GOVAP便り

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5月農業事情(続き)

2009-06-03 23:17:49 | 農業・食品
<メコンデルタの稲作>
メコンデルタ各省農業局の報告では、今期冬春米の作付け面積、収穫効率共に殆どの地域で前期より増大した。ベンチェでは今までにないレベルに達した。米価格の上昇が原因となって作付面積が拡大され、種苗品種は収穫量、品質、害虫・病気への抵抗性等の条件にかなったものであった。天候にも恵まれた。水路工事は取排水や塩分流入遮断に効果的であった。
(ソクチャン、バクリュウ省では海水の浸入による塩害が問題になっており、メコン河上流雲南での小湾ダム建設の影響との報道もあり)

5月15日までにメコンデルタの夏秋米作付けはでは119万ヘクタールに達したが、注意されるべきは多くの地域で夏冬米の品種が農業局の奨励するものと異なることであり、価格が低下傾向にあることである。この問題は、生産者にとって大きな不利益をもたらすものとなる。(IR50404品種米問題)

<畜産>
畜産は引き続き上昇傾向にある。養豚、養鶏、酪農の増加速度は速い。飼料価格の上昇にも関わらず畜産価格の上昇によって生産者の利益は確保されている。

4月に比べ5月中は幾つかの国内飼料原料価格は輸入品同様微増傾向にある。国内産魚粉60%蛋白質、17,300~17.500ドン/kg(+14.4%)、キャッサバ2,600~2700/kg(+8%)、大豆粕9,000~9,660/kg(+7.3%)、米糠4,200/kg(+16.7%)。飼料原料用アミノ酸の価格は下がった。リシン24,000/kg(-4.0%)、メチオニン85,000/kg(-4.5%)。飼料製品価格は3~5%上昇した。

畜産品価格は生産者利益確保のためにかなり上昇し、豚肉赤身-北部32,000~33,500ドン/kg、-南部39,000~40.000ドン/kg,、鶏肉28,000~32,000/kg、地鶏38,000ドン/kg、牛肉28,000~30,000ドン/kg、鶏卵1,100~1,200ドン/個、アヒル卵1,700~1,800/個、牛乳7,200~7,400ドン/kg。

<製塩>
水産養殖地を塩田に変えるなどして塩田面積は拡大した。5月までに全国の塩田面積は14,403へクタールで、昨年より16%増加している。天候不順で雨が多かったため生産量は昨年より減少し41.5万トン。昨年同期の85.2%に過ぎない。

塩の価格は若干低下したが、北部と中部各省では大きな変動はなく4月と比較して安定している。北部では1,400~1,700ドン/kg、東南部と中部沿岸地帯では700~1,600ドン/kg、メコンデルタ各省では1,000~1,500ドン/kg。