沖縄県の名護市と今帰仁村にまたがる新テーマパーク「JUNGLIA(ジャングリア)」開業に向けた住民説明会が20日、名護市中山区で開かれた。区民ら約80人が参加し、立ち見の人もいた。本格的な事業内容の説明会は初めて。中山区(川野圭輔区長)が主催した。

 テーマパークは2025年夏に開業予定。60ヘクタールの敷地に数十のアトラクションとエンターテインメント、リゾート体験ができるコンテンツをつくる。

 住民説明会では、川野区長が開業に伴う渋滞対策、市民や区民の優先雇用、入場料の県民割引について質問した。

北部テーマパーク「ジャングリア」の説明を聞く地域住民=20日、名護市の中山区公民館
北部テーマパーク「ジャングリア」の説明を聞く地域住民=20日、名護市の中山区公民館
北部テーマパーク「ジャングリア」の住民説明会に訪れた住民ら=20日、名護市の中山区公民館
北部テーマパーク「ジャングリア」の住民説明会に訪れた住民ら=20日、名護市の中山区公民館

 運営主体となるジャパンエンターテイメントの佐藤大介取締役は、渋滞対策として右折帯・信号の新設、白銀橋(東)交差点の信号表示サイクルの改良、名護東道路の延伸を県や国と調整していると説明。県民割には「少しでも地元の人にも利用いただきたい。前向きに検討する」とした。雇用スタッフは千~1500人を予定し、現時点での応募は県内外で半々という。

【図表付き】想定する渋滞対策や発注対策は?
 
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 一方、開業の具体的な月日や年間の来場者予測、入場料の説明はなかった。

 その他、佐藤氏は小型四輪駆動車や気球を使ったアトラクションなどを説明。開業によって北部の素通り観光解消や所得向上、「ザル経済」の解決を目指すとした。佐藤氏は「対話を通して理解を深めながら、課題について解決していきたい」と話した。

 ジャパンエンターテイメントの職員と市民の意見交換会も実施。3月に中山区に引っ越す予定という名護市の女性(51)は「これまで情報がなく、内容が分からなかった。北部の素通り観光の解決案や、やんばるの自然を生かした施設造りはとても良いと思った。ただ、渋滞や交通事故の発生などの不安もまだ残る」と語った。(北部報道部・玉城日向子)