GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

田舎の空気

2008-07-27 22:03:26 | 旅行
仕事に託けてバイクでメコンデルタへ行ってきました。ここ5年ほどはバイクで遠出することもなかったので少々不安ではありましたが、周りから「危ないから絶対駄目」などとも言われ、他人にあれこれ指図される不愉快さがバネともなったようです。

ここ暫く毎週のように足を運んでいるものの、兎に角他人の運転する車に乗って居眠りしているのも面白くなく、車の中から眺める風景には飽き飽きしてました。それに車で客先に行くのが「ステイタス」、みたいな見栄っ張りの風潮にも同調したくはないし。

金曜の朝、早めに家を出て仕事を済ませ、土日はのんびり気ままなメコンデルタ・ツーリングのつもりが、その気軽さからか早速朝寝坊。しかも200kmほども国道を走り続けるのかと思うと気が進まず、先ずはカフェでコーヒーを飲んでから・・・などとぐずぐずしてる間に9時を過ぎてしまいました。

雨期とは言え昼間の日差しは強く、途中で日焼け防止兼防塵用に道端で売られてるマスクを購入。家に幾つもあったのですが、そんなことはすっかり忘れてました。低気圧が停滞しているような不安定な気象のせいか風も強く、お陰でヘルメットに掛かる風圧もそれなりでアミダ被り状態。

ミトーで昼食を取った後は走っていても眠気に襲われ、小雨が降り始めたのを幸いにビンロンの手前のハンモッグ・カフェで小休止。5時前に目的地に着くのは難しい状況になっていました。

ビンロンに渡るミートゥァン橋の入り口には交通警官が待ち構えていました。その手前50m程の所には数台のバイクが止まって様子を伺っています。たぶん何かしら呼び止められると困る人々なのでしょう。僕と同じように無免許運転とか。長距離運転の場合、交通警官の立ってる場所とその目的がわからないのが困ります。

ビンロンの街からカントーへ渡るフェリーまでは大した距離ではありません。その手間でカントー橋のアプローチ道路建設が再開されてました。同じ場所を何度も通っている筈なのにこの工事現場に気付いたのは初めてです。

延々と待たされる自動車と違ってバイクはすんなりとフェリーに乗ることができます。フェリーにはバス一台分の外国人観光客が載り合わせ、少々楽しげな雰囲気でした。橋の写真を撮ろうとバイクを離れデッキの外れに立つと日本語の会話が聞こえて来ました。自分も今回は半分観光客気分なわけですが、それでも「好いよなー、観光客は」と思わせる落差が何処かに。日本語の会話は若い二人連れの綺麗なお嬢さんでした。エンジン音が大きいので何を喋っていたのかは分かりませんでしたが、「あのカントー橋の事故のことご存知ですか」?とでも言いたかったのか、声を掛けてしまいました。

「いいえ、私たち日本人ではありません」。予想外の展開には慣れ切っているつもりのベトナム生活ですが、これまた想定外でした。シンガポールから来たお嬢さん達、日本人よりも好感の持てる日本語と感じてしまったのは、たぶん人柄によるものなのだろうと思います。ベトナム人の日本語に好感を持てたことは極めて稀です。

フェリーがカントーの岸に着くのが恨めしく思えるほど速かったのは言うまでもありません。ベトナム女性に欠落したもののすべてを彼女たちは持っている、などと幻想が膨らみました。数十年前の御茶ノ水でジーンズにブーツの似合う女性を見て「俺一人だったら絶対後を付いて行っちゃうぜ」とまだ禿げるまえのソウマイさんが言っていたのを思い出しました。


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