この一滑は絶対無二の一滑なり

シーズン終了。それにしても雪不足で大変なシーズンでしたね!

オープンマスターズコンテスト参加記

2013-03-27 21:02:43 | スキー技術選
先週末は菅平高原にて行われた東京都オープンマスターズコンテストに参加してきました。昨シーズンは出張で参加できず残念だったので、今年は楽しみにしていました。

大会当日はあいにくの濃霧。9時競技開始の予定でしたが12時半スタートで、フリー滑走はキャンセルとなりました。

1種目目:大回り(裏太郎ゲレンデ)
途中でコースが狭く規制してあり、そこでリズム変化を入れる種目です。軽井沢の反省を活かしてあまりガツガツ滑らないようにエレガントに滑りましたが得点はそれほど伸びず。それでも上位陣とは数点違いで取りあえず食らいつきました。

2種目目:小回り(ファミリーゲレンデ)
珍しくファミリーゲレンデでの競技となりました。今シーズン覚醒しつつある小回りでしたが、スタート直後からポジションが狂ってしまい、それを修正しようとあがいているうちに終わってしまいました。得点は上位陣から10点近い大差を付けられて沈没。


(DJおよびジャッジ席はサロモンの豪華トレーラー)

リザルトが発表されていないので総合成績はまだ分かりませんが、まあいわゆる惨敗です。これで今シーズンの東京都のマスターズ技術選2戦+オープンマスターズが終わりましたが、目標としていたこれらの大会で成績が残せず終わりました。エレガントな滑りというジャッジの観点がなんであるかを相変わらず掴めないまま、フラストレーションを残して今シーズンの技術選を終了しました。

翌日はフリーで滑る機会がありましたので、ビデオ撮りなどして滑りを修正しました。特にジャッジが割れる大回りと、ポジションに不確実性のある小回りを集中練習。高いレベルを維持しながらもあまり個性を出し過ぎないようにして、全てのジャッジに評価される失敗リスクの少ない滑りを確認しました。

その練習を踏まえ、今週末はいよいよ今シーズンのメインイベント、クラウン検定にチャレンジしてきます。

アサマ2000技術選参戦記

2013-03-20 23:59:57 | スキー技術選

本日はアサマ2000にて開催されたスキー技術選大会に参戦してきましたので報告します。昨シーズンに引き続いて、今回も会社のスキー仲間であるk2hikoさんと誘い合わせて参加しました。

k2hikoさんが前回の大会で賞品(全体11位)としてゲットした高峰マウンテンロッジの宿泊券を、おこがましくも私との前日宿泊に利用させていただきました。k2hikoさん、ラグジュアリーな宿泊を堪能させて下さり、ありがとうございました!

さて、この日のアサマは晴れ。いつものアサマであれば硬いバーンのはずですが、この日は気温はプラスと高めで、インスペクションで滑ってみると硫安も撒かれておらず、バーンはかなり緩くなっています。

この大会はゲストジャッジ陣が、水落亮太・水落育美・小林仁SAJナショデモ、佐々木常念SIAデモ、水口雄太・内田智久SAJデモとすごく豪華なことが特徴です。



(デモ達が勢揃いしての開会式挨拶)


1種目目 大回り(クラス22位/全体48位)
とにかく今シーズンの滑りを披露することだけを考えて滑りました。切替の質や谷方向への重心の落としといった、ジャッジ受けする運動要素を意識して出すように滑りました。結果としてはジャッジ間で点数が割れました。あとから講評を聞いて分かったのですが、雪質が軟らかかったので、切替があまり急だと評価を低くするジャッジがいた模様です。

2種目目 小回り(クラス8位/全体19位)
雪質が軟らかかったので、今シーズン修得した加速する新型小回りで滑りました。僕の順番の前にラッキーにもデラがけが入った幸運にも恵まれて高得点。新型小回りの完成度がいよいよ本物になってきたようで、すごく嬉しかったです。

3種目目 フリー滑走(クラス12位/全体28位)
何も考えずフリーダムに楽しく滑るのが一番良いと思いつつ、事前に考えていたターン構成で滑ってしまいました(汗)。そこそこ良い点数が出てよかったです。

総合成績 
14位/66名(40~54歳クラス)
33位/136名(全体順位)

前年よりも順位を上げましたが、目標はクラス10位以内でした。この大会は本当に選手のレベルが高くて実力不足を実感させられるのですが、それでもこれだけの位置に上がってこられたこと自体は今シーズンの成果とすべきかもしれません。さらに精進してレベルを上げてゆきたいと思います。

ちなみに、飛び賞(総合33位)が当たりましてコカコーラ・一ケースをもらいました。嬉しいのですが、飲み過ぎると健康を害しそうです。ほどほどに間隔を空けて飲もうと思いますw



今シーズンの指導員検定を振り返って

2013-03-11 22:03:06 | 指導員検定・研修

先週末に菅平高原スキー場で行われた準指導員およびB級検定員の検定会を見学してきました。これで今シーズンの一連の検定行事も(C級検定員検定を残して)ほぼ終了しました。

今シーズンの正指導員および準指導員検定に合格された皆様、誠におめでとうございました! 努力を重ねて栄冠を勝ち取った皆様と一緒に合格の感動を共有できたことが、なによりも僕の最高の喜びです。

