この一滑は絶対無二の一滑なり

シーズン終了。それにしても雪不足で大変なシーズンでしたね!

高瀬慎一&旭潤子デモキャンプ

2012-12-17 22:23:06 | スキーの話題一般

先週末は高瀬慎一SAJナショナルデモンストレーターと旭潤子SAJデモンストレーターを講師に招いてのクラブキャンプに参加してきました。場所はアサマ2000です。人気レッスンともあって多くのクラブ員が参加し、2班に分かれての講習となりました。



旭潤子SAJデモ(左)と高瀬慎一ナショナルデモ(右)


昨シーズンに引き続いてシーズン始めのダブルデモレッスンです。昨年のシーズンインキャンプはSAJ新教程の理解というかなりマニアックなテーマでしたが、今シーズンはガラリと変わって実践的な講習内容になりました。

まず初日の講師は高瀬ナショデモ。強調されたのは、外スキーにしっかり圧を乗せることの重要性。ニュートラルゾーンは通過点に過ぎず両スキーに常に荷重し続ける滑り。板の性能を活かす滑り。筋力を効率よく活用する滑り。これらは僕自身の取り組んできた方向と完全に一致しており、心から納得の出来る講習内容でした。



初日の高瀬慎一ナショデモのレッスン風景


二日目は旭デモが講師でした。内容は高瀬デモとほぼ同様です。切替から山スキーにしっかり荷重して圧を掛け続けること。谷側に重心を落としすぎず両スキー荷重を心掛けることなどでした。



二日目の旭潤子デモのレッスン風景


レッスンのやり方に関しては、高瀬ナショデモは外スキー荷重からスタートして段階的なステップを踏みながら両スキー荷重へと段階的に組み立てるやり方だったのに対し、旭デモは異なるバリエーショントレーニングを多めにして正確なポジショニングや運動を理解するというアプローチでした。

高瀬ナショデモは段階的に進んでいくレッスン方式が分かりやすく、レッスン中にしっかり褒めてくれるのでやる気が出て楽しかったことに加えて、僕の目指している滑りの方向性と同じなので凄く満足度が高かったです。それに対し、旭デモはレッスン中のトークが楽しいものの、最終形というか目標として何を目指しているのかが少し分かりにくかったかな。レッスン始めに目標を受講者に明確に示して、細かいアドバイスよりは上達をしっかり褒めて自信を持たせる指導をすれば受講者の到達感とか満足度も大幅に上がるのではないかと思いました。

デモキャンプのように、めっちゃ上手いスキーヤーと一緒に滑って話を聞くことで、自分の滑りや理論の妥当性を確認して自信を深めることができるのは大変有り難いことです。今回のキャンプで学んだことをしっかり練習して身に付けてゆきたいと思います。


ニュー板インプレッション

2012-12-11 21:15:51 | スキーの話題一般

さて、先週末のサル志賀で今シーズンのニュー板をデビューさせました。今回はそれを紹介します。

まずロングターン用の板はHartのInfinity 5.2G WC VF、177cmです。ビンディングはLOOKのPX15。硬い雪面で走らせればがっちり雪面をグリップして板の性能に合わせてオートマチックな高速ターンが可能です。特にターンから抜け出すときの板の走りは爽快です。しっかり板について行かないと身体が遅れます(笑)。高速性能の高いGS板ですが、意外とフレックスが高くずらしも容易で小回りすることも可能です。



これまでロング板はオガサカのKC-RVという柔らかめでスイートスポットの広い板に乗っていたので、低いポジションから脚の曲げ伸ばしを活用して板の性能を引き出していました。それに対してInfinity 5.2Gはポジショニングがかなりシビアです。的確なポジションに乗り続けていないと板の高速性能が十分に引き出せない感じです。切替でスキートップを抑えぎみにして、高いポジションから板に真っ直ぐ荷重してゆくと板の走りが最大限発揮されます。レーサーや技術選選手などハイレベルのスキーヤー向けの板になると思います。

次にショートターン用の板はHart Circuit 9.2ST VF-S、165cmです。ビンディングはLOOKのNX11。反応がとても素直な小回り板で、板の返りはしっかりとあり軽快な小回りターンが可能でありながらも尖ったところはなくマイルドでリスクの少ない板です。ずらすターンでは板全体でたわむ感覚があり、板の操作がしやすいです。またターンサイズを大きくして大回りすることも可能で、板自体は軽いにも関わらずバーンが荒れている状況や高速滑走時の安定性も優れています。



