遅いご報告になってしまいましたが、3/17~18は菅平にてクラブキャンプを開催しました。今回はなんとあの元デモの大平成年さんをお招きしてのキャンプです。今回のキャンプでは大平さんがHartの来期モデルの試乗板を持ってきてくれました。試乗板に乗って大平さんのレッスンを受けるというとても贅沢なキャンプとなりました。
大平さんのメソッドは極めてシンプル。高いポジションから素直に板を踏んで板のたわみ性能を活かす滑り方です。板のたわみを有効活用するという点では、僕が今シーズン取り組んできたメソッドと共通していますが、僕の場合は低いポジションでの切り替え、および脚の伸展による板のたわみ引き出しの滑り方であり、大平メソッドとは相異なっていて始めはかなり戸惑いました。
大平メソッドは次のような技術の組み立てによりシンプルに到達することができます。
(1) スイズル --- 直進しながら両スキーのトップを押さえるように開きだしていき、適度に開いたところから自然に板がたわみ解放して閉じてくる感覚を体感する。
(2) 片スイズルによるターン --- 外スキーだけをスイズルすることによりたわみ性能を引き出す。内スキーはワイドスタンスにより外スキーに自然に同調させる。
(3) 大回り --- 両スキーはナチュラルスタンスで、スイズルと同じ感覚になるように、腰高のニュートラルポジションからスキーのトップを押さえて板をたわみを感じながら大回りしてみる。
「ターンでいかに失敗を少なくするか」ということを大平さんは強調されていました。大平メソッドはシンプルであるが故に、失敗の少ないメソッドであることが大きな特徴であるといえます。
もう一つ有益だったのが、ジャンピング小回りの練習。斜面上に2本のレーンをイメージし、その両側をジャンプするように小回りする。ジャンプするときに両脚とも良いポジションにいないと上手くジャンプできない。また力ずくで飛ぼうとすると上手く飛べない。短いエッジングの中で板のたわみ解放を上手に「面の返し」に利用するのがポイントです。
このようなイメージで滑ったのが以下のビデオです。かなりヤバイ感じではないでしょうか。
このキャンプは目から鱗が何枚も落ちたようなインパクトがありました。今シーズンは自分なりの技術の組み立てに自信を深めてきましたが、大平さんの組み立てもシンプルで合理的。非常に魅力的に感じました。シーズンも終盤ですが、大平メソッドの良いところを取り入れて、技術の組み立てを見直してゆきたいと思います。
大平さんは東京都マスターズ技術選のジャッジということもあり、ジャッジの視点についても興味深い話を伺うことができました。また、最近のスキー技術に関する率直なご意見も聞くことができ、とても有意義でした。またキャンプにお呼びするべく、来シーズンの大平さんの予定を押さえてしまいました。今からとても楽しみです。
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