思い返せば僕が準指導員資格を取ったのは6シーズン前の2007年。現在のような単位制ではなく、当時は実技9種目中7種目以上の合格+理論テストで合格でした。当時は「うまけりゃ受かる」的な傾向があって、プルークボーゲンが多少おかしくても大回りでコケたりしても、スキーヤーとしてある程度上手ければ合格できた気がします。しかし今は全単位を取らなければならないため苦手種目や失敗演技は許されず、しかもスキー教程に適合した滑りをしてこないと合格点が出にくいので、僕の頃よりも合格のハードルが高くなった気がします。

さて今シーズンの指導員検定はサポート役としてお手伝いしてきましたが、それを振り返って感想と意見を述べたいと思います。

自然で楽なるスキー教程も2年目になり受験生の理解も進みました。SAJ教典への忠誠心が試される、もとい(笑)、SAJ教程への理解度が試されるA単位だけでなく、スキーヤーとして実力が試されるB単位、C単位でも自然で楽な運動要素が求められたため、受験生の滑りには明確に運動要素を見せようという傾向が強く感じられました。その結果として、たしかに自然で楽なのかもしれませんが滑りに楽しさやダイナミズムが失われてしまった気がします。

今のスキー教程で提唱されている自然で楽なスキーと呼ばれるものでは「重力による落下運動」「ニュートラルゾーン」「フェースコントロール」「内脚主導」「脱力系の滑り」「自律神経」といった類のキーワードで示されるとおり、人間の筋力に頼らないパッシブな運動が推奨されてきました。

そういう運動によるスキーも一技術としてあり得るかもしれないですが、本ブログで繰り返し述べてきたように、自然で楽なスキーは筋力の要らないような限られた滑走状況にしか対応できない技術です。そしてアルペン競技や日本以外のスキー教程ではベース技術とされている外スキー主導とは全く正反対の内容になっています。スキーヤー(含むアルペン)のための一般技術および指導方法を述べるべきスキー教程で、そのような汎用性のない特殊な滑り方しか教えてこなかったことは大きな欠陥であったと思います。

スキーは道具を使うスポーツです。重力だけでなく雪面からの抗力・遠心力・人間の筋力などをバランスするようにスキー板を調節してターン弧を自在に描いたり、積極的に身体を動かして板の性能を引き出すことによってスピードを出したり、板をたわませて急斜面やコブ斜面を安定して降りてきたりするようなアクティブな運動にこそ、スポーツとしてのスキーの楽しさを見いだす人も多いのではないでしょうか。

昭和14年にスキー指導員検定が始まって66年。そのような伝統と歴史のあるスキー指導員検定会および日本スキー教程が、来シーズンこそ、スキー本来のもつアクティブさや楽しさを引き出すためのものに変わることを心から期待したいと思います。


大人の技術選@富士見パノラマ 参戦記

2013-03-03 19:38:38 | スキー技術選

今週は富士見パノラマスキー場で行われた「大人の技術選」に参加してきました。今シーズンは技術選向きの尖った技術をあまり練習できていなかったのですが、富士見パノラマで滑るとサルレナリン(=スキーヤーをサル化させるホルモン)が放出できて自然と自分の長所が出る気がしました。そんな楽しいゲレンデですので、大会でも思いっきり楽しく滑ることだけを心掛けました。



(竹田征吾さんの開会式挨拶。カッコイイ!)


今回の大人の技術選のジャッジに竹田征吾さんが参加されました。征吾さんと言えばSWITCHというビデオで僕の滑りの考え方を外脚主導(正確には山脚主導)へと一変させてくれた尊敬と憧れの人です。おのずと気合いが入ります。

大会前日に降った雨のあと、当日の冷え込みで大会バーンのラーチゲレンデは硬め。東京都マスターズ選のような緩斜面とはうって変わって、急斜面ハードバーンという僕好みのバーンに仕上がっており、テンションも高めです。

一種目目:大回り
最近少し点数の出ない大回りです。僕の長所は上体のモーションも活用したダイナミックな滑り。緩斜面では動きすぎで減速に繋がる技術も、富士パラの急斜面ではもっとも活きる技術です。結果は246ポイントで総合14位。まずまずのスタートです。一時は調子を落としていた大回りですが、精度がまだ低かったためか得点は伸びませんでしたが、調子を取り戻しつつあると思います。

二種目目:小回り
今シーズン取り組んできた新型小回りで挑戦です。失速する軽井沢バーンと異なり、踏めば応える確かなバーン(笑)。しかし硬めのバーンに最初は慎重に、後半は大胆に(汗)。大ブレイクこそしませんでしたが総合13位で上出来。得点も83点から78点まで割れて、やはりジャッジ全員を唸らせるにはもっと精度とパフォーマンスを上げないといけないと思いました。

三種目目:フリー滑走
得意のフリー滑走なので、とにかく気持ちよく滑ることだけを心掛けてスタートしました。バッチリ決まって結果は高得点の8位。やはり細かい技術要素をアピールしようとするよりは、僕の場合自分のパフォーマンスを見て見て!って感じで気持ちよく滑れば結果がついてくるということを再認識しました。

総合成績 11位/101名中(40歳代クラス8位/46名中)
好きな富士見パノラマゲレンデ、憧れの竹田征吾さんのジャッジということもあり、やる気と興奮の大会で成績も上々でした。上手い選手ばかりのこの大会でこの位置に来れたということは大変な自信に繋がると思いました。

やはり僕自身の滑りが最も活きるのは急斜面・ハードバーン。その一方で東京都マスターズ選のような難雪・緩斜面はフラストレーションがたまるけど、エレガントに滑ってぜひ克服したいと思う自分がいます。今後もいろいろ試行錯誤しながら技術を向上させてゆきたいと思います。



(大会バーンは硬くて締まったバーンでした)