崖が現われて大沢に戻るのに高度をかなりロスするはめになった。戻った大沢は大石がごろごろしている。水量もかなり少なくなっていたのでこの後はなるべく水流に沿って登っていった。振り返ると妙義富士が良く見える。頂上に人が居るようにも思えたがどうだったろう?

やがて仙人滝と思われる長いナメ滝が現われる。大沢にはもっと手前に乙女滝があるが沢に戻る前に通り過ぎてしまったようだ。仙人滝は右岸を登っていった。沢靴であれば流心を楽しく登れそうである。やがて水流が消えて左に一つ枝沢を見送り、また現われた二俣は左に踏み跡が見られたのでこれを辿った。踏み跡は消えたが窪状を辿ると上部に標識が立っているのが見えてくる。大沢コースに入らないように張ってあるロープを潜ってタルワキ沢のコルに着いた。

休んでいるとタルワキ沢から男性が一人登ってきた。また相馬岳に登り着く手前でも7人のグループとすれ違った。相馬岳では雪を被った浅間山を背景に裏妙義の眺めが素晴らしい。しかし縦走路上の狭いピークなので長居はできない。相馬岳コースに入って鎖場の上にある「のぞき岩」でお昼の休憩とした。ここからは裏妙義と浅間山はもちろん、鷹戻しから星穴岳に連なる岩峰群も良く見える。ぽかぽかした陽気で、抜けるような青空の下、誰も居ないピークでのんびり景色を眺めるのは何と贅沢な時間の過ごし方だろうか。なぜか妙義山に来た時に限ってこういう気持ちになる。

40m鎖場は期待したほどの迫力はなかった。それでもさすがに妙義山だけあって、つい鎖に頼らずにはいられない。相馬岳コースを下っていくと左手の星穴岳の眺めが良く、二つの穴も良く見える。ところがこのコースにも岩場に小さな穴が開いている場所があった。その穴から覗くと相馬岳北稜の紅葉が綺麗に見える。さらに下った見晴らしからも相馬岳北稜の岩峰群と眼下の紅葉が美しい。国民宿舎も見えてくる。コース上の紅葉はさらに下ったあたりが綺麗だった。

ここでとんでもないことに、登山靴の片方の底が剥がれパタパタしだした。やむなく持っていたビニール袋を紐代わりに縛って応急手当とした。国民宿舎から横川駅への長い道を歩いていると途中で車に乗せてくれる人がいた。妙義山周辺では初めてのこと。登山靴にビニールが巻きつけてあった効果のようだ。国道に出るまでの短い区間だったが、おかげで横川駅からの電車にちょうど間に合って有り難かった。

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【日 光】鳴虫山から滝ヶ原峠

2007-11-05 23:19:43 | 道不明瞭

二日連続で日帰り山行に行きました。天気予報で日光付近は晴れと出たのに、あいにくの曇り空でした。鳴虫山の頂上付近はすでに枯れ色でしたが、登る途中で紅葉を楽しめました。ただし紅色は少なく黄色が中心です。鳴虫山から滝ヶ原峠へは踏み跡が不明瞭になるところがありますが、テープ等の目印があります。三ノ宿山の北にある1,188m峰から尾根に沿って下る道も踏み跡が消えるところがありますが、テープ等の目印があります。

【日 程】2007年11月5日(月)日帰り
【山 域】日光
【山 名】鳴虫山
【メンバ】単独
【天 候】曇り
【参 考】HP「日光稜線紀行」のルート図(http://www.sky.sannet.ne.jp/ye4350/naki-san-roku1/1.html)
【コース】東武日光駅(8:30)→鳴虫山(11:00)→滝ヶ原峠(12:20)→1,158m峰(13:40)→1,188m峰(14:20)→品川区林間学園(15:00)

今年は残念ながら奥日光の紅葉を見損なってしまった。いろは坂も終わりかけているようなので、標高の低い鳴虫山から滝ヶ原峠、三ノ宿山へと続く稜線を行くことにした。

東武日光駅はハイカーがけっこう多かったが、鳴虫山へ向かうのは自分一人だった。登り口からすでに色づいた葉が見られる。時折り、かさこそと枯れ葉が舞い落ちる音のみ聞こえる中を静かに登っていくと、登山道の先に野猿の姿も見えた。しばらくは植林帯の中を行くが神ノ主山を過ぎれば植林は左側だけとなり、右手は一面の紅葉が見られる。しかし黄色が主体で赤が少ないのと青空が無いのが少し残念。

