この一滑は絶対無二の一滑なり

シーズン終了。それにしても雪不足で大変なシーズンでしたね!

オタワ滞在記(6日目)-さらに極寒!マイナス26度!

2008-02-29 23:03:56 | 仕事の話
本日は2月最終日29日の金曜日。今朝8時の気温はマイナス26度! 恐る恐る外に出ましたが、相変わらず顔は瞬時に凍てつきます。しかし

鼻 水 が 出 て つ ら ら に な り ま し た ~

とかのような面白い現象にならず、ちょっと拍子抜けでした(笑)。

今日の仕事はパウエル先生から渡されたシミュレーション技法の資料を解読。前にも似たような手法を使ったことがあったので理解はし易く、手法の理解には特に問題はない感じです。

ただ問題は、この手法を我々の研究に応用するところで、プログラム上で新たに拡張しなければならない箇所があることです。そこで生じる新たな問題点をオタワにいる間に洗い出しておき、今後の共同研究を効率よく進めていくのが大事だな、と思いました。

パウエル先生は忙しく、来週からまた出張に出てしまうということで、私は助手のマレック君と話し合いながら、このプログラム拡張問題に関して詳しく詰めることにしました。マレック君がシミュレーション手法の詳しい資料をくれました。これは非常に役立ちそうなので、これもオタワにいる間に読んでしっかり理解しておきたいと思います。

オタワ滞在記(5日目)-マイナス20度初体験!

2008-02-29 09:02:32 | 仕事の話

本日のオタワは快晴、午前8時の気温はマイナス20度。予報通りキター!  これは放射冷却って奴ですね。ニット帽子を被って手袋して服も完全防寒で出かけたつもりでしたが...

出 て い る 顔 が 刺 す よ う に 痛 い ...

皮膚の出ているところは冷気で痛いです。袖口から腕の一部が出ているとそこが痛くて気付くってな位、強烈な寒さです。こんな日にスキーしに山へ行ったら、たぶん滑れないんじゃないでしょうか。

パウエル先生もマイナス45度のトランブラン山でスキーしたことがあったみたいです。それくらい気温が低いと、雪は「砂」になるんだそうです。スキーが雪面で滑るのは雪とスキーとの間に薄い水の層が出来るからで、マイナス45度とかいう低温になるとその水の層が出来ないので、摩擦抵抗が高くなってしまってスキーが滑らないんだそうです。

本日はパウエル先生が兼任されているオタワ大学でセミナーがあったので、研究室のみんなで聴きに行きました。生物がどうやって時間を計っているか、どうやって位置を把握しているか、ということを化学的・物理学的に説明するという話でした。分野外の話でしたがとても面白い内容でした。

あと、今日はリドー運河でスケートをする時間があったのですが、この話は明日以降のネタに取っておきたいと思います。


オタワ滞在記(2/27)

2008-02-28 11:25:58 | 仕事の話

本日のオタワは晴れ。朝8時の気温はマイナス14度。外に出ると顔と耳が痛い朝でした。こういう寒い日は帽子が必要ですね。

朝の通勤経路が分かりましたので、本日から独力での通勤で、8時半にホテルを出ました。でも結局朝のバスはフェルナンド君と一緒になり、途中からもう一人の同僚のギレルモ君も加わって、研究所に出勤しました。

今日は午前中は仕事をした後、手早くランチを取って、パウエル研究室の有志6名でクロスカントリースキーに出かけました。研究室として行くのはこれがこの冬3回目だそうです。研究所から車で10分くらいのグリーン・クリークという川の付近まで移動し、その周りで滑ることになりました。こういう風に、午後の散歩がてらに手軽にスキーに行けるっていうのは羨ましい環境です。

スキー板と靴はパウエル先生が貸してくれました。靴はつま先が出っ張っており、その出っ張りを板の留め金に挟む仕組みです。


(写真: スキー板を履いた状態)

まずは駐車場から林の中に入ってゆきます。


(写真: 出発する一行。先頭はパウエル先生)

カービングスキー板とは違って、クロスカントリー用のスキー板は幅は細く、かかとが固定されていないということもあって、始めは非常にバランスが取りにくかったです。体の使い方も、テレビで見ていたようなクロカン選手の真似をしてみたのですが、これまた効率悪くて全然スキーが滑らないし進まないし(笑)。

途中からグリーン・クリークに出ました。完全に凍っています。安全のため間隔を開けながら凍結した川の上を滑ってゆきました。それにしてもみんな滑るの速い! 私はついて行くのがやっと。有酸素運動が苦手だということを改めて思い出しました。


(写真: 凍結したグリーン・クリークの上を滑る一行)

ところどころ坂がありましたので、みんなで奇声を上げながら滑りました。ダウンヒル・スキーなら得意だぜ!のはずですが、当然のことながら板が曲がらない...

