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耐震補強 ひと手間の重要性

明日から焼津市内の住宅への耐震補強を行う。
主に構造用合板による補強を行う計画だが、構造用合板による補強前に「制震テープ」を使用することにした。

アイディールブレーン「制震テープ」
https://ibrain.jp/tape_main.html

これまで様々な耐震製品を使用したが、どれも高額であり、耐震補強以外使用できないものが多かった。
結局のところなるべく広範囲に構造用合板で補強した方がよいという結論に達したわけだが、さらにひと手間加えた方がよいと常々思うようになった。

それは能登地震の影響が大きいかもしれない。

制震テープは、新築住宅で使用したことがある。
耐震補強で使用するのは今回がはじめてだったので、当然ながら焼津市にも相談した。

感覚的には構造用合板を釘で固定する前に強力な両面テープで接着したいというものであり、住宅全体に対して高い制震性を与えることはない。
繰り返しの地震の際に構造用合板に打った釘が曲がったり折れたりする可能性を少しでも減らすためのものでしかない。
ほんの少しのひと手間を加える程度。

ただ、それが大事ではないかと思える。
高額な耐震製品も否定しないが、補助金条件である1階の耐震評点1.0以上を2割増の1.2を目標値として補強計画を行った上で補助的に制震テープを使う。
このあたりが長い間、耐震補強に関わってきた身として出した結論だった。

今のところこの方針で2件、補強計画を行ったが、どちらとも180万程度だった。
補助金が100~120万なので60~80万の自己負担となる。

制震テープの使用については、焼津市役所の担当に事前相談している。
日本建築防災協会にも確認してくださったらしく、その内容をいかにそのまま記載する。

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<結論>
制震テープを挟んだ状態で悪影響がないと判断できる場合は構造用合板の性能値(基準耐力)を
そのまま採用することが可能。
注意:仮に別で類似の資材があったとしても、厚みや材質によっては採用できるとは限らないため、
安易に使用できると判断されないようにお願いします。

一般財団法人日本建築防災協会 企画調査部からの回答(以下、原文まま)

 ご照会の件、原則としては、構造用合板(または胴縁)と軸組の間に介在するもの
がない場合の性能値ですが、厚みや材質の程度の問題であり、悪影響がないと判断で
きる場合には、指針で示す性能値をそのまま採用いただいて構いません。
 ご照会のブチルゴム(だったと思いますが)1mm程度であれば、壁の性能を大きく
低下させることはないと思われます。
 介在させる材質や厚みによる性能の影響を全て把握できているわけではありません
ので、以後、適切にご判断いただければと思います。
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ようするに制震テープを私が希望するような使い方をしても構造用合板による補強と認められないわけではないということ。
(テープによる性能を加算もできないが)
私としてはこのテープを使うことで、標準的な補強である構造用合板による補強として認められないのは困るため、焼津市からのこのような判断はむしろありがたい。

具体的にはどのような工事となるのかは、明日からの補強工事で少しずつ紹介したいと思う。
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