鳴虫山頂上付近はすでに盛りが過ぎた枯色となっている上に、かすかにガスがかかってきた。頂上で休んでいる間に男性が一人登ってきた。この山行で出会ったのはこの人だけだった。頂上から右に下って行き、合峰手前の小ピークから左にトラロープで遮ってある踏み跡に入る。登山道ではないという注意書きもあるが、かすかな踏み跡とテープ等の目印がある。

始めの急な下りがなだらかになって緩い登りにかかるあたりは深い笹藪になる。藪を抜けると969m峰への急登になる。小尾根に出て左に折れて969m峰に登り着く。ピークから地形図では右に折れる感じがしていたが踏み跡はまっすぐにピークを越える。自分の感覚と違っているので、気になって途中で磁石を確認したが西に向かっているので安心した。車道が見えて急な下りにかかるところで踏み跡と目印を失うが、かまわず急下降して車道に出た。車道の分岐点付近はコンクリで固めた崖になっていて下れないのだが、分岐点より少し下は急斜面だがなんとか下れる。

車道を歩いて分岐点に達し、そこから踏み跡はないが右のえぐれた斜面に入る。少し登ると踏み跡がだんだんはっきりし、目印も出てくる。長い登りで1,051mピークに着く。ピーク手前に赤く綺麗に紅葉した木があった。いったん下ってまた長い登りをこなして1,158mピークへ。ここにはやしおの湯への分岐の案内板がある。ここからのなだらかな尾根の紅葉は赤色もあって綺麗だった。一時的に日も差したが、1,188mピークの登りにかかる頃は夕方のように暗くなってきた。

雨になりそうな気がしてこのピークまでで下ることにした。ピーク少し手前の分岐した踏み跡と目印に従って尾根沿いに下る。かなり急な部分と踏み跡が消える所もあるが、所々目印があって迷わず下れる。最後は品川区林間学園の敷地に出た。入口には用事の無いものは立ち入りを禁ずるとあったが、裏山から下りてきてしまったので勘弁。車道を歩いて本数の少ない細尾リンク入口バス停で15:20のバスにタイミング良く乗ることができた。


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【日 光】高山と大和田沢から黒檜岳

2007-05-28 22:08:42 | 道不明瞭
             シロヤシオと高山(中禅寺湖南岸から)

黒檜岳へ登るのに大和田沢を遡行した以外は、すべてハイキング・コースです。大和田沢は平凡な沢で登山靴で登れますが、つめは落石の危険が大きく注意が必要です。
花情報としては、高山では頂上からの下りにミツバツツジが群生しており、まだ蕾も多く全部開花したら見ものだと思いました。そのほかシャクナゲも見ごろです。中禅寺湖南岸は一昨年の同じ日に歩いたときシャクナゲが一斉に開花して最高だったのですが、今年のシャクナゲは全然だめでした。シロヤシオは見ごろです。黒檜岳から下るコースは下部でシャクナゲもけっこう見られました。株によって花付が良かったり、全くダメだったりと格差があります。

【日 程】2007年5月28日(月)日帰り
【山 域】日光
【山 名】高山、黒檜岳
【メンバ】単独
【天 候】晴れ時々曇り
【参 考】分県登山ガイド8栃木県の山、地形図(http://watchizu.gsi.go.jp/)中禅寺湖 [北西]
【コース】滝上登山口(8:30)→高山(9:30)→熊窪(10:10)→大和田沢(11:10)→黒檜岳(13:40)→千手ヶ浜バス停(14:45)

一昨年の同じ日に中禅寺湖南岸を歩いたとき、シャクナゲがすごい咲き方をしていて忘れられなく、ネットで情報を集めたが、今年はどうもダメそう。それでも様子を見てみたいという気持ちもあり、また、広々として気持ちよく歩けそうな大和田沢にも興味があった。それに加えて、まだ歩いてなかった熊窪を組み合わせてコースを設定した。

東武日光駅からバスのつもりだったが、タクシーの客引きに乗った。気温が低く、一時的に雲がかなり出てきて天気にやや不安があったが、登山口に着くと青空が広がってきた。ミツバツツジとシャクナゲを見ながら男女二組を追い越して頂上に着く。高山からの下りはミツバツツジが群生しており開花しているもの、蕾のものが半々くらい。全部の開花は今週末ぐらいだろうか。

鞍部から新緑のすばらしい熊窪を下って誰もいない湖畔に出て少しゆっくりする。湖と空の青、砂浜と雲の白、新緑の緑にミツバツツジの赤が混じる。湖畔を歩き、千手ヶ浜を経由して南岸に入る。やがてシャクナゲの群落が現れるが花は情けないほど付いていない。ミツバツツジも少ないがシロヤシオは見ごろだった。

