この一滑は絶対無二の一滑なり

シーズン終了。それにしても雪不足で大変なシーズンでしたね!

B級検定員検定会の振り返り

2012-03-25 17:11:16 | 指導員検定・研修

遅くなりましたが、B級検定員検定会の振り返りを行いたいと思います。B級検定員とはSAJによる公認スキー資格で、全日本スキー技術選の予選会、準指検定会、バッジテストなどで検定員となることできます。正指導員になると受験資格が得られます。

準指導員が受験できるC級検定会ではビデオを見て実技検定を実施していましたが、B級では準指導員検定会における準指受験生の実際の滑りを採点し、検定員の採点(=正解)と比較することにより合否が決まります。合否(75点以上)の適中率が70%以上、正解から±3点以内にあるという適中率が80%以上であること、そして理論試験が満点の60%であることが合格の基準です。

それでは振り返りに入ります。まずはデータから。

日時: 2012年3月10日(土)~11日(日)
会場: 菅平高原スキー場 (東京都スキー連盟主管)
受験者数: 94名
合格者数: 85名(合格率90.4%)

続いて、検定内容の振り返りです。

(1) 実技検定
準指検定会からA単位(推進要素)、B単位(大回り)、B単位(小回り)の3種目が選ばれ、それぞれ20名(合計60名)の受験生を採点しました。始め10名程度の準指受験生で検定員と目合わせをしてから、本採点に移る形式です。やはりA単位の採点が非常に難しく、途中で目合わせのやり直しが行われたくらいです。B単位はうまい・へたが比較的明確に分かれましたので採点しやすかったです。

(2) 理論検定



(理論試験の様子。前方が準指受験者、後方がB級検定受検者)


試験範囲は下記の通りです。



  1. 「スキー指導と検定」のうち「公認スキー検定員制度」の章

  2. 「オフィシャルブック」のうち「公認スキー検定員規程」

  3. 「オフィシャルブック」のうち「公認スキーバッジテスト規程」

  4. 「オフィシャルブック」のうち「「公認スキーバッジテスト基準及び実施要領」

例によってひたすら暗記です。特に1.のところはテキスト中の文章の穴埋め問題が出されるので丸暗記が必要です。実は僕は1.の存在に気付かず(^^;)、2~4だけを憶えて試験に臨みましたが、余裕で6割以上取れた模様です(^^;;)。なお理論試験は全員が合格だったとのことです。

最後に傾向と対策を箇条書きします。



  • 噂や周りの検定員受験生の言うことに惑わされず、自分の「感性」に従って採点すること。

  • 始めの目合わせで、自分の感性と検定員の採点とを比較し、どちら側に自分がぶれているかを的確に把握すること。メモを取るなどするとさらに把握しやすい。

  • 検定員受験者を見渡すと、僕を含めて採点が甘めに出やすい。しかしそれよりは少し辛めに付けた方がよいようです。僕は7割くらい○を付けましたが、明らかに付けすぎだった模様です(^^;)。今回の検定でも、B単位なら5~6割、A単位は4~5割程度しか○付けない感じがちょうどよかったらしいです。

  • 下敷き+透明ビニールを持参すると良い。採点しやすいし、雪(雨)が降ると紙がよれたり、字が書けなくなるのを防げる。

  • 合否が迷ったら小さく印を付けておき、あとで移動中などに全体の○の数を調節して書き込むなども一手。

スキーB級検定員 合格

2012-03-11 23:58:35 | 指導員検定・研修

昨日行われた、公認スキーB級検定員検定会にて、無事B級検定員に合格することができました。



これで正指導員およびB級検定員と、今年の、いや、スキー人生での目標だった指導員系の資格を全て取得しました。もう、あの辛い理論試験を受けなくてよくなったと思うと、心の底から開放感に満たされています(笑)。

クラブの仲間達、スキー仲間達からの支援や助言のおかげで、僕はここまで進歩することができました。

みんなに改めて感謝すると同時に、これからは逆にみんなに恩返しする番だと思います。これからもどうぞよろしくね♪


正指導員検定会の振り返り(傾向と対策編)