オガサカの名器と言われたTC-QRからの履き替えですが、反応の素直さとオールラウンド性はよく似ていると思いました。さほど違和感なく履き替えることができました。小回り系オールラウンド板として幅広いレベルのスキーヤーにマッチするのではないかと思います。

この2台の頼れるニュー・ギアで、今シーズンも楽しく滑ろうと思います。


今シーズンもサル志賀始動

2012-12-10 22:43:25 | スキーの話題一般

先週末は志賀高原に滑りに行きました。ボスザルのS氏とともに、本能の赴くままに朝一からリフトストップまでひたすら滑りまくる「サル志賀」です。 

今シーズンの志賀は積雪が早く、12月初旬で第2ゴンドラおよび第2高速クアッドがオープンしました。到着した土曜日も朝一の焼額山ダウンヒルを楽しめるはず! と思ったら強風で動いていませんでした(ToT) 仕方なく第2高速で回し始めました。 しばらく滑っているとゴンドラが動き出したので喜び勇んで乗車! やっぱり焼額山のダウンヒルは楽しいですね~! 焼額山を棲息地としているボスザルの気持ちがよく分かります(^^)。



(一瞬晴れ間が見えた時の写真。ずっと小雪混じりでしたがバーン状況は良好でした)


この日はニューウエア、ニューロング板、ニューショート板のデビュー日でした。まずウエアはFablice。これまでずっとデモ系ウエアでしたが、今シーズンはフリースタイル系にチェンジしました。年甲斐もなくちょっと派手かなーと思っていたのですが、雪上にて改めて見てみると超カッコイイ! 最高に気に入りました。 



(これが今シーズンの勝負ウエアです!)


さて本能の赴くままのサル滑りの合間に、韓国トレーニングで学んだ要素を取り入れて滑りの改造を進めてみました。特に外傾姿勢を強く意識して滑ってみました。右ターン(左外足)で飯島トレーナーから「まだまだ全然」とダメ出しを食らったので、今回の練習では外傾姿勢を強く意識して見ました。上の画像を見るとそこそこイイ雰囲気が出るようになったと思います。さらに練習を重ねてより良くしてゆきたい思います。

特に小回りの速い動きになったときに、脚の動きと上体運動との同期(=胴体主導)がまだ不十分であることを実感しました。そして小回りでも外傾姿勢を素早く取れることが重要である事は実感できました。さらに練習を重ねて体得してゆきたいと思います。

次回はニュー板に関してレポートしたいと思います。


飯島トレーニングキャンプ@韓国 (トレーニング編)

2012-12-03 23:36:41 | スキーの話題一般

韓国キャンプ報告の続きです。今回はトレーニング内容についてまとめます。本キャンプでのテーマは「外傾と外向姿勢を使い分ける」です。スキーの普遍的技術である外脚荷重をより安定的かつ効果的に行うためのベースとなる姿勢を、シーズンインにしっかり身体に覚え込ませようということになります。

一日目:外傾および外向傾の基本ポジションの確認(プルークスタンス→パラレルスタンス)。内スキーを上げて外スキー一本による外傾ターン。ノーストックや摺り足での外向傾ターン。切替時にしゃがみ込むターン。これらの練習により適切な外向外傾姿勢、適切な前後ポジションを学びました。

二日目:一日目で学んだ外傾外向姿勢を、ポールを立てたコースで行いました。内スキーを上げての外傾ターン(プルークスタンスおよびパラレルスタンス)。舵取りで内スキー上げ+切替でしゃがみ込みターン。これがまた難しい! 規制どおりにターンすることで精一杯になってしまい、どうしても重心が後ろ寄りになってしまいます。基本ポジションをもっと練習して身体に覚え込ませる必要性を痛感しました。ランチ後には各種ストレッチ、ポジショントレーニングもありました。

そして夕飯後はナイターでフリースキー。22時まで何もかも忘れたサルと化して、もとい(^^;)、トレーニング内容を復習しながら、楽しくたっぷり滑り込みました。



(素晴らしい韓国ゲレンデのナイター。昼と同じ場所を夜も滑ることが出来ます)


三日目:午前中の2時間ほどフリースキーをしてキャンプ終了。前二日間の内容を復習しながら滑りました。

オフトレからインラインスケートやグランジャーを通じて、スキー板の性能を引き出す外脚荷重のポジションとモーションを追求してきました。外脚一本だとどうしても内脚への荷重が弱くなり、外脚の筋力だけに頼った効率の良くない(従ってリスクの高い)滑りになりがちなので、内脚への荷重量を増やすことでより効率の良いリスクの少ない滑りが望まれます。また、外スキーが強すぎると外脛と内脛の角度が合わないので見た目が良くありません。そこで外脚荷重をベースとして内脚への荷重を同調させて両脚荷重へと導くモーション(仮称「胴体主導」w)を研究してきました。