広々とした大和田沢に出て右岸の尾根に近いところから入る。素晴らしい新緑の中を歩くうちに沢の水音が高まってくる。湖岸では涸れていたがけっこう水量のある沢だった。沢が狭まってきて流れに近づくと赤い目印やかすかな踏み跡もあった。二俣が二度現われるがいずれもはっきり本流とわかる右を選ぶ。その次に出てくる二俣は左を取るように石に赤い矢印が書かれている。ここは印がなかったら右を取りそうな所だ。

水流が消え、沢は再び開けてくる。何かがさがさ音がすると思ったら鹿が逃げていくのが見えた。沢の中では動物の骨を3、4回も見かけた。こんなに見かけたのは初めてのこと。鹿が増えているせいだろうか。開けた沢がまた狭まり、水流も復活する。傾斜が強まりようやく水が消えると二俣で真っ直ぐは土砂で埋まった急斜面になる。右のガレた沢を登るがさらに斜度が増して落石の危険を感じ、左手の樹林帯に入る。はじめはコメツガにシャクナゲの混じる急な尾根で歩きにくいが、シャクナゲが消え、傾斜も緩んで歩きやすくなると、黒檜岳から社山に向かう登山道の目印を見つけすぐに山頂に着いた。

頂上付近はまだ雪がかなり残っていた。下山路はシャクナゲが多いが上部は蕾もほとんど見られない。しかし下っていくにつれだんだん花も見られるようになった。しっかり花が付いている株もあれば全く花の付かない株もあるが、比較的良い方だと思う。シロヤシオ、ミツバツツジも見られた。千手ヶ浜バス停14時45分発の低公害バスに乗ろうとして急いで下り、最後は走って何とか間に合わせた。


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【日光・足尾】半月山から赤倉山

2007-05-14 21:39:17 | 道不明瞭

中禅寺温泉バス停から半月峠までは一般登山道、半月峠から先の1,511m峰までは比較的明瞭ですが、その先は極めて不明瞭になります。また、赤倉山からの下りは極めてきつい急下降で経験者向きといえます。アカヤシオについては、茶ノ木平から舗装道路に下る手前あたりが綺麗で、写真を撮りに来ている人が何人もいました。半月山あたりではまだ蕾です。半月峠から先、1,511m峰ぐらいまでは展望も雄大で、アカヤシオも綺麗でした。この1,511m峰まで足尾側から林道が延びていました。なお、いい写真が取れていたのにミスで消してしまい、歩き出しの一枚だけが残りました。

【日 程】2007年5月14日(月)日帰り
【山 域】日光・足尾
【山 名】半月山、赤倉山
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【参 考】分県登山ガイド8栃木県の山、地形図(http://watchizu.gsi.go.jp/)中禅寺湖(南東)
【コース】中禅寺温泉バス停(8:30)→茶ノ木平(9:30)→半月山(11:30)→半月峠(11:50)→赤倉山(14:00)→間藤駅(15:15)

先週、茶ノ木平から薬師岳へ歩いたとき、半月山から赤倉山へ伸びる尾根を見て、歩いて見たいと思った。帰ってからネットを検索してみると、山行記録が見つかった。前から知っている山部薮人さんのページは半月山からの往復であるが、赤倉山から深沢林道に下った報告もある。地形図を見たかぎり主尾根を辿って行くと最後は崖になってしまいそう。やはり支尾根から深沢林道に下るのが良さそうだった。

先週と同じく、中禅寺温泉バス停から茶ノ木平へと登る。快晴でロープウエイ跡からの展望が素晴らしい。半月山に向かう途中、第2展望所の案内に引かれて立ち寄ったが、たいした展望は得られなかった。立ち寄ってみてから、かなり以前に一度訪れたことがあったのに気付いた。しばらく下って行くとアカヤシオの群落が現れる。三脚や高級カメラを持った数名の人たちが中禅寺湖や白根山などを背景にアカヤシオを狙っていた。

車道に出る直前の展望所では展望が素晴らしく、快晴で爽やかな日なので先の行程も忘れてついゆっくりしたくなる。車道を横切り、狸山へ登る。第一駐車場へ下るところに綺麗なアカヤシオが咲いており、車で観光に来た人が登ってきた。第一駐車場からけっこう長い登りをこなして着いた半月山の頂上は展望もなくさびしいが、少し下った展望台からの眺望は最高である。ここでもゆっくりしたのち、半月峠へ下る。