2012-03-07 23:39:10 | 指導員検定・研修

本日は正指導員検定の着眼点および演技のポイントなどの傾向について振り返りを行おうと思います。私が受けてきた養成講習講師やブロック技術員からのフィードバック、および閉会式での種目別講評などを思い出しながら書きました。主に正指検定を想定しましたが、今度受けるB級検定員検定でジャッジする準指検定のことも少し想定しながら書きました。

A単位について
A単位で必要なのは、「見せるべき運動要素の理解と表現」と「やってはいけない運動要素の把握」です。「演技種目」だと思って、見せるべき運動要素(今年であれば内脚主導・外脚従働とニュートラルポジション)をはっきり大きめに表現して滑りました。またコツとして、少し後傾気味のポジション(かかと荷重のポジション)で滑ると演技しやすいです。

(a) 制動要素:見せるべき要素は、明確なニュートラルポジション→内股関節の屈曲→谷回りで内スキー横ズレ(ダダ漏れ)の表現→山回りで外スキーのズレ弧の表現→内股関節の伸展→明確なニュートラルポジション(以下繰り返し)という、一連の身体運動の連鎖です。本来はスムースに繋がるのが良いのですが、検定ではそれぞれの段階を明確に区切って表現するのもジャッジにアピールできてより安全だと思います。また、やってはいけない要素としては、外脚を動かしたり長さを変えること(外脚主導と見なされる)、外スキーの角が立ったズレの少ないターンをしないこと、遅すぎないこと(速すぎないこと)などです。

(b) 推進要素:見せるべき要素は、明確なニュートラルポジション→内股関節の屈曲→谷回りをやや長く取る(ダダ漏れは不要)→山回りで外スキーがズレながらも走る感じを表現→内股関節の伸展→明確なニュートラルポジション(以下繰り返し)。やってはいけない要素として、推進要素なのでスピードが遅すぎないこと、逆にスピードが速すぎて体軸が傾いて両スキーの外に漏れだしてしまうこと、外スキーを動かしたりすること、などです。

B単位について
(a) 大回り:かつては上手ければ取れるといわれたB単位ですが、今年の検定会からは「自然で楽なスキー」の要素を考慮したといわれています。なので、ポジショニング・ターン弧の質・スピードなど基本技能に加えて、谷回りをしっかり長く見せること、低いポジションは封印して腰高での切り替え、明確なニュートラル・ゾーンなど、教程に沿った滑りを表現することを心掛けました。

(b) 小回り:上手ければよいと思います(笑)。講評によると、トップとテールが同じ幅で動いていること、上下動を使わないこと、ターン後半で強いエッジングによる切り替えを行わないことなどが着眼点として見られていたようです。トップの動きが少ないテール振りだけの小回りはにならないように注意して、板全体がよく動きながらも荷重し続ける、今風のひねり系小回りで滑りました。

C単位
(a) フリー滑降: リズム変化を明確に出すこと。その上でスキーヤーとしての上手さ(スピードの高さや運動の大きさ)を見せればいいのかなと思います。
(b) 不整地小回り: コブの中をしっかりターン弧を作って滑ることが求められました。講評ではズレの多い安全滑りは評価されないということでした。

D単位(理論)  
SAJのHPに掲載される「養成講習カリキュラム・自主学習用資料」に出ている箇所を集中的に丸暗記しました。その上で、常識で解ける「点くれ問題」と、必ず出される指導者規約と、小論文問題を合わせれば合格点の60点以上は確実に取れるはずです。小論文問題は高配点(30点くらい)といわれていますので、自分の言葉で指導者としての熱い決意を、SAJに対して肯定的な立場(笑)から、できるだけ余白を残さず解答用紙いっぱいに書きました。それに対して、「自然で楽なスキー」「谷回りの連続」「体幹主導」など技術用語問題の多くは、教程を理解しているだけでは不十分で、教程中の文章を「一字一句、正確に丸暗記」していないと解答できないやっかいな問題が出されました。広範囲にわたるテキスト文章を丸暗記することなど無理なので、自主学習用資料で憶えた範囲で解答し、当たったらラッキーくらいの軽い気持ちで臨むのがよいと思います(笑)。


きそふくしま技術選参戦

2012-03-06 22:44:52 | スキーの話題一般

先週末はきそふくしまスキー場にて行われたノルディカ杯スキー技術選に参戦してきました。片道4時間という距離でしたが、今シーズンは菅平道場でばかり滑ってきましたので、家族連れが多いレジャーな雰囲気のゲレンデに、今はすっかりスレてしまった僕が忘れていたものを思い出しました (^_^)

さて前日入りして練習開始。合流した40オヤジさんとビデオ撮りしてはリフトの上で技術論を語り合いました。まことスキーマニアとして由緒正しい行動ですねぇ。

日曜日にいよいよ大会本番。大会バーンは斜度が結構あって滑り応えがあります。しかし得点はその場では出ない非公開制。滑り終わってのフィードバックがないので、テンションがいまいち上がりません。

一種目目:大回りナチュラルバーン
正指検定まで封印してきた、低いポジションで切り替え、深い内傾角と長い脚を魅せる自分本来の滑りを復活させました。前日のビデオ撮りではまだまだ直すところがあるなぁと思っていたのですが、得点は262点でクラス3位の高評価。これは大きな自信に繋がりました。ビデオが残っているのでご覧下さい。



二種目目:小回りナチュラルバーン
こちらも封印していたカービング系小回りを復活。しかし練習の時からどうも調子が上がりません。板をたわませて振り幅を大きく取りたいのですが、思うように板が反応せず、内傾角が取れない感じです。結果は255点で9位といまいち。

三種目目:小回り不整地
得意の不整地小回りでしたが、整地小回りがいまいちでしたのでちょっと自信がなくなってしまい、脚の動きを出そうなどとまた余計なことを考えてしまいました。その結果、板の振り幅が小さいしょぼい滑りになってしまいました。得点は256点で13位と沈没…

四種目目:フリー滑走
斜面上部のジャッジからは見えない位置からスタートして折れ曲がってきて、小回りバーンのところで演技するという変速的な形式でした。ジャッジから見えないところまではクラウチングで加速してきて、小回りバーンのところで大きく谷回りを見せる「男前」の演技構成で行きました。得点は261点で4位とまずまず。

総合成績: 1033点(クラス6位入賞/19名)



技術選で初めて表彰状+賞品(木曽ワイン)をもらえました。東京都のマスターズ技術選はマニアぞろいなので表彰台まではなかなか遠いのですが、上手い人ばかりの草大会でこうして入賞できたことは実に誇らしいことです。特に、高評価を得た大回りでは自分の滑りの方向性が間違っていないという自信に繋げることができました。

そしてクラス優勝は1059ポイントで40オヤジさん。貫禄の勝利でさすがでした。今回彼と交わしたマニアトークでまたいろいろと勉強させて頂きました。ありがとうございました~ <(_ _)>

次回はアサマ技術選に参戦します。こちらはつわもの揃いと聞いていますので上位に食い込むのはなかなか難しそうですが、自分の滑りでどこまで行けるかを試す良い機会です。今から本当に楽しみです。


正指導員検定会の振り返り(合格率編)

2012-03-01 21:25:06 | 指導員検定・研修

さて、正指導員検定会の振り返りを行おうと思います。本日は菅平会場における受験者の合否データ分析です。単位受験者とは以前に受験して取得できなかった単位のみを受験した人。初回受験者とは今回A,B,C,D単位全てを受験した人を指します。

全体:
単位受験者   91名中、合格者   59名(合格率  64.8%)
初回受験者 153名中、合格者   91名(合格率  59.5%)
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合計     245名中、合格者 150名(合格率  61.2%)

都連所属:
単位受験者   35名中、合格者   24名(合格率  68.6%)
初回受験者   65名中、合格者   40名(合格率  61.5%)
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合計     100名中、合格者   64名(合格率  64%)

都連受験者の合格率は思っていたほど悪くないですのね。また、単位受験者の合格率は高いかと思っていましたが、結構落ちてるんですねぇ…

また、残念ながら各単位別の合格率は今回は公表されませんでした。

次回は、各種目の着眼点についてまとめたいと思います。