連日、日銀総裁と村上ファンドについてのエントリーが続き、我ながら一寸しつこい気もするが、例え小泉首相が「問題ない」と太鼓判を押しても当日記ではこれを問題、それも大問題と見る。
よって又しても日銀ネタ。
16日の共同通信( 6月16日13時15分更新)によると福井総裁の村上ファンドによる利益は「年間最大数百万円」に及ぶと言う。
およそ6年余の投資で、大雑把な計算でも初期投資の1000万円はとっくに回収していることになる。
量的緩和やゼロ金利政策で一般預金者の利子収入が抑えられた中、金融政策の最高責任者である総裁が結果的に高利の資金運用をしていたことが明らかになったわけだ。
「世界中の物笑いになる」と言った野党議員もいたが、これが真実味を帯びてきた。
◆村上ファンドは「パンドラの箱」か 村上容疑者が自己のこの罪状を簡単に認めて、必死になって閉めたパンドラの箱の隙間から、次々と魑魅魍魎が顔を覗かせ始めた。 パンドラの箱の底で小泉内閣の経済政策を支えた閣僚や民間財界の大物の影がちらつくが、日銀総裁という大物に続いて顔を出したのは村上容疑者が経済官僚の頃の同期生約10人だった。 彼らも村上ファンドに投資していたと言う。 が、彼らはまだ前座に過ぎない。 ◆日本経済を悩ました銀行の不良債権処理は日銀主導のゼロ金利によって解決しつつある。 が、これは預金者の犠牲のうえに成り立っていることを忘れてはいけない。 激減した利息収入の額について日銀自身が304兆円と試算している。 これは預金者の懐に入るべき304兆円の利息が銀行の不良債権処理に使われた事を意味する。 具体的例を挙げよう。 福井総裁が村上ファンドに投資したという1000万円を銀行に預けても普通預金の金利は年間100円に過ぎない。 逮捕直前の会見で村上容疑者は自分が嫌われた理由を「めちゃめちゃもうけたから」と豪語した。 「そのめちゃめちゃもうけた男」に投資した日銀総裁は1000万円で年間数百万円の儲けがあった時もあると云う。 小泉さん。 これでも「問題なし」ですか?
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