半月峠からは折り返すように山腹を巻く道に入るが、かつてしっかり整備されたが、今は手入れされないまま放置されているといった感じの道である。崩壊している箇所もあるが、オリエンテーリング用の標識もあって比較的明瞭である。前方に第二駐車場が見える。第二駐車場の直下には第二駐車場へ登る道との三叉路に古い標識も残っている。赤倉山へ伸びる尾根に入ると樹林が少ないため、見晴らしが良い。振り返ると半月山の姿が良く、社山から黒檜岳、皇海山と広がる展望が雄大である。

1,504m峰は巻き、1,511m峰の登りにかかる。樹林が全くない広い場所があって、しばらく展望を楽しむ。1,511m峰の直下に登るとそこには林道が延びてきていた。山深い場所を期待していたのでちょっとがっかりした。林道を離れて一番高い場所に向かい、標高点を見つける。すでに踏み跡は無いが、1,514m峰が前方に見えているので真っ直ぐに目指して進む。林道を横切るところには目印もあった。1,514m峰の登りはカラマツ林に丈の低い熊笹なので、踏み跡が無くても苦にならない。

1,514m峰からは次の1,446m峰を目指すという風に先に見えてくるピークを目印として、尾根をはずさなければ良い。ただし、夏になって葉が茂ってきたり、霧に巻かれるような状況では急に困難さが増すかも知れない。このあたりでは植生が変わり、アカヤシオは全く見られなくなる。赤倉山直下はなだらかで広々と開けた熊笹の原で熊笹を芝に見立てればゴルフ場のようである。天気が良いし、気分も伸びやかになる。頂上には山名板が四つもあった。

赤倉山からさらに主尾根に沿って下っていくと、立ち木に赤テープが何重にも巻いてある。ここから下れという印のようだ。もうしばらくは、なだらかな主尾根に沿って行きたい気分であったが、間藤駅15時35分の電車に乗りたかったので、素直に目印に従って下ることにした。ここからの支尾根の下りは目印はあるものの、とんでもない急下降が続いた。やがて両側の沢が迫ってきて尾根は終わり、沢沿いの下りとなる。目印とかすかな踏み跡がある。沢の右岸に沿って下っていったが、植林帯となって踏み跡が不明瞭になる。ここで左岸に移ると植林の仕事道らしいしっかりした踏み跡を見つけた。これを辿って深沢本流沿いの道に出た。

本流沿いの道はやがて対岸に渡り、車道となって赤倉山から続く尾根を見晴らせるようになる。地形図のとおり突端は岩場や崩壊などがあって、下るのは厳しそうだった。やがて民家が見え始めたが、いくつもの民家が廃屋になっているのには心が痛んだ。大きな道路に合流して左折しわたらせ渓谷鉄道の間藤駅に余裕を持って着いた。


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【裏妙義】鶴峯山から風穴尾根

2006-10-29 21:06:57 | 道不明瞭
                通り過ぎて下から見た風穴

天野さんのページ、Team にこちゃんのブログ及び常吉さんのページをじっくり研究して、鶴峯山から風穴尾根を歩くことができました。これらの記録がなかったら無理だったでしょう。全コース、目印は皆無で踏みあともほんの一部だけでした。行ったり来たり、ルーファンに時間と体力を取られました。丈夫そうに見える木が簡単に折れたり、掴んだ岩がボロッと取れたりするので、無理な登りは出来ません。極力、安全なルートを探すことが肝要だと思います。なお、紅葉にはまだ早すぎました。

【日 程】2006年10月29日(日)日帰り
【山 域】妙義山
【山 名】鶴峯山、風穴尾根ノ頭
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【参 考】天野さんのホームページほか
【コース】横川駅(7:30)→国民宿舎(8:55)→鶴峯山(11:45)→風穴尾根ノ頭(14:15)→三方境→国民宿舎(15:30)→横川駅(16:40)

早朝、暗いうちに家を出たが、なんと雨が降っていた。しかし天気予報から見て妙義の方は晴れるのではないかとの期待を持って出かけた。高崎から先で霧が深かったが、日がさしてきて横川駅につく頃は青空が広がる。駅から国民宿舎まで歩くのだが、出だしでちょっとルートミス。線路をくぐるところを見過ごして行き過ぎてしまった。車どおりも少ない静かな道を妙義湖を経由して国民宿舎へ。鶴峯山と隣のジャンクションピークの眺めが絵になる。ここの東屋で少し休憩してから出発する。籠沢コースを少し歩くと標識があり、その脇の木に黄色のペンキで巡視道と書かれている。矢印に沿って入ったとたんに沢がある。この沢が登路となる。記録では涸沢のはずが、昨夜の雨で少ないながら水流がある。