カービングスキーとは違い、角付けしても全然曲がらないことはよく分かっていたので、プルークボーゲンで滑ったら安定して坂を下りられますし、そこそこ曲がれます。さすがプルーク、万能技術です(笑)。


(写真: 斜面を滑り降りる私 なんかシルエットがSAJチックだな~ ^^;)

滑っているうちに、だんだんクロカンのコツが分かってきました。足を前に振り出す時にスケートのようにただ滑らすよりは、振り出した方の足に体重をかけて乗り込むようにすると、かけた荷重の勢いでスキーが効率よく前へ滑ってゆく感覚が得られました。

って、こういうときにもいろいろ試して考えちゃうのは悲しい性だな...

最後にオタワ川に出て、だいたい1時間くらい滑ったでしょうか。クロカン初体験ツアーはおしまい。あまり景色をみる余裕がありませんでしたが、それでも楽しいひとときでした。

そして車でまたオフィスに戻って午後の仕事。「昼飯あと、ちょっと散歩」ってな感覚と同じように、彼らにとっては「腹ごなしにちょっとスキー」っていうところが、本当に贅沢で羨ましかったです。



(写真: 凍結していないオタワ川)


オタワ滞在記(2/26)

2008-02-27 11:03:23 | 仕事の話

本日2/26(火)の天気は小雪、明日からは寒波がやってくるのでその前触れでしょか。ただ、朝の気温は-1度とあまり寒くありません。


(写真: 朝のオタワ市街の雪景色)

今朝は同僚のフェルナンド君と待ち合わせて、バスで研究所まで出勤しました。片道20分くらい。車内ではおつりが出ないので、昨日買っておいたバスの回数券を使いました。大人片道1.9ドル=200円で日本と同じくらいかな。

今日は私がNRCで行う仕事の内容についてパウエル先生と助手のマレック君と話し合いました。彼らが持っている手法が、私たちが行っている研究に利用できそうだということが分かり、この1ヶ月間でその手法を私が会得する。そのあとはお互いに話し合いを長期的に継続しながら、長期的に成果を出していくということになりました。今後の共同研究がうまくいく見通しが立って、本当にほっとしました。

今日はいつも助けてくれるフェルナンド君が映画に行くということなので、私は一人で帰宅することになりました。少し不安でしたが、フェルナンド君に教えてもらったとおりのバスを使って、無事ホテル近くのバス停に辿り着くことができました。

外国で生活すると、交通手段を如何に使いこなすかがその土地でのエンジョイ度を左右しますが、バスの利用は最も便利のはずなのに、どの土地でも難易度が最も高く、いつも苦労するところです。

バスの運転手に質問してもたいてい何を言っているかよく分からないし(笑)、以前なんか間違いを教えられてエライ目に遭ったこともありました。料金の払い方や乗り継ぎのやり方もその土地さまざまです。降りるバス停も自分の目でよく確認していないと、バスの運ちゃんがアナウンスしてくれないこともあるので、所望のバスに乗ったからといって決して安心できません。これらのことをあらかじめよ~~~く調べて乗らないと、全然違うところで降りざるを得なくて途方に暮れるという失敗談に事欠かなくなります(汗)。

今回はフェルナンド君にしっかり聞いていたので安心して乗り降りできました。

オタワのバスは、バス専用道路が整備されていたり、需給のバランスをよく考慮しているためか、非常に輸送効率が良いように感じました。時刻通りのバスに乗れば、極めてストレスなく長距離を移動することができます。逆に、みんなと逆の方向に移動するようなケースではバスが全くなくて不便かもしれません。この辺はバスとくるまの使い分けができているのでしょうね。


(写真: オタワでよく見られる連結バス)

明日は、パウエル先生の研究室でクロスカントリースキーに連れて行ってくれるそうです。楽しみです。


オタワ滞在記(2/25)

2008-02-26 11:18:38 | 仕事の話

本日は2月25日(月)、天気は曇りで気温は-4度です。いつもより暖かい日のようです。

昨日報告した失われたスーツケースですが、今朝無事ホテルまで届けられました。速やかに戻ってきてよかった~。

今朝はパウエル先生がホテルまで迎えに来てくれて、NRCまで車で一緒に行きました。パウエル先生の話では、以前彼の荷物がなくなったときは返ってくるまで4日もかかったそうです。それに比べたら今回はずっとマシですね。

ダウンタウンから車で15分くらいのところにNRCの研究所はあります。ここに来るのは昨年夏以来2度目になります。


(写真: 私のオフィスがあるNRCの建物)

初出勤の本日はパウエル先生の同僚への紹介、入館証の写真撮影、書類申請、PCの設定などの一連の「入所儀式」を行いました。午後はパウエル先生の研究室でグループミーティングがありましたのでそれにも参加しました。研究で進捗があったメンバーがノートPCでプレゼンし、みんなで議論するという形式でした。

なお、天気予報によると水曜日から最低気温マイナス30度(!!)の大寒波が襲来する模様です。この低さはちょっと未体験ゾーン!! どんなことになっちゃうのか今から戦々恐々、ガクブル状態です。 (2008-02-25 21:20)


オタワ到着!

