この一滑は絶対無二の一滑なり

シーズン終了。それにしても雪不足で大変なシーズンでしたね!

甲信越ブロックシニアスキー技術選大会参戦記

2013-01-31 22:27:26 | スキー技術選

苗場スキー場にておこなわれた甲信越ブロックシニアスキー技術選大会に参加してきました。今週行われている甲信越ブロックスキー技術選手権大会兼全日本スキー技術選手権大会予選会の会場を利用して、その前日に行われるシニア層(40歳以上)のための大会です。マニア仲間の50オヤジさんと一緒に参加してきました。



(大会当日は天候が悪く難しいコンディションでした)


この大会の特徴はジャッジ陣が豪華であることです。丸山貴雄さん・松沢寿さん・水落亮太さん・岡田慎さん・栗山太樹さん・佐藤秀明さん、ジャッジ全員がSAJナショナルデモンストレータです。



豪華ジャッジ陣。左から丸山貴雄・松沢寿・佐藤秀明・栗山太樹・岡田慎・水落亮太ナショナルデモ


そしてポイントの2番目は平日開催であること。いくらスキーマニアといえども平日に参加できる人は限られます。案の定、全参加人数は19名、Aクラス(40代)は9名。これは入賞のチャンス到来だと思っていました。ええ、実際の滑りを見る前は。えぇ…(^^;)

1種目目:フリー滑走
前日の練習ではバーンが硬かったので結構板も走り、良い感じの仕上がりでしたが、大会当日はしんしんと雪が降りスピードが乗らない条件になっていました。ダイナミックな演技をしようとしたことが裏目に出て、板を踏みすぎてしまったようです。270点前後をたたき出す選手が多いなか、僕の得点は266ポイントと今ひとつ…

2種目目:大回り
フリーの点数が伸びなかったので、今度は踏みすぎないように、雪面に逆らわないようにしながら、今シーズンの滑りを表現してみたつもりでしたが、得点はさらにイマイチの264ポイントに…orz

なによりも他の選手が本当にみんなマヂで上手い。みんな間違いなく真性スキーマニアです(-_-;)。翌日の予選会に出る現役選手もいるようです。この段階で上位選手から得点が相当離されてしまい、既に入賞は諦めモードに…(-_-;;)

3種目目:小回り
今シーズン改造に取り組んできた小回りでしたが、練習を重ねるうちにようやく上体のモーションと板の運動がマッチしてきた感じがしました。その滑りをこの大会で披露しました。ポイントは驚きの272ポイント! 並み居る強敵を抑えて、なんと全参加者中で種目別1位のポイントを叩き出しました。種目別ではありますが技術選大会参戦で初めて1位を取りました。チョー嬉しい!!

4種目目:中回り
技術選では珍しい中回り種目です。一昔前のテク検定以来です。板のたわみ性能を活用しながらしっかり大きく運動し続けることを心掛けて演技しましたが、やはり雪面が重く感じられ板が走りません。得点は265ポイントと平凡な結果。。。

総合成績 ポイント クラス4位/9名中(全体4位/19名中)

終わってみれば上々の出来で4位入賞。ひとえに小回りの大ブレイクのお陰です。得意の大回り種目があまり評価されなかったのが残念ですが、滑りの方向性が間違っているというよりは、重い雪面状況に滑りをアジャストできなかったことが原因かなと思いました。ガーラでのマスターズ選といい、重い雪面状況への対応が今後の課題となりました。



(スキー技術選で2枚目の賞状です)


さて今回大ブレイクの小回り。練習のときのビデオがありますのでご覧下さい。



大平流ジャンピング小回りと、今シーズンから取り組んでいる上体モーション(別名・胴体主導)とを融合させた最新作です。滑りの方向性に関して今大会でナショデモからお墨付きをもらったことでさらに自信を深めました。そしてこれまでずっと苦手だった小回りをようやく完全に克服できたかな。ビデオを見ると現状ではまだまだ荒削りだと思いますので、さらに練習して小回りをもっともっと格好良くしてゆきたいと思います。