沢に入ってすぐに二俣がある。「常吉」さんたちはここで右に入ったのだろうか?しかしこの二俣は別れて行かず、全体で一つの沢を成している感じ。とにかくなるべく左寄りに登って行く。支沢らしい支沢は無いようなのだが、かなり登ったと思うのになかなか4段の滝が出てこない。もしかして「常吉」さんと同様に途中で間違えて支沢に入ってしまったかと不安になった。そこで左の尾根に上がって隣の沢の様子を伺う。左の沢が正しいという確証もないので、「間違えたか」という疑念を持ちながら、「まぁ今回は下見と言うことになってもしょうがない」と思いながら行けるところまで行こうと登りやすいこの尾根に沿って登る。途中、崩壊しているところもあったが、概ね快適に登ることができ、やがて大岩壁に到達する。けっきょく、4段の滝が出てきてから登るはずの左の尾根に、しびれを切らして早々と登ってしまったということらしい。

大岩壁から右に道のように見える歩きやすい所に沿って行き、元の沢の源頭部に達する。沢に沿って登りジャンクションピークとのコルに達する。コルから左へ少し登ると尾根に出る。この藪をかき分けながら登ると岩場にぶつかって比較的はっきりした踏みあとに従い、左へ巻いていく。左手は先ほどの大岩壁らしく、藪になっているものの落ちたら止まらないだろう。慎重に登って標識も無い藪の中の頂上へ着く。しかしすぐ近くの展望台からの眺めは素晴らしい。ここでお昼としゆっくりするが、この展望台もすぐ下は何も無く、何か落ち着かない。

風穴尾根へ向かうのに、鶴峯山の細長い頂上が長く続く方向へ引き込まれたが、突端まで行って、風穴尾根ノ頭が違う方向に見えて間違いに気づく。頂上に戻って、今来た道とは直角に曲がって下る。一つ先のピークを登り返すと前方が開ける。このピークからは少し下って次のピークへ向かうのだが、両側ともスッパリ切れ落ちた細いルートを通るしかない。しかもそのルートは藪に隠れてどうなっているのか見えないし、誰かが通った形跡もない。さらに、先を眺めると向こうには険しいピークが威嚇するように連なっている。ここから来た道を戻るのはまだ問題ないが、この先に踏み込むと戻るリスクは急に大きくなりそう。前に進むか、ここから戻ってしまおうかと思わず迷ってしまった。

意を決して・・というわけではなく、とりあえず様子を・・という気持ちで先へ進んだ。この先では下がスッパリ切れている岩場を短い距離ではあるがトラバースしなくてはならなかった。それほど困難ではないはずだが万一足を滑らせたらそれまでなので緊張する。危ないところを通過するたびに、もし行き詰まったら今のところを戻らなければならないというプレッシャーが累積する。また、まるで作られたような歩きやすい巻き道になっていると思い、喜んで辿っていくと行き詰って戻らなければならなかったりする。行ったり来たり、それでも少しずつ進んで行く。

巻いている途中で風穴に出たときは、やっと来たという気持ちと間違っていなかったという気持ちでほっとした。風穴の先は左斜面がなだらかなので、これ幸いとどんどん巻き続ける。やがてちょっとコル状になっているところで稜線に上がると、岩峰はすべて終わっていた。ここから先は危険な所は無く、ひたすら藪尾根を登ることになるが、この登りもけっこうきつかった。風穴尾根ノ頭からは三方境を経由して国民宿舎に向かう。最後は中木川を飛び石伝いに慎重に渡って林道へ上がる。国民宿舎で買った缶ビール片手に横川駅までの長い道のりを歩いた。


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【妙義山】相馬岳北稜上部

2006-10-15 19:32:31 | 道不明瞭
             「北稜の見晴らし」から裏妙義と国民宿舎

天野さんのホームページ(リンクしました)を再び参考にして、相馬岳北稜を仙人窟まで下りました。ガイドでは大沢遡行と組み合わせていますが、北稜に集中するため、前半は妙義中間道を利用してタルワキ沢のコルに登り、相馬岳もパスして大沢源頭部から北稜に上がりました。良い天気に恵まれ、「北稜の見晴らし」、「ハサミ岩」、「仙人窟」と堪能しました。紅葉には当然早いのですが、いくらか色づいていました。

