インターホンが壊れた。
ずーっと調子が悪くて通話スイッチがなかなか入らず困っていたのだが、来客が多いわけでもなく、通販の何かが届くのも年に数回しかないので、時々調子の良いときだけ接続する通話スイッチに運を託していた。
しかし、そのスイッチがついに完全に自分の役割を放棄し全く反応しなくなった。
電気店に行ってみると、最新型がズラリ。
配線しなくても電波で飛ばすのが主流で録画もできるし電話のように子機まで付いているのがある。
高級品になると、留守していてもスマホに来客の映像が入るようだ。
う~~ん と迷って結局最も古くて安いタイプ、つまり今までのと同じく子機も無い有線で接続するタイプを選んだ。
だって、色々なことが出来ると云うのは色々なことを覚えなければならないと云うことだから面倒だ。
「自分で交換できます」と書いてあるのに、「交換工事には電気工事士の資格が必要」と書いてある。
(どっちなんじゃい) と一応ツッコミを入れたけれど、電気工事士さんにお願いすることにして帰宅。
今日、その工事が終わって通話のスイッチを押すと無事に会話できるようになった。
ルンバと交代で外に行き新しいインターホンの映り具合や声の大きさをチェック。
「宅配便でぇす」なんて言って遊んでいる。
陽が落ちてスリスリが帰宅。
今度はルンバと二人で闇の中での映りや門灯を点けた時の具合を確認していたが、
闇の中に浮かび上がるルンバの顔はまるで亡霊。あの鬼太郎に出る「砂かけ婆」に見えてしまう。
「今度はお父さんが外へ出なさい」と拒否する私を部屋着のまま零下の外へ放り出す女ども。
私はまた「宅配便でぇす」と云うのだが反応が全くない。何も聞こえない。
「どうした❔ 宅配便だよ。コンドームのお届けでぇす」と近所に聞こえるかも知れない大声を張り上げたが全く反応が無い。
家の中に入って「何も聞こえないぞ」と云ったらどうやら通話のスイッチを押し忘れていたらしい。
寒い中、外へ追い出したくせに「スイッチを押せよ」と怒る私に
「今度は忘れずに押すからもう一回外へ出て」と云う薄情な奴ら。
「うっせえわ。凍るわ。」とすっかり臍を曲げた私。