和尚の大和路

和尚が撮った大和路写真を中心に、
旅で見つけた写真なども・・・

和尚の山岳写真

2011-11-10 05:44:06 | カメラ
フィルムから 高山植物 27

ハクサンイチゲ(白山一花)
キンポウゲ科 イチリンソウ属

ハクサンイチゲ 立山





高山植物の中でもかなりの頻度で見られます。
高山帯の草地に群落を作りますが、
シナノキンバイやミヤマキンポウゲなどと一緒に咲いています。
白い花びらに見える所は萼片で花は黄色い部分です。
登山道を歩いていてこの花を見つけると一休みして
写真を撮りたくなるようなそんな花です。
北海道の五色が原の大群落に(行ってみたいと)あこがれた事もあります。


ここからはプライベートなコーナーです。飛ばして下さい。

先日、どうしても読みたい本を図書館に借りに行きました。
絶版になっているので本屋さんにはありません。

講談社 山の写真と写真家たち 杉本誠著 4800円

地元の図書館に行ったらありませんでした。
受け付けで県内の図書館にあるかどうか検索してもらった結果、
奈良県立図書館にありますと出ました。
「取り寄せ出来ます」というので頼んで帰りました。
数日して図書館から電話があり、取りに行ってすぐに読み始めました。
3分の1が写真なので早く読み終えました。
片目が視力ゼロですから長時間続けて読むのは無理で、休み休みでした。

数年前までやっていた山岳写真の世界を
自分なりに整理してみようというのが動機です。
堺に住んでいた時にも借りたのですが、
写真だけ見て返した記憶があります。
やっとこの歳になって読み終える事が出来ました。
ある意味ではなつかしく読みました。

その中に名取洋之助の“つまらない山岳写真”に関しての記事がありました。
昭和30年代中頃の事です。
注;名取洋之助は報道写真家でもあり、戦後、岩波写真文庫の編集者でもありました。

第一次登山ブームの頃でしょうか。
サロン化していた?山岳写真界を叱咤激励しているようにもとれますが、
これを機に若手写真家の台頭がありました。
その頃の若手の中で、
白川議員、白旗史朗、横田祐介、三宅修等がプロの山岳写真家として歩き始めました。
和尚が山登りを始めたのは20歳の時(昭和43年)で
あの時の若手はすでに山岳雑誌などで活躍していました。

余談ですが
和尚が山を登るきっかけになったのは、
鳥取の大山を見てからです。
それ以後10回ほど登っていますが、
今でも心の山として存在しています。

和尚の山登りスタイルは単独行で
テント、山小屋どちらでもです。
写真は記録程度で山岳写真を撮ろうというつもりはありませんでした。
とにかく色々な山を登りたかった。
山岳写真を意識するようになったのは40歳前後です。
山の写真を撮るために仕事を辞めて山に入り、
新たな仕事を見つけてまた辞めて山に入る生活を何年か続けました。
体力にも自信があった頃ですね。
今から思えば良い写真はその頃の写真です。

技術研鑽の場として雑誌山と溪谷の月例コンテストがありました。
応募するうちに山岳写真史に残るような先人と会い、話をするようになりました。
「山の写真と写真家たち」では最後の方に出てくる写真家です。
特にお世話になったのは山本和雄氏と新妻喜永氏でした。
穂高から一歩も動かず死ぬまで撮り続けたのが山本和雄氏。
彼はあらゆる団体に属さずがモットーでした。
山本和雄さんの影響を受けた写真家は多いです。
三脚も持たず、35mmで自由に撮って、洒脱な文章を書く新妻喜永氏。
他にもコンタツおじさんで親しまれた近藤辰郎氏。
山岳写真界一番の紳士三宅修氏。(今、息子の岳氏が活躍)
和尚には先生がいませんが、
影響を受けた事で言えば最初のお二方が先生に当たります。

その後、和尚は山岳写真協会に入りましたが、
大和路の写真を撮る為に15年ほどの在籍で辞めました。
大和路の写真を撮る為と名分を付けていますが、
身体的な事など色々あります。
写真を撮らなくて所属していると
指導者になるか、サロンにどっぷり浸かるかのどちらかです。
今は「あらゆる団体に属さず」です。
ですが
大きい団体に属するといい事があります。
発表の機会と出版物に載せられる機会が増えます。
情報がよく入ります。孤独になりません。
肩書きが便利な時もあります。などなど。

ここ二年間は明日香、宇陀を中心に撮って来ましたが、
範囲をもう少し狭めて、伊勢街道を中心に撮影したいと考えています。
今のところ奈良県内だけですが、御杖村の撮影も増えると思います。
また新しく青越えのコースも加わります。

スーパーカブで来たおっさんが写真を撮っていたら声をかけて下さい。
(怪しげな格好をしているらしい)
そう言えば20年前の名刺には
“わしはあやしいカメラマン”と書いた名刺を持っていました。
椎名誠の「わしらは怪しい探検隊」からかりてきました。

あやしさは抜けきれないですね。