マスターズ選@ガーラ湯沢の成績振り返り

2013-01-30 21:20:10 | スキー技術選

先日行われた第1回スキーマスターズ技術選のリザルトがようやく発表されましたので振り返りを行います

大回り 257ポイント(6位/7組19名)
小回り 255ポイント(8位/7組19名)
総合成績 512ポイント(8位/7組19名、17位/全体156名)

新たな強敵が加わって7組の激戦度合いが増したことや、自信をもって臨んだ滑りで思ったほど点が伸びなかったこと、得意のフリー滑走がキャンセルになったことなどが重なり、順位的には満足のいかない結果でしたが、7組の3位とのポイント差が3点、1位との差が9点でしたので、悪いなりに今後に繋がる位置だと思いました。

第2戦の軽井沢でもがんばります!


第1回スキーマスターズ技術選@ガーラ湯沢

2013-01-22 22:23:07 | スキー技術選

先週末はガーラ湯沢にて行われたスキーマスターズ技術選に参加してきました。技術選に参加してから4シーズン目に入りました。今シーズンはフィジカル面を鍛えると同時に、スキー技術をベースから組み立て直して、さらに上の滑りを目指してきました。その成果が試される場所となりました。

大会当日は大雪。2年前の大会を思い出します。開会式のあとのインスペクションまで進みましたが、バーン状況が悪すぎるということでピステンによるコース整備が入りました。そのためフリー滑走種目はキャンセル。大回りと小回りの2種目で行われることになりました。



(大量の降雪と視界不良により難しいバーンコンディションとなりました)


1種目目:大回り
斜面の上半分がピステンが入らず不整地のままなので、そこはクローチングを組んで加速し、下半分の整地で演技をする組み立てでいきました。今シーズンから取り組んできた板の走りを引き出す運動とテクニックを使ってダイナミックな滑りを表現しました。

得点は257点。演技自体は100%出せたと思うのですが、トップとは少し離される結果となりました。高得点のためにはまだ何かが足りないという感じが残りました。

2種目目:小回り
昨シーズンのこの大会ではカービング系小回りで滑って高評価でしたが、シーズン終わりの大平キャンプで学んだ技術を取り入れ、より落差と振り幅の取れるダイナミックな小回りに取り組んできました。

斜面上半分は不規則な荒れ地となっており、地雷原状態です(汗)。上半分は無難に滑って、下半分で今シーズンの滑りを表現しました。得点は255点と平凡。少し低いポジションでエッジングの強い滑りをしたのが災いしたのか、かなりの低評価となりました。

総合成績
今季は7組のマニアが2名が6組に上がって抜けた代わりに新たな強敵が加わり、相変わらずのマニアの森。リザルトが発表にならなかったので総合順位や得点がまだ分からないのですが、まあまあ善戦したと思います。小回りの出来がイマイチだったことと得意のフリー滑走がキャンセルになったことを加味すれば、成長の成果が見られるまずまずの成績かもしれません。

しかしいくつか反省点が残りました。まず、自信を持って臨んだ大回りで得点が伸びなかった原因ですが、ジャッジの観点に合っていなかったのではないかという点です。マスターズ選の観点は「エレガントな滑り」であることです。僕の理想の滑りは板の走るダイナミックな大回りですが、それは大会の観点に合っていないばかりか、今回のようなモサ雪にも合っていないと評価されたのだと思います。

もう一つの反省点は、小回りが完成度がまだ低いということです。滑りの方向性には自信があるのですが、板の動きと身体のモーションがまだマッチしていない感じです。さらに練習を重ねて、身体のモーションによって板の性能を最大限に引き出す小回りを目指してゆきたいと思います。