【日 程】2006年10月15日(日)日帰り
【山 域】妙義山
【山 名】ピークなし
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【参 考】天野さんのホームページ
【コース】松井田駅(7:20)→妙義神社(8:20)→タルワキ沢のコル(10:15)→仙人窟(12:00)→相馬沢出合(13:45)→横川駅(14:50)

松井田駅から車道を歩いて妙義神社へ。妙義山の眺めが良いのだが、車通りも多く、しかもすっ飛ばして行くので気分が良くない。妙義神社から中間道を行き、タルワキ沢からコルへ上がる。そのまま縦走路を突き抜け大沢源頭に下る。少し下って左手の尾根に上がる。尾根上には踏み跡もあったが、左手に沢を挟んでもう一つ尾根があり、そっちが北稜のようだ。いったん沢に下って登り返すと、尾根上には赤テープの目印もあり、北稜に間違いない。

北稜を下っていくと痩せた岩稜の上に出て、見晴らしが良い。北稜の見晴らしであり、裏妙義の眺めが良く、その下には国民宿舎の建物も見える。この先からルートはわかりにくくなり、コピーしてきた天野さんのガイドを参考に進む。昨年、妙義富士から縦走してきた時は、それほどわかりにくいとは思わなかったが、下る方がわかりにくいようだ。やがて妙義富士への分岐に至る。

北稜はここからかなり急な下降になるので、これでいいのかなと少し心配になる。しかしたまに赤テープも見られる。やがて「はさみ岩」へ。きれいに紅葉した木があった。この先も天野さんのガイドを参考に岩峰の基部を巻いて行くと、すぐに仙人窟に着く。岩の下が横に細長いトンネルになっている。

仙人窟の岩の上に登って、この先の北稜を眺めてみたがいかにも困難そうであった。仙人窟をくぐって相馬沢を下る。しばらく下ったところで、右岸側の尾根に上がれそうなところがあり、まだ、時間的に余裕があるので遊びで登ってみた。尾根の反対側は垂直に切れ落ちており、見上げる北稜の姿は迫力がある。カメラを取り出したが、ちょうど電池切れになってしまい、撮れなくて残念。

相馬沢を下っていくとやがて天野さんのガイドにある、チョックストンの滝が現れる。フェルト底の靴なら下れるかも知れないが、登山靴では困難である。ここで巻いてみようと考え、左岸の尾根に登って隣の沢に下ると、かすかな踏み跡と目印の赤テープもあった。ここから先は時々目印も見られ、やがて右岸に付いている踏み跡を辿っていく。

いったん沢床に降りたところから踏み跡はないが、左岸の小尾根に登ってから下って行くと、左手に枝沢が現れ、最後はちょっとした崖になってしまった。ここは上流に向かって斜めに下るバンドを伝って何とか沢床に下れたが、やはり右岸に踏み跡を見つけて下って行くべきだった。

このあとはずっと右岸の踏み跡を辿り、沢床に近づいたところで植林帯に入る。右岸の踏み跡はさらに続くが沢から離れるように登っていく。天野さんのガイドの「植林帯に入ると左岸に道も現れる」という部分が記憶にあって、おかしいと思い戻ってみると沢を渡って左岸に道があった。しっかりとした道で、すぐに出合に着いた。車道に上がって横川駅まで歩いたが、車通りが少なく、飛ばす車もないので良かった。


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【奥多摩】八丁山、お伊勢山

2006-04-22 21:04:25 | 道不明瞭
             (写真)伐採地から見た稲村岩尾根と鷹ノ巣山

奥多摩山岳会のホームページの第4回マイナールート探訪で紹介されている巳ノ戸尾根から八丁山のコースを登りました。ガイドでは往復を薦めていますが、八丁山から尾根を辿って1,338m峰(お伊勢山の標識あり)を経由し、鞘口ノクビレから巳ノ戸沢(巳ノ戸谷ではない)沿いに下って元の登山口に戻る一周コースを取りました。巳ノ戸尾根には踏み跡はありませんが、藪こぎもありません。新緑には早すぎましたが、沢沿いに下る道にはヒトリシズカの群生が見られました。この道が稲村岩尾根登山道に合流する橋は封鎖されています。

【日 程】2006年4月22日(土)
【山 域】奥多摩
【山 名】八丁山(1,280m)、お伊勢山(1,338m)
【メンバ】単独
【天 候】くもり
【参 考】奥多摩山岳会HP
【コース】稲村岩尾根登山口(9:50)→八丁山(12:30)→お伊勢山(13:00)→鞘口ノクビレ(13:10)→東日原バス停(14:50)

