夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

鳥の声

2006年10月13日 09時42分07秒 | 日記
オランダの冬のことを書いていて、ふと気がつくと、空で囀っているいろんな鳥の声が耳に入ってくる。
その囀りが夏に聞くのと違って微妙にエコーしている。
木々に埋もれている岬の家とは違い、東京や横浜ではビルが多くそのせいで音が反響するのだろう。
台風の後は青空が続いたけど、今日は薄雲がかかった空で湿度は高いのだろうと思うけど、気温はもう秋。

オランダの前の定宿はフォンデルパークという大きな公園に隣接していて、朝は鳥の声で目を覚ましていた。
岬もまだ暗いうちから鳥の声が大きく聞こえるけど、オランダとの違いはこのエコー。岬の鳥の囀りにはエコーはあまりかからない。
オランダでは残響の大きいといわれるホールなどよりももっと長いエコーがかかっている。それを聞きながら、石の町に来ているのだという感じを改めて噛み締めながら、ぬくぬくとしたベッドから抜け出る前のちょっとした時間、異郷を楽しんでいた。

鳥の声の残響を聞きながら、まだ平安だったころの自分の心を振り返っている。