「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

常磐道守谷SA災害時拠点化構想の意味を国連世界防災会議で発信しよう!

2015-02-03 23:35:34 | 首都直下地震対策
1月8日付拙ブログ「災害対応を織り込んだ高速道路のサービスエリアの整備」で言及した、
3月の国連世界防災会議のパブリック・フォーラム(関連事業)として行うパネルディスカッションについて、
東京・霞ヶ関のNEXCO東日本本社にてブレスト。
富士発富士着の「とんぼ帰り」だったが、構想が大きく前に進んだ。

参考:http://blog.goo.ne.jp/tabino_bozu/d/20150108

全体タイトルは「東日本大震災における高速道路早期復旧と災害対応力の更なる強化」、
パネルのテーマは「東日本大震災を教訓とした、高速道路に望まれる防災的役割」となった。

東日本大震災において常磐道の早期復旧がなぜ早く実現できたのかを、日本道路建設業協会の方に語ってもらい、
ついで、実働部隊を代表してDMAT事務局長の小井土先生に、災害対応における高速道路、
またその際、PAやSAが果たす役割について語ってもらい、
さらにNEXCO東日本の担当者に、今取り組んでいる高速道路の防災対策について語ってもらい、
それらを踏まえて、パネルディスカッションに入る、という流れとした。

コメンテーターにはFEMAでの30年近い勤務経験を持つレオ・ボスナーさんを招聘出来た。

3者の報告をどう聞いたかを、己の災害対応経験に照らし合わせてコメントしてもらい、
それを出発点に、災害時に高速道路に求められる防災上の役割について、
いろいろと議論しようではないか、という話。

こんな贅沢なパネルのコーディネーターを務めさせてもらえるのだからありがたい話である。

今日の会議の資料に、印象的な写真があった。
東日本大震災への救援活動の一場面なのだが、どこかのSAかPAで夜間、
懐中電灯の明かりを頼りに議論する救援部隊の姿を写したもの。

やはりこれは、改善の余地がある、と言わねばなるまい。

すべてのSAやPAで、消防や警察、自衛隊やDMATなど災害救援に携わる方々に、
暖かい食事や仮眠場所、燃料や最新の情報を提供できるようになる、というのは、
まだまだ先の話だろう、とは思いつつも、それでも、
せめて露天ではなく、雨風をしのげる建物の中で議論をして、
ついでに食事や仮眠もとってもらえるような、そういう施設が欲しい。

ありがたいことに、パネラーとコメンテーター4人のうち3人は旧知の方々。
こちらとしても、先方の「引き出し」を意識しつつ「球を投げられる」。

やれること、やれないことがあるのは百も承知。
やれないことのほうが圧倒的に多いのも二百も合点。
でも、こういう場であればこそ「あるべき姿」を語りたい。

どこまでのものを引き出せるか。
幸いにももう少し準備時間がある。頑張らねば、である。


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