これらの反省を踏まえ、次回軽井沢の大会で成果を出したいと思います。リザルトが発表されたら成績の振り返りを行う予定です。


大平キャンプ@八海山

2013-01-08 21:27:11 | スキーの話題一般

 遅くなりましたが、明けましておめでとうございます
 本年も「一滑入魂」の気持ちを込めてブログを書いてゆきますので 
  よろしくお願いいたします 


さて本年の滑り初めとして、大平成年・元デモを講師に招いてのクラブキャンプに参加してきました。昨シーズン行われた菅平でのキャンプに引き続き、今回の大平キャンプは場所を八海山スキー場に移して行われました。ここは大平さんがスキー学校長として長年に渡ってスキー指導されてきた場所です。



(大平成年・元デモンストレータの凜々しいお姿)


菅平とはうって変わって難雪かつロングコースということで、ポジショントレーニングにはうってつけの場所です。昨シーズンの菅平キャンプでは「大平メソッド」とも呼ぶべき「板の性能を引き出すためのポジショニングと運動」を学んで、僕のスキー技術に対する考え方が大きく変化するきっかけになりました。

最近のスキー技術論では股関節とか肩胛帯(笑)とか、とかく身体パーツの使い方ばかりがクローズアップされますが、道具を使うスポーツである以上、スキー板の性能をどう引き出すかという観点からスキー技術を捉えることが不可欠です。大平さんに出会ってからそのことをより強く認識するようになりました。

昨年の大平キャンプのあと、さっそく滑りの改造に取り組み始めました。板のたわみ性能を引き出す正しいポジショニングを身体に染み込ませると同時に、そのポジショニングに乗り続けながら板の走り性能を最大限発揮させる身体運動をマッチングさせるという試行錯誤を繰り返してきました。スイートスポットが広くて乗りやすいOGASAKAからHartに板をマテリアルチェンジしたのも、より正確なポジショニングを身に付けるためでした。

さて今回八海山へは前日入りしたのですが、ゴン降りによる重い雪と視界の悪さで意気消沈。ロング板まで持ち込んだもののポジショントレーニングもままならず、長い昼休みの後は何回かコブ斜面を滑って早々に撤退。

翌日のキャンプ初日の八海山は晴天。ロープウェイ山頂駅からのパノラマは絶景でした!



この日のトレーニングは、なんとひらすら不整地大回り。前日に降った新雪が荒らされた後のでこぼこの斜面を大回りさせられるというスパルタレッスンです(汗)。極めつけはコブが大きく育ったエキスパートコースでの大回り(大汗)。雪が軟らかいとはいえ、バランスを失えば大クラッシュ間違いなしです。必死に滑る中で、コブ斜面にも高低差が少ないライン取りがあることを教わってから、少しコツを掴んだ気(?)がしますw

大平さんは持論として、「自転車の乗り方と同じで、正しいポジションや効率のよい運動は人が教えることはできず、自分自身で体得してゆくしかない」といつも仰っています。今回のキャンプはまさしくそれを地で行くレッスン。難しいバーンコンディションを繰り返し滑ることで、筋力を効率よく使う正しいポジションや効果的にスキーコントロールを行う運動のやり方を自分で見つけてゆくことを繰り返し説いておられました。

しかしながら、大平さんは我々のポジショニングや切替の悪さがなかなか直らないことを痛感されたのか、二日目は緩中斜面での基本的なポジショントレーニングが中心になりました。ターン前半で板にしっかり荷重してたわませてターン弧を作り、ターン後半では(後傾でない真ん中の)高いポジションに戻ることで板を進行方向に走らせるという基本的なターン構成を、様々なバリエーションを交えてトレーニングしました。

キャンプの締めはロープウェイ山頂からベースキャンプまでノンストップ一気滑り。正しいポジションで効率よく降りてこないと太ももの筋肉が疲れてパンパンになります。この八海山一気降りが出来ればポジショニングに関しては合格点ではないでしょうか。

菅平での大平レッスンとはアプローチこそ全く違いますが、板の性能に合ったポジショニングや運動を自分で発見するという観点では、今回のキャンプも同じ。整地ではごまかしが効いてしまうポジショニングも、八海山の難雪では否が応でもポジショニングの悪さを実感してしまいます。スパルタではありますが、ポジショニングとは何かということが再認識できる効果的なトレーニングだったのではないかと思いました。