新宿駅で7時44分発のホリデー快速に乗ろうとすると、前方の奥多摩行きはすでに満席となっていた。やむなく後方の五日市行きに乗る。拝島駅で切り離しの時に奥多摩行きに乗り換えたが、通勤電車なみの混雑だった。奥多摩駅からは、東日原行きの臨時バスが定時より少し早く出た。このバスも満員だったが、川乗橋で半数程度が下車し、東日原で下車したのは20人程度。7名のグループが初めに歩き出し、すぐ後を追う。稲村岩尾根登山口に入り、巳ノ戸橋を渡って登りにかかる。

標識のあるところで立派な仕事道が別れ、上に登っていく。登山道なみにしっかりした道を辿って行くと、倒木のあるところで急に不明瞭となる。左にトラバース気味に細い踏み跡があり、石積みの広いスペースに出る。片隅には壊れた小屋のあと。たき火の跡があり、梅の木が2,3本、ちょうど花が咲いていた。その先からは細い踏み跡を辿って右手の尾根に上がっていく。踏み跡は時々錯綜するが、自然に高度を稼ぐように選んでいく。

やがて、広い伐採地に出る。展望が利いて、鷹ノ巣山と長く尾を引く稲村岩尾根が間近に見え、反対方向には川苔山も見える。尾根に上がると反対側は植林されており、囲いが作られていた。尾根に沿って登って行くとちょっとした岩場があり、尾根は左へ曲がって続く。ここからは登りがきつくなる。単調な登りをこなしていくと、尾根が痩せてきて岩場の登りになる。展望がすばらしく、長沢背稜全体が見渡せる。小川谷の奥の山肌が大きく削られているのが目に付いた。小川谷にはずいぶん長いこと来ていなかったが、いつ頃から削られ始めたのだろうか。

岩場の痩せ尾根はすぐに終わり、平凡な登りとなって八丁山に着く。山頂は展望がない。反対側にいったん下り、登り返すと痩せ尾根となる。アップダウンもきつくなく、楽しく歩ける。途中、標石を一つ見て、1,338mピークへ登る。標石は見あたらなかったが、大きな木の根元に「お伊勢山1,338m」と記された板が置いてあった。ここも展望はない。下ると標識があり鞘口ノクビレであることが分かる。巳ノ戸谷で遭難された方の碑があった。ここは、十字路になっていて、直進は尾根を辿って鷹ノ巣山方面へであるが、藪がひどそうだった。また右手は巳ノ戸谷方面であるが、進入禁止の表示がある。左手は巳ノ戸沢方面へ下る道である。

時計を見て、東日原からの14時50分のバスに間に合いそうだったので、左手の巳ノ戸沢方面へ下ることにした。道はしばらくは明瞭だが、大量の落ち葉で足下がわかりにくい。このあたりはハシリドコロの花が多い。沢に下ったところで、いったん道が消えてしまう。沢に沿って下っていくと水流も出てくるが、開けた沢なので下りやすい。やがて左岸に踏み跡を見つける。踏み跡は主に左岸に付いており、だんだんはっきりしてくる。この道は沢から離れ高度が増した辺りで崩れそうな部分もあって注意が必要。沢自体に困難な所はないので、今後、道がさらに荒れた場合はむしろ沢身に沿って歩くなど、状況に応じた判断が必要となるだろう。

ヒトリシズカの花の群生を見て、やがて渡らないように閉鎖されている橋を渡って稲村岩尾根登山道と合流する。この登山道は一カ所、崩れている所があったが、一般道なのでそのうち修復されるだろう。東日原からのバスにはなんとか間に合った。

【妙義山】妙義富士から相馬岳

2005-11-19 23:04:53 | 道不明瞭
(写真)P2から妙義富士を見下ろす。向かって左の基部を回りこんできた。

「西上州の山」のホームページを参考にして妙義富士に出かけました。往復のつもりでしたが、稜線に踏み跡が続いていたので、予定を変更して相馬岳まで縦走してしまいました。道は概ねはっきりしていますが、全体に藪となっていて、自分でルート判断が必要な部分もあります。(なお、妙義富士に登ったつもりでしたが、前記ホームページを良く読むと、妙義富士と思い込んでいたのはP2でした。以下の報告も修正します。)

【日 程】2005年11月19日(土)日帰り
【山 域】妙義山
【山 名】妙義富士、相馬岳
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【参 考】山と高原地図15西上州妙義(昭文社)
     ホームページ「西上州の山」
【コース】松井田駅(8:00)→椎茸農場前(8:55)→P2(12:10-35)→相馬岳(14:15)→妙義神社下(15:30)