2008-02-25 12:24:47 | 仕事の話

2/24(日)の午後3時に成田から飛び立って、デトロイトを経由して、カナダ・オタワに到着しました。デトロイトまで12時間くらい、乗り継ぎ待ちで1時間半、そしてオタワまで1時間半で、トータル15時間くらいでした。

飛行機の窓から見下ろしたデトロイトの町で既に雪が積もっており、オタワも空港の回りは一面雪景色でした。30センチ以上は積もっているでしょうか。ぽっかりとそこだけ雪のないオタワ空港の滑走路に降り立ったのは午後4時少し前でした。

空港には今回ホストしてくださるパウエル先生がわざわざ出迎えてくれました。がっちりと再会の握手を交わしたあと、私の宿泊先まで彼の車で送ってくれました。嬉しい歓迎でした。

ホテルに着いた頃はもう夕暮れ時。道路は除雪されていますが、歩道には雪だまりがあり歩くのには注意が必要です。

 
(写真: オタワ市中心街の夕暮れ)

実はいきなりトラブル発生です。デトロイトの乗り継ぎの時に預け直したスーツケースがオタワに届いていませんでした。同じ便の何人かの荷物も同様に届いていませんでした。みんなで書類を書いて、私のは明日ホテルまで届けてもらうことになりました。これでバゲージ・ロストは2回目です。これは本当に困りますよね~。

今回はちょっと嫌な予感がして、ロストになったらまずいなというものはすべて手荷物として機内に持ち込んだので事なきを得ました。スーツケースの中は着物とか、なくなってもいいものばかり。とはいえ、本日の着替えがないのはさすがに困りました~。次回からは1着分だけでも手荷物で持ち込むことにします。

明日は私の訪問先であるNational Research Council Canada(NRC)への初出勤です。楽しみです。

2008-02-24 22:30 オタワにて


今月号のスキー・グラフィックス

2008-02-21 22:51:50 | スキーの話題一般
買い忘れていた3月号のスキーグラフィックスを買ってきました。2大雑誌であるスキー・ジャーナルと併せて、最近は付録のDVDの充実ぶりがすばらしいです。

今月のDVDコンテンツに「岩渕隆二流 コブ攻略講座」があります。まだご覧になっていない方は、岩渕ワールドの「一端」を是非覗いてみてください。

何でもそうですが、「本物」っていうのはとても「シンプル」だと思います。でもシンプルだから簡単にできるというものではないんです。じっくり時間をかけて取り組んで、ようやく自分の体(頭)が自然に動くようになったとき、初めてそのシンプルさの偉大な効果が分かる。そういう代物が「シンプルな本物」の正体だと思います。

スキー技術に限らず、勉強でもビジネスでもどんなことでも、これは当てはまると思います。

あと同じ今月号のスキーグラフィックスで、コブ斜面の滑り方に関して、高橋美三男さんと竹鼻建さんが、隆二さんと全く同じく「切り替え後の内足荷重」を言っていたのには驚きました。

これは実際やろうとすると非常に難しい技術なのですが、隆二さんのコブスペシャル・レベル3のテーマでもありました。今後積極的に練習して、身につけたい運動要素であると思います。

カナダに出張に行ってきます

2008-02-21 00:01:50 | スキーの話題一般

今週末の2/24から1ヶ月間、カナダに出張に行くことになりました。昨年の夏にカナダの国際会議(報告1報告2)に参加したときの主催者が、今度一緒に共同研究しましょうと言ってくれて、彼の研究所に私を招聘してくれました。実に有り難いことです。

ただ、呼んでくれたのは真冬のオタワ。最低気温がマイナス20度を下回る日もあります。彼も忙しい人なので、この時期しか共同研究の時間が取れないのだそうです。

スキーヤーにとってカナダといえば、ウィスラーやバンフのような大きなスキー場を思い起こさせると思いますが、これらはカナダの西側に存在します。オタワはそこから3,000km離れたカナダ東部にあり、週末ちょっと八方へ車で、といった感覚ではとても行けません。

あーあ、1ヶ月間スキーはお休みか?と思ってネットで調べると・・・

あるぞあるぞスキー場(笑)。結構あります。オワタ市内から車で1時間以内のところに、小さいながらもスキー場が4カ所。さらに2時間ほど走ればロレンシャンというエリアにモン・トランブランを始めとする結構大きなリゾートスキー場もあるのを見つけました。

これは週末活動のためにブーツ持参決定かぁ?

