伎波都久の岡の久久美良われ摘めど
籠にも満たなふ 背なと摘まさね
詠み人不詳
万葉集 14-3444
伎波都久=きはつく
久久美良=くくみら、茎韮のこと
伎波都久の丘で、茎韮を摘みましたが
籠に一杯にはならない
だから 旦那さんと一緒に摘みなさいよ
韮は古くから知られていて、古事記には加美良(かみら)などと表記されているそうです。
私のいる千葉の上総では二文字(ふたもじ)とも呼ばれているそうですが、これは江戸期の女房言葉から来たのだそうです。
近くの畔に自生していますが、これを採ってきて庭に植えたいですね。
野菜としても、結構好きですが、花も可憐。
韮の季語は春。でも韮の花の季語は夏。
ユリ科の植物です。
ところで蛇の足ですけど、韮の親戚の浅葱(アサツキ)の花も綺麗ですよね。
教養高い風車様は可憐な花をみるにつけ、詩を読む
ロマンチックなお方です。
あさつきの花も知らないけれどあさつきはとても使い道がありますね。
食用とか、薬用として有用なもの、有毒なものを区別するのはとても重要だからですよね。
有用な植物が人の手によって伝搬して行く歴史って、時には頭をかしげたくなるほど古いです。
韮も中国の原産と言われていますけど、古事記にも出てくる、日本には古くから輸入された有用植物の一つです。
手折った時に、韮のやわらかな、よい香りがしましたので、葉っぱや茎は食べられるのかしらと思ったほどでした。
たしかに何本折っても嵩がないので、庭のバラを切って霞草のように添え物にしてしまいました。
アサツキは紫で、葱坊主みたいな蕾だと思っていましたが、咲いたら、可愛いです。
野菜の花は可愛い物が多いですね
葉っぱは韮ですから当然食べられます。
花は鼻を近づけるとほのかに韮の匂いがしますが、弱いのでそれほど気になるものではありません。
野菜の花、けっこう素敵なものが多いですね。
ですから、食用だけでなく、観賞用としても結構いけるかもしれません。
もっとも、花が咲いた時には食用にならないなんてのも多いですけどね。
えっ? 女性も同じでしたか。