「西上州の山」のホームページで妙義富士へ大沢橋のあたりから登路があることがわかった。松井田駅から車道を行くと青空を背景にした妙義山の姿がいい。これで車通りがなければ歩きも快適で苦にならないのだけど・・。

美術館を過ぎて右に車道が分かれる。さらに少し先に進み右へ入る道を行く。突き当たって右へ折れると三叉路となり左へ曲がる。工場みたいな建物を過ぎて行くと左側に妙義神社方面の山道(関東ふれあいの道)の入口がある。大沢橋を過ぎ、やがて右に○○ファームという椎茸栽培の工場風の建物を見るところで、左手に入る道がある。この道は参考としたホームページで下りに使った道のようだ。登りに使った道はもっと手前だったようだが、判然としなかったのでこの道から行くことにした。

道に入るとすぐに左へ山に入る道が分かれる。案内板はなく、ただの仕事道かも知れないと思いながら入ってみる。仕事道は分岐し、尾根に沿って登って行く。いかにも植林の仕事道といった感じである。先ほどの車道には「熊出没注意」とか「野生の猿」に対する注意書きなどがあったので、ラジオをつけてボリュームを上げる。静かな山道を楽しみたいのだが、仕方が無い。

支尾根から別の尾根に登りつく。すぐに岩場になり、岩の上に立つと展望が開ける。相馬岳北稜らしい尾根が見え、どうやら正しいルートに乗っているようだ。赤テープの目印もある。尾根は岩稜となり、前方に岩峰が出てくるが右を巻いて行く。はっきり踏み跡があり、所々目印も見られる。

沢の源頭をトラバースして大きな岩峰(実は妙義富士)の基部を右から回り込むと、その先にもうひとつ岩峰がある。今度は簡単に巻けず困ったが、下のほうに赤テープを見つける。急斜面を目印まで慎重に下り、回りこんで行くとようやく妙義富士(実はP2)が姿を現す。妙義富士(実はP2)とその手前の岩峰のコルに出る。このあたりはルート判断が必要。コルから妙義富士(実はP2)頂上への稜線はまさにナイフリッジとなっているが、コルに目印の赤テープがあったのでここを登るのだろうと思った。

ホールドは大きく登りやすいので取り付いてみたが、あまりの迫力に圧倒される。左は断崖絶壁でこちらへ落ちたらバラバラの肉塊に成り果ててしまう。右も急斜面で運が良くても重傷で済むかどうか・・という感じ。しかもだんだん斜度が増してきて、恐怖に駆られ途中から撤退した。

さて、どうしようか・・右手の急斜面は藪になっているので何とかトラバースできそう、そして反対側の尾根に出れば登れそうに見えた。実際に取り付いてみると赤テープの目印もあり、予定通り向こう側の尾根に出られた。こちらからは比較的容易に頂上に出られた。頂上からの展望は素晴らしく、苦労したかいがあった。ここから引き返す予定でもあり、時間もたっぷりあったので、お昼を食べ、写真を撮り、景色を眺めてゆっくりした。

P2から先は地形図でも岩マークが続いており、厳しいのではないかと思っていたが、いざ足を踏み入れてみると意外に容易であった。途中まで行ってみるつもりだったが、このまま行けそうと感じて予定変更。木々の葉も落ちて、P2からは裏妙義の稜線に隠れて僅かしか見えなかった真っ白な浅間山の姿も見ることができた。しかし藪っぽいので手で払う木の枝が時々跳ね返って顔に当たって痛い。ほとんど稜線を歩けたが、一度大岩の上に出てしまい、戻って左手の笹薮から巻く必要があった。相馬岳北稜と合流してから一箇所、右がスッパリ切れ落ちた岩の上を行く所があり、慎重に通過した。

相馬岳に出ると、ヘルメットを取り、濡れたシャツを着替えてほっと一息つく。天狗岳とのコルに下って天狗岳の方から来たらしい2人と出会い、言葉を交わした。大きなツララができていたそうだ。確かにこのコースに出てからは霜も見られ冷え込んでいたようだ。今日は十分に充実したので、ここから中間道に下った。

神社下でちょうど富岡駅行きの乗合タクシーが来る時刻にぴったりで、利用することにした。富岡駅まで650円。富岡市内で病院に二ヶ所も寄ったりとぐるぐる回って、時間はずいぶんかかった。運転手さんの話によると妙義町から運行を委託されており、平日はお年寄りが病院に行くための利用が多いそうだ。逆に休日はほとんど利用されないとのこと。歩かないで済んだが上信電鉄で高崎に出るのにまた時間がかかり、松井田駅まで歩いたほうが早かった。