いかんいかん、スキーしに行くんじゃなくて仕事しに行くんです。誤解なきように。

って自分が一番誤解してるじゃん。

というわけで、来週からカナダにてブログ更新する予定です。お楽しみに~ (^O^)/


八方キャンプ&火祭り

2008-02-20 21:22:40 | スキーの話題一般

2/16(土)・17(日)と八方尾根でのキャンプに参加してきました。これは「雪だるま暦」のk2hikoさんが主催する仲間内のキャンプです。

私は昨シーズンから参加させてもらっていて、昨シーズン参加したときは、雷に打たれたり(汗)仲間と一緒にコブトレインしたり、思い出に残る楽しいキャンプでした。今回もとても楽しみにしていたキャンプです。

さて、今回のk2hikoさんキャンプは、スキーはもちろん楽しかったのですが、今回最も印象に残ったのは、

八方火祭り

に参加できたことです。たいまつ滑走があったり、スキー板が当たる抽選会があったり(もちろんハズレたけど)、八方スキースクールの先生達によるデモンストレーションや火の輪くぐりがあったり、祭りの最後では盛大な花火が打ち上がったりして、その規模と力の入れようにびっくりしました。毎年同様の規模で祭りが行われているということで、来シーズンも是非来たいなぁと思いました。

ただ、長時間の夜の祭りでものすご~く冷え込みます。座るところもないので立ちっぱなしになります。参加する場合は完全防寒で来場し、まず祭りの始まる前の抽選券をゲットしたあと、途中はどこか暖かく休める場所で休みつつ、後半の抽選発表とデモンストレーションと花火を見る、って感じがといいかなと思いました。

来シーズンは、たいまつ滑走に参加したいなあ。憶えておこうっと。


クラブキャンプ@野麦峠

2008-02-12 23:57:22 | スキーの話題一般

2/9(土)・10(日)・11日(祝)と野麦峠スキー場にてクラブキャンプに参加してきました。今回は幹事になったので、宿の手配などの仕事も行いました。参加者は6名といつものキャンプよりかなり少なめでしたが、参加者の満足度が極めて高い、最高のキャンプになったと思います。


(写真) 高速ペアリフトから見たチャンピオンコース


(写真) 山頂付近から見た乗鞍岳

私は野麦峠スキー場に来たのは今回が初めてでした。いつもの菅平から離れてキャンプしようというのがもともとの趣旨で、2月の3連休はスキー場はどこも混むので空いているところを選ぼうということで、野麦峠が選ばれました。 実際に野麦峠で滑った感想はズバリ、

こんなすばらしいスキー場はもっともっと注目されていい!

ということでした。すばらしいと思ったポイントを挙げます。

  1. 空いている。2月3連休でさえリフト待ちはたかだか数分。平日なら貸し切り状態らしい。
  2. 山頂からは2600メートルの長い総滑走距離。
  3. 雪質が非常に良い。気温が非常に低くなった日のバーンは午後になっても締まっており荒れることがない。新雪は軽いパウダースノー。
  4. ゲレンデ整備(いわゆるピステン掛け)のレベルが高い。
  5. リフトの効率がいい。メインの高速クワッドと高速ペアを乗り継げば、山頂まで15分。
  6. 滑走コースも種類が豊富で、急斜面、中斜面、緩斜面、林間コース、コブ斜面、子供広場、ジャンプ台まである。
  7. リフト券が安い。宿泊者や前売り券なら割引で2500円。
  8. レストハウスは食事メニューが豊富。靴の脱げるキッズコーナーもあり、家族連れには嬉しい。
  9. 無料休憩所は広い畳スペースがあり、暖房もよく効いている。家族連れには非常に嬉しい。
  10. 駐車場が無料。
  11. 周辺の宿は奈川温泉の良質なお風呂とおいしい食事。

次に難点を挙げます。

  1. めちゃ寒い日がある。マイナス10度より下がることもあり、リフトに乗っていて指先が凍る。まあ、菅平とかでもこういうめちゃ凍る日はありますが。
  2. スキー場への車のアクセスは、峠を越えて来なければならず、凍結路になっている場合があり、スタッドレスやタイヤチェーンなどの滑り止めが必要。峠越えの道幅は狭くなっている箇所があり、運転に注意が必要。この点が最大の難点かな。
  3. 「立て水の坂」の急斜面が広くておいしいのだが、片斜面になっているのが、ちと残念。

滑りについては、明日以降にまとめを行います。