ヤボ用で帰りが帰りが遅くなった。
遅くなったついでに居酒屋を覗いてしまった。
遅くなったし一杯だけ飲んで帰ろうか。
と自分に言い訳しながら・・
前から店名が気になっていた店である。
都内各所で見られる若者向けの激安チェーン店である。
その名も「一軒め酒場」と言う。
はしご酒するなら一軒目はぜひうちで飲んでちょうだい!
という意味なのだろうか。
最近の若者ははしご酒などするのだろうか。
などと思いながら生ビール一杯だけと言い訳して入店。
店内は確かに若者が大半だがオジサンもいる。
何やら放心した表情で明太子を肴にぽつねんと飲んでいる。
何かつらいことでもあったのだろうか。
私も若い頃は「はしご酒」の常連だった。
三軒、四軒はザラで、最高は七軒まで行ったことがある。
あの情熱はいったい何だったのだろうか・・・
いま思い出しても訳がわからない。
ひとつの場所に安住したくないという強迫観念だろうか。
もちろん今はそんな気力も財力もなく
一軒目でほぼ酩酊状態になってしまう有様である。
結局、生ビール一杯のつもりが
二杯目も飲み干し、ついでにハイボールとメガハイボールも頼み
鶏モモのレモン焼き、串カツ、牛スジ煮込みも注文。
店を出たときは足元がふらついた。
激安の看板に偽りはなく2000円でお釣りが来た。
「一軒め酒場」で十分だった。
私が所属しているSF同人誌「星群」は、昔は京都で例会をしてました。
例会のあとはもちろん酒盛りです。京都の居酒屋で2次会、スナックで3次会。それから京都から大阪に移動。梅田で4次会5次会。それから神戸に帰宅です。神戸まで帰れなくて、梅田のカプセルホテルかサウナで一泊。そこから出勤。また京都で長居しすぎて京都の友人の下宿に泊めてもらったこともたびたびです。
はしご酒で一泊はさすがにしたことがありません。
趣味の仲間というのはいいものですねえ。
まさに同志ですねえ。
私も若い頃は京都でも神戸でもはしご酒をやりました。
ただグダグダと飲んでいるだけの酒でしたが
そんな時代が無性に懐かしいです。