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まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

小春日和なり

2023年12月09日 | 日記

東京・五反田駅前午前7時10分。
まだ太陽が昇ったばかりで見るからに寒そうですが
体感温度が妙に温かく「あれれ?」と調子が狂ってしまいました。
この時期の暖かい日を「小春日和」と言うそうですが
今年の夏の異常な暑さを思うとさもありなんと思ってしまいます。

目の前を流れるのは目黒川です。
都内有数の桜の名所も今はすっかり桜紅葉の風情。
春は花見の遊覧船がひっきりなしに行き交ったものでしたが
今はひっそりして春の賑わいがウソのようです。
しかし、目黒川の紅葉もなかなか味わいがあっていいものです。
この日、東京は20度近くまで上がって
まさしく「小春日和」の一日で体調良好でした。

 


蕎麦を食す

2023年12月08日 | 日記

帰り道に熱燗でちょいと一杯・・・
と思ったものの師走というのに妙に暖かい日で
すっかり調子が狂ってしまいました。
とは言っても一度かかったエンドンを停めるわけにも行かず
予定通り「初志貫徹」と相成りました。

職場近くのそば屋で一杯でした。
気温が20度近くあるのに熱燗はどうかと思いましたが
それはそれで味わいがあっていいものでした。
そば屋で一杯は酒飲みの常道ですな。
あれこれ適当につまみを頼みながら仕上げはやはり蕎麦。
気がつけば今年初めての「新そば」」でした。
そばの実も一緒に挽いた風味豊かな「粗びき蕎麦」を注文。
ご覧のようにちょっと黒っぽいのが特徴です。
私はツルンとして白っぽいあの「更科系」の蕎麦がどうも苦手で
そばを食べたという気がしないんですよねえ。
わがふるさとの自慢「出雲そば」に風味も食感も似ていて
なんと二枚もお代わりしてしまいました。(笑)
ああ、満足満足、真冬ならぬささやかな暖冬の宴でした。

 


真鶴の巨人

2023年12月05日 | 日記

長年、美術番組を担当してきたせいか
ときどきリアルに「絵」の夢を見ることがあります。
絵にも描けないような美しい夢の話ではなく
画家が実際に描いた「絵画の作品」がリアルに登場する夢です。
そんな夢を見る人があるのかなあ・・・思うのですが。

文化勲章画家・中川一政の「福浦突堤」という風景画がです。
神奈川県真鶴町の美術館で初めてこの絵を観た時は
思わず「なんじゃ、コレは!」と叫んだことを覚えています。
絵の具をぶ厚く何層にも塗りこめた図面。
風景画とは思えぬ大胆な筆致で描かれたデフォルメの痕跡。
風景画とは「美しいもの」と思い込んできた私の安っぽい常識を
根本から否定し突き崩すような力感に溢れていました。
「こんな風景があるのか・・・」と呆然自失。
以来、中川一政さんの絵にすっかり魅了されその名を心に刻みました。
俳優の緒形拳さんは中川さんを「真鶴の巨人」と呼んで敬愛し
作家の向田邦子さんは念願かなって作品を手に入れた時は
感激で「死んでもいい」と叫んだとか。
私も「ぜひ一枚」と願ったものの未だに叶わぬ夢のままです。(笑)
絵はもちろん彫刻も塑像も書も洒脱なエッセイも。
残された作品はいずれも中川さんらしい
大胆さと力強さと味わいにあふれた作品ばかり。
夢で逢うのがせいぜいでしょうか・・・








山田ドラマの魅力

2023年12月04日 | 日記

脚本家の山田太一さんが亡くなった。
数年前から闘病中であることはすでに聞いていたし
最近は新作のドラマを見ることもめったになくなっていて
寂しい気待ちになることも多かっただけに
そうかとうとう亡くなられたのかと激しい喪失感がこみ上げる。
もう一度、あの硬派で骨太なテレビドラマを堪能したかったと心から思う。

いつも遠くから仰ぎ見るような大先輩だった。
「岸辺のアルバム」「男たちの旅路」「ふぞろいの林檎たち」・・・
名作と呼ばれるドラマはそれこそ星の数ほどあって
それとは知らずに見ていても役者のセリフ回しを聴いているだけで
ああ、これは山田太一さんだと気づいた。
決して大上段に振りかぶったテーマではなく何気ない日常を描きながらも
その日常が根元から揺さぶられるドキリとするような展開があって
視聴者自身が問われる「油断のならない」作家だった。
テレビドラマがどんどん安っぽくなる時代に
山田ドラマに出逢えたことはこの上もなく幸せなことだったし
同年代の倉本聰さんとともに心から尊敬する刺鹿だった。

 


気がつけば・・・

2023年12月03日 | 日記

長年続けて来たブログを停止したのが9月のこと。
とくに理由があった訳ではありませんがこ自分の書く文章に嫌気がさしたと言うか
その内容の底の浅さにホトホト失望したのが発端でした。
で、三か月のリフレッシュ期間を経て自分の文章がどう変わったか・・・
と、一応期待したものの、これがちっとも変ってないんですねえ、呆れるぐらい。

考えてみればそれも当然かも知れませんねえ。
もともと大したことを書いていた訳ではありませんし
片意地を張ってみても一人の人間が書く文章なんかたかが知れています。
結局、変わり映えのしない駄文を書き連ねていくしかないのか・・・
などとため息とともに諦めの心境であります。(苦笑)

気がつけばすっすかり紅葉の候です。
暖冬のせいか今年はイチョウの黄葉の色づきが美しいです。
神宮外苑の銀杏並木が青空に映えて息を呑むような美しさでした。
無駄に充電期間を重ねている間に時は流れ
慌ただしい師走の風が吹き抜けます。
ああ、お前は何をして来たのだと、吹き来る風が私に言う。