今朝の琉球新報「声」欄に
「教授への『いやがらせ』」
と題する27歳の男性会社員の投書が載った。
≪琉大工学部の教授が、講義に遅刻した学生から罰金を取っていた件で、大学当局の対応が問題となっている。琉大は教授を講義の担当から外し、停職処分にまでした。
本来なら当事者である教授と学生が話し合いによって、より良い授業をつくり上げるのが大学のあるべき姿であろう。 この件は大学が介入するほどの問題だろうか。 過剰反応だろう。(以下本文中へ)≫
「事件」の発端は昨年の夏休み前に遡る。
05年11月に、琉球大学工学部機械システム工学科の教授(62)が講義に遅刻した学生から「罰金」百円を徴収していたと、受講者から大学に相談が行き、事態が発覚した。
大学側はこれを問題視し、調査を開始した。
06年7月6日には、大学側が講義を受講していた学生を対象に説明会を実施し、罰金に応じないよう呼び掛けた。
それを地元新聞が大々的に報じて全国ニュースになった。
「琉球新報」によると、N教授は自身が担当する必修の科目で、05年の後期の授業から、遅刻した学生から100円を徴収した。
罰金を払った学生は「遅刻」として受理され、払わない場合は「欠席」として扱っていたという。
だがその後も、「(N教授から)再発防止の確約が得られなかった」として、06年10月から始まった06年度後期授業からは、N教授を「罰金政策」が行われていた科目の担当から外した。
筆者の周辺にも同大学の件の教授の授業を実際に受けている学生がいるので実情を聞いてみた。
琉球大学のシステム機械工学科の学生の間では、
「何の問題にもしていないのに如何してこのように大騒ぎになるのか判らない」と言う意見が学生の間では殆どだと言う。
100円で遅刻が免除されるなら安いものだという学生もいるという。
このような遅刻学生にとっては有り難い制度が何故新聞記事になるほどの大騒ぎになったのか。
沖縄の民意は一握りのインテリと地元二紙に握られていると当日記でも何度も書いてきた。
今回の騒動も一握りの学生が学校側にご注進して問題に火を点け、さらに新聞に記事にしてもらい琉球大学の民意を作った。
大体こんな構図だろう。
≪(冒頭「声」の続き)教授は個性的な研究活動で知られ、また平和活動にもかかわってきた方である。 大学の独立行政法人化に反対し、その過程で進んだ大学の非民主的な運営手法に批判の声を上げてきた方でもある。
大学当局の強引な介入が今回の異常事態を引き起こしている。それは教授に対する「いやがらせ」ではないかとも思わせる。 琉大は学生と県民のための大学である。 責任ある立場からの説明を求める。≫
件の教授の教え子と見られる会社員からの嬉しい応援の投書のようだが、・・・どうも後半部分から思わぬ展開が臭ってくる。
ただこれだけの投書だけからは勝手な想像の域を超えられないが、問題は「100円の罰金」と言う浮世離れした話ではなく、学校運営のイザコザ、それに平和活動が絡み事件は複雑な様相に展開を・・・・推理小説の読み過ぎとヒンシュクを買いそうなので勝手な妄想は一旦中止。
そもそも「勉強」とは「勉めることを強いる」と言うくらいで多少の強制は必要である。
筆者が大学に通っていた遥か昔を想い出してみても、遅刻をすると100円の罰金どころか退席を求める教授や私語をすると退席させる厳しい教授もいた。(勿論、中には遅刻にも私語にもわれ関せずと言う無責任な先生もいた)
だが今振り返ってみると私語にも遅刻にも厳しくしてくれた先生の方が印象に残っている。(遅刻も私語も自由だった先生は記憶が薄い)
学校側は100円徴収したことを問題にしているが、100円ぐらいの罰金では出席を強いたことにはならない。100円の罰金で遅刻が出来るなら安いものだという学生もいるという。
それに件の教授、罰金をポケットに入れていたわけではなく、工学部の備品購入の一部に当てていたと言う。
むしろ学食一食分相当の500円くらいを徴収して学年末のお別れコンパにでも使った方がいいのでは?
百円罰金で大騒ぎする学校もあれば、茶髪・ピアスの学生に止めたらご褒美に10000円報奨金を支払うと言う「弱腰大学」もある。
どちらの大学がが良いのやら。
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琉球大学工学部機械システム工学科の男性教授が講義に遅刻した学生から100円を徴収していた件で琉大は12日、教授に対して停職1カ月の懲戒処分を下した。同日の非公開の教育研究評議会で承認された。教授は「不当な処分だ」として地位保全を求めて法的手段を取ることについて検討中という。
琉大によると、教授は2005年度から担当する講義で遅刻した学生から100円を徴収。支払いを拒否した学生は欠席扱いとしたという。琉大は教授の行為がアカデミックハラスメント(地位を利用した嫌がらせ)に当たるとして停職1カ月の処分を決定した。
通常、処分対象者には内容や根拠などを記した処分書を手渡すことになっているが、教授は受け取りを拒否。工学部事務長が教授の前で処分書を読み上げ、通達した。
大学側は5日の評議会で処分を決定する予定だったが、会の公開をめぐって大学側と教授の意見が折り合わず、流会となっていた。
教授は処分に対し、「(100円の徴収は)遅刻者をなくすためで学生との話し合いもできていた。アカハラに当たるとは思わない」と主張。大学側が評議会の公開を拒否したことについて「やましいことがないなら公開にすべきだ。姑息(こそく)なやり方だ」と述べた。
停職期間中は研究室への出勤や学生の指導が禁じられる。森田孟進学長は「教師として教育上・道徳上許されない行為で、保護者ならびに関係者各位に深くおわびいたします」とコメントした。
(12/13 9:43)
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