今回の飯島トレーニングで、両脚荷重と的確な外傾姿勢とがお互いに強く関連していることを認識しました。外脚荷重ポジションを取りながらもしっかり内脚にも乗るためには外傾姿勢が必要であり、的確なポジションで外傾姿勢を取ることにより自動的に両脚荷重へと導かれるということです。

外股関節と内股関節の適切な屈曲や伸展、左右脚の前後差、膝の角度が全てマッチして、ようやくベストなポジショニングが実現されます。シンプルなようでいて、効率と見た目を両立させるには重心のポジショニングだけではなく、関節各パーツの角度も厳しく調節しないといけないようです。今後はこれらの課題に取り組んでいきます。

今回も発見の多かった飯島さんのキャンプ。美味しい韓国料理と条件の良いゲレンデと相まって、全てが素晴らしく満足度の高いキャンプになりました。飯島様、現地コーディネーターのHurさま、そしてキャンプ参加者の皆様、ありがとうございました!

最後に、今シーズンの僕の滑り(ビフォー)をアップしておきます。シーズン前のオフトレおよびイメトレ(笑)によりシーズン2日目にしてはまあまあのレベルかなと思います。ここからスタートしてしっかり練習して数段良い滑り(アフター)にしてゆきたいと思います。




飯島トレーニングキャンプ@韓国 (ゲレンデ編)

2012-12-01 19:08:48 | スキーの話題一般
秋の3連休を利用して所属クラブのキャンプを韓国のSungwoo Resortにて行いました。日頃お世話になっている飯島庸一トレーナーの韓国遠征に合わせてスケジュールを組み、飯島さんをコーチに招いてのトレーニングキャンプにしました。僕自身初の韓国訪問、クラブ初の海外キャンプ、しかも幹事だったのですが、日韓関係の悪化やフライトの急な変更などいろいろとトラブルが発生してちょっと大変でしたが、飯島さんや現地コーディネーターのHurさんのご尽力により、無事成功に終わることができました。


 (今回泊まったSungwoo Resortのホテル。デカイです)

Sungwoo Resortは仁川空港からバスで4時間程のところにあるリゾート地で、冬はスキー、夏はゴルフが楽しめるところです。ホテルの真ん前がゲレンデとなっており、部屋からブーツを履いてすぐにゲレンデに出ることができてとても楽です。部屋に電磁コンロがあって調理できたり、ホテル内にコンビニがあったりして、食事を安く済ますことも可能です。オンドルと呼ばれる床暖房により部屋は乾燥することなくボカポカと暖かく快適です。

食事に関しては、とにかく美味しい! 噂に違わず焼肉がめっちゃ美味しかったです。チゲなどの辛い料理も沢山食べました。お陰で体重は3キロ増量。帰国してからはひたすら節制に努めました(笑)。

 

(焼肉がとにかく美味い! 際限なく食べてしまいます)

ゲレンデで滑った印象としては、韓国ではスノーブームらしく、若い人達が沢山滑っています。8割方ボーダーといった感じです。かつての苗場ゲレンデを彷彿とさせます。ゲレンデ上は結構混んでいるのですが、リフトはすべてクアッドで輸送力が高くて、待ちはそれほど長くありません(最大でも5分程度)。大量のスノーマシンを一日中(一晩中!)稼働させており壮観です。ナイター設備も万全。昼滑った全ての斜面を、夜も滑ることができます(もちろんナイター前に圧雪してくれます)。


(ホテルの部屋からゲレンデが一望できます。スノーマシンが昼夜を問わずガンガンに稼働してます)

 韓国のゲレンデで特に感心したのが、パトロールの存在感です。パトロールがコースのところどころで監視の目を光らせており、他の滑走者の邪魔になっていたり危ない行為はすぐに注意されます。パトロールの権限が強く、場合によってはリフト券を取り上げられるとのこと。日本のゲレンデでは暴走スキーヤーが横行していたり、コース外滑走を放置していたり、コースのど真ん中でボーダーが座り込んでいたり、指導者からしてコース上の邪魔になる位置でレッスンしていたりと、注意する人がいないのでルールやマナーが十分に徹底していないように思います。日本もパトロールのあり方を見直して、ゲレンデのマナーやルールをもう少し厳しく取り締まるようにした方がいいのではないかと思いました。

次回はトレーニング